大柳ヶ瀬覇王史記 〜麗しき帝王まさにゃん、夜の社交界を征す
夜の柳ケ瀬——
ネオンが揺れ、昭和レトロな匂いが漂うその街に、
ひとりの“帝王”が今日も降臨する。
名前は 葛城正男(通称まさにゃん)。
肩書きは一応「司令官」。
だが柳ケ瀬において、その情報に意味はない。
ここでの彼は——
ただのキャバクラ通いのおっさん
である。
「いらっしゃ〜い♡ まさにゃんサ〜ン!」
店のドアが開くやいなや、キャバ嬢たちの甘い声が飛び込んでくる。
完全に常連。
いや、“上客”の扱いである。
まさにゃんは満面の笑みで滑り込む。
「いやぁ〜今日も任務が大変でしてねぇ〜
ワタクシ、ヒロインたちの信頼が厚くて厚くて〜」
(※厚くない)
キャバ嬢A「え〜ん、司令官さんってすごぉ〜い♡」
この瞬間、まさにゃんはスイッチが入る。
おだてられると誰よりも調子に乗るタイプだ。
「いやいや、そんなぁ。
まあ確かに私がいないと現場は回らないんですけどねぇ。
うちのヒロインズ、困ったらすぐ私のところに来ましてねぇ…」
(※来ない)
隣のキャバ嬢も口を挟む。
キャバ嬢B「ヒロインちゃんって、戦隊ヒロイン?」
まさにゃん、ドヤ顔全開。
「そうそう! 彼女たち、私のこと“頼れる上司”って…」
(※頼ってない)
そして、キャバ嬢たちの「すご〜い♡」に酔いしれながら、
即座に高級シャンパンを注文。
「ここはワタクシが、ドンッとね!
戦隊ヒロインの司令官ですから!」
(※関係ない)
キャバ嬢全員「きゃーー♡ まさにゃん太っ腹〜♡」
もう止まらない。
まさにゃんは次々と酒を入れ、席は豪華絢爛の状態へ。
お会計は笑えない額だが、
本人は完全に満面の笑み。
「いやぁ〜柳ケ瀬はやっぱり癒やされますなぁ。
今日も戦隊ヒロインを守るために頑張らねば〜!」
キャバ嬢(心の声)
“誰…?この人なに守ってんの?”
だが金払いは完璧なので、
店側の扱いは完全にVIP。
こうして、
岐阜でのイベントを増やしまくった司令官の裏の顔は、
ただの“柳ケ瀬のキャバクラ通い倒しおじさん”であった。




