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ヒロインズ・リンク 〜戦隊ヒロインプロジェクト〜  作者: スパイク
プロローグ

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94/443

常陸のサバイバル娘・山口唯奈、文明を持て余す

富士川の風が吹き抜ける研修センターの廊下に、小麦色の健康美が歩いてきた。

 それが、**茨城県常陸太田市出身の野生児・山口唯奈(18)**である。


 こんがり日焼けした小麦色の健康的な肌に、**山から来たのか畑から来たのか、いや実際どっちもだな?**という

 野性味あふれる空気。


 美月がぽつりとつぶやく。

 「なんか…あかりに似てるな。四日市の。あっちはアホ元気やけど」


 遥広報官が静かに補足する。

 「唯奈ちゃんのが…ちょっと利口です。イノシシ避けられますし」


 これには一同びっくり。

 山本あかりはモーレツダッシュと称される真っ直ぐ五十メートル突進するだけの生物だが、唯奈は違う。


 常陸太田の山中で“実物のイノシシ”を横ステップで避ける反復横跳び力を持つ。

 あかり「避けるってなに!? そんな高度なことできる!?」

 唯奈「いや普通やっぺよ…来っぺイノシシ、避けんとド突かれっぺよ」


 その場であかりが「私も避けたい!避け方教えて!」と懇願していた。




 唯奈は実家が巨大スマートファーム。

 子どもの頃から最新農機具に囲まれ、

 ドローン操作・GPS自動走行トラクター・農地センサー管理などを

 すべて叩き込まれて育った。


 すみれコーチが目を丸くする。

 「唯奈、これドローン使って空撮できる?」

 唯奈「任せろっちゃ!この程度は朝飯前よ!」


 言うが早いか、研修センター上空に

 最新鋭のドローンを高速旋回させて見事な空撮。


 綾乃が感心しながら言う。

 「見た目は野生児どすけど…中身は最先端技術どすなぁ」


 極めつけは麗奈のスマホ。

 通知音が鳴るたび動揺し、

 「これ何!? アプリってどうやんの!?」と毎回悲鳴を上げる麗奈に代わり、

 唯奈はチャチャッと設定を直す。

 SNSには写真を最適加工して投稿まで代行。


 麗奈は尊敬の眼差しで言う。

 「唯奈ちゃん…あんた、私のスマホの救世主…!」

 唯奈「そんな大したごどじゃねぇってばよ」


 こうして、


 見た目:山のサバイバル少女

 中身:最新鋭農機オペレーター&SNS担当


 というギャップの暴力を持つ唯奈は、

 戦隊ヒロインプロジェクトにおいて異彩を放ち始める。


 遥広報官は目を細めてまとめる。

 「唯奈ちゃんは……野性味あふれる最新機器オペレーター。

  このギャップが一番面白いんですよ」


 すみれコーチも豪快に笑う。

 「こりゃ伸びるぞ! 北関東は化け物ぞろいや!」


 こうして――

 **“常陸太田のサバイバル娘・山口唯奈”**は

 戦隊ヒロイン世界に鮮烈なデビューを飾ったのだった。


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