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ヒロインズ・リンク 〜戦隊ヒロインプロジェクト〜  作者: スパイク
プロローグ

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697/765

誤配信連鎖!? ― ドリームトラクター、今度は宇宙刑事でまさかの適合

常陸太田の夜。

囲炉裏の火がぱちぱちと弾ける中、山口家の居間は――なぜか戦場のような空気だった。


「……ありえねぇっぺ」


唯奈が腕を組んで睨む。


向かいにはすみれコーチと明日香、そして壁際には――


やたら姿勢の良い蒼牙2000・改。


「いいか唯奈!!」


「いいから黙れ!!」


「困難に立ち向かう勇気を――」


「今困難はお前だっぺ!!」


完全に昨日の続き、戦隊レッド状態のままである。


すみれが頭を押さえる。


「……完全にミスだ」


明日香、軽く手を上げる。


「やっちゃった☆」


「やっちゃったじゃねぇ!!!」


囲炉裏の火が強く弾けた。


唯奈は不満をぶちまける。


「なんで畑で“世界を守る”とか言い出すんだっぺ!」


「使命だからだ!!!」


「収穫だっぺ!!」


「勝利だ!!!」


「同じじゃねぇ!!」


完全に噛み合っていない。


「オラな」


唯奈が言う。


「こういう“俺がリーダーだ!”みてぇなやつと相性悪いんだっぺ」


すみれが頷く。


「だろうな」


明日香も笑いながら言う。


「真逆だもんね」


すみれが決断する。


「明日、戻す」


「今度こそ執事モードに」


明日香、胸を叩く。


「任せて」


一瞬の不安。


翌朝。


農機具倉庫。


またしても同じ光景。


ノートPC、ケーブル、真剣な空気。


「今度は絶対間違えんな」


「大丈夫大丈夫」


カタカタカタ……


「送信」


画面に表示。


《アップデート完了》


「再起動」


ウィィン……


静寂。


「……蒼牙」


すみれが呼ぶ。


一拍。


「――蒸着完了」


「……は?」


低く渋い声。


「この地球の平和は俺が守る」


「……」


明日香、画面を確認。


スクロール。


「あ」


一言。


「また違うの入ってる」


「何だ今度は」


「宇宙刑事系」


「は?」


「やっちゃった☆」


「やっちゃったじゃねぇ!!!」


数分後。


畑。


「よし、今日もやるっぺ」


唯奈が準備していると、蒼牙が静かに現れる。


昨日と違う。


声が落ち着いている。


だがどこかヒーローっぽい。


「唯奈」


「なんだ」


「任務を開始する」


「任務じゃねぇっぺ」


「これは任務だ」


だが――


なぜか。


噛み合う。


「まず状況確認だ」


「土の水分量、良好だっぺ」


「よし、そのまま進め」


「了解だっぺ」


すみれと明日香、遠くから見ている。


「……あれ?」


「なんで合ってんだ?」


さらに。


「敵は雑草だ」


「了解、排除するっぺ」


「慎重にいけ」


「任せろ」


完全にコンビ成立。


しかも唯奈。


妙に落ち着いている。


「次の動きは?」


「左側から攻める」


「了解」


普段の唯奈とは思えないほど、


素直で従順。


明日香、吹き出す。


「ちょっと待ってwww」


「なんでこんな従ってんのwww」


すみれも笑いをこらえる。


「……ミミーかお前は」


唯奈、振り向く。


「なんだよ」


「いや……」


明日香、笑いながら。


「めっちゃ従ってるじゃん」


「そうか?」


本人は無自覚。


蒼牙が言う。


「いい動きだ」


「当然だっぺ」


「信頼している」


「……まぁな」


完全に良い関係。


すみれ、腕を組む。


「……おかしい」


明日香も頷く。


「完全におかしい」


「レッドはダメで」


「これがハマる理由が分からん」


その横で。


唯奈は真面目に作業している。


「次、どうする」


「右から回り込む」


「了解」


完全に補佐役。


すみれ、ついに吹き出す。


「ダメだこりゃ……」


明日香も笑いながら。


「いや面白すぎるでしょこれ」


夕暮れ。


畑に並ぶ二人。


「任務完了だ」


「収穫だっぺ」


「同義だ」


妙にしっくりきている。


すみれが呟く。


「……もうこれでいいんじゃないか」


明日香、笑う。


「結果オーライだね」


こうして。


修正パッチはまたしても失敗したが――


まさかの“宇宙刑事モード”が現場に完全適合するという、謎の成功を生んだのだった。


そして。


妙にしおらしくなった唯奈を見て、


二人はもう一度吹き出した。


この三角関係、

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