柳ヶ瀬の帝王と呼ばれた男・まさにゃん小物裁判全記録
静岡県富士市。
かつて“東日本50Hz・西日本60Hz”を分けた象徴の川、富士川が静かに流れる街。
そんな歴史的場所に、国家的に歴史の欠片も必要ない裁判が始まろうとしていた。
「国家特務戦隊ヒロイン中央研修複合学習センター富士川分室」。
この多目的ホールにて――
ついに、『まさにゃん小物裁判』が開廷した。
◆開廷!まさにゃん、被告席へ
被告はもちろん、
昼行灯官僚・葛城正男(通称まさにゃん)。
背筋を凍らせながら、被告席にぺたっと座った。
波田司令長官(裁判長)
「それでは――開廷!」
遥広報官(書記官)
「書記は私が務めます……はぁ、なんでこんなことに」
◆検事・西園寺綾乃、妖艶に立つ
検事役の綾乃が静かに立ち上がり、
京都弁に棘を仕込んで言い渡す。
綾乃
「では罪状読み上げますえ。
柳ケ瀬キャバクラでの“帝王気取り”行為、
虚偽の武勇伝流布、
ヒロインへの名誉毀損、
さらに“遥広報官がワテに惚れとる”という、
聞くに堪えんデマの発信……」
美月
「何やねんそれ、センス0やで!」
彩香
「そんなん信じるんはピュアな子どもだけやボケェ!」
綾乃
「総じて――“小物界の小物”であります」
まさにゃん
「ひぃいぃ……!」
◆弁護人・隼人司令補佐官、颯爽登場
静かに立ち上がる男が一人。
そう、
日本行政界の若き至宝・隼人司令補佐官。
隼人
「皆さん。
葛城さんの行きすぎた言動は、確かに問題でした。
ただ、彼がヒロインの皆さんを誇りに思っている気持ち自体は本物です。
どうか、その点もご理解いただきたく……」
綾乃
「……まぁ、丁寧に言わはりますねぇ。
けど、手は緩めませんえ?」
隼人
「もちろん、公平に戦いましょう」
その品の良さにヒロインたちがざわつく。
◆まさにゃん官僚答弁 → 総ツッコミ地獄
綾乃
「では葛城さん、弁明をどうぞ」
まさにゃん
「えー、そのぉ……本件に関しましては、総合的観点から俯瞰的に前広に検討したうえで――」
美月
「コラッ!要点言わんかい!」
彩香
「もうちょいスパッと話せ!」
綾乃
「長いだけで中身スッカスカどすなぁ……」
彩香
「そもそも泣いた言うたん誰やねん。
葛城の腕の中で泣くくらいやったらオランウータンの腕の中で泣くわ!」
美月
「…オランウータンの腕ってなんや?」
あかり
「強そう~!」
麻衣
「毛深そう……」
まさにゃん
「ひっ……!」
隼人
「皆さん、落ち着いてください。
葛城さんは……その……話を盛るのが趣味なだけです」
全員
「フォローうますぎる!!」
◆証人席・キャバ嬢たちからの“地獄の証言”
綾乃が証言を読み上げる
証言①
「“シャンパン入れたら宇宙行けるんだよ”って言われて怖かったです」
証言②
「“ヒロインたちはみんな俺を慕ってる”って自慢げに言われ続け……つらかったです」
証言③
「“美月の河内弁は全部俺が教えた”って……嘘ですよね?」
ヒロインたち
「嘘や!」
美月
「教えられた覚え1ミリもないわ!」
隼人
「……葛城さん、これはまずいです」
まさにゃん
「す、すみません……!」
彩香
「オマエ、地味に人の地雷踏んでんねん!」
◆ヒロインたちのコメント、地獄の追い打ち
綾乃
「では被害者側の意見も聞いておきましょうか」
美月
「ウチのこと“リーダーでも何もできへん”て言うたらしいやん。
どの口が言うとんねん!」
彩香
「葛城の腕の中で泣いた?
泣くかい!オランウータンの腕の方が100倍マシや!」
麻衣
「紀州の舞姫ってうちのキャッチコピー、遥さんと一緒に考えたんに
なんで“まさにゃん”なん?」
綾乃
「以上であります」
まさにゃん
「ぐぬぬ……!」
◆波田司令長官、判決宣告前
波田司令長官
「――これより判決を言い渡す!」
ヒロイン全員
「ゴクリ……!」
遥広報官
「どうなるんだろ……」
隼人
「葛城さん、覚悟を」
まさにゃん
「ひいい……!」
波田司令長官
「判決は――」
(つづく)




