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ヒロインズ・リンク 〜戦隊ヒロインプロジェクト〜  作者: スパイク
プロローグ

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66/447

昼下がりロマンス──同期ふたり、再会は戦隊ヒロインプロジェクトで

ある日の昼下がり。

窓の外では、やる気のなさそうな鳩が屋根の上で休んでいる。

そんな平和な風景とは裏腹に、戦隊ヒロインプロジェクト司令室の廊下では妙な緊張感が漂っていた。


理由はひとつ。

遥広報官の前に、あの男が立っていたからだ。


藤堂隼人司令補佐官。

同期入庁、友だち以上恋人未満の“微妙な関係”だった男。

疎遠になっていた数年を経て、ここでの再会──これはもう昼ドラである。


「……隼人くん?」

遥の声は驚いて震えていた。


「お久しぶりです、遥さん」

隼人の声は低く落ち着き、昔と変わらない優しさが心に刺さる。


遥は表情を取り繕いながら、「どうして……?」と続けようとした瞬間、後ろから美月がひょっこり現れた。


「なんやこの空気……恋の匂いしかしませんやん!」


彩香「葛城まさにゃんが来た時と全然違う空気で草」


綾乃「はんなり申しますけど……ドラマ始まりましたなぁ」


遥「ちょっと静かにして!!」


隼人は苦笑しつつ、丁寧に頭を下げた。

「僕は、今回のプロジェクト強化のために赴任しました。皆さん、よろしくお願いします」


美月はニヤニヤ。

彩香は腕を組んでニヤニヤ。

綾乃は「昼ドラや……」と言いながらニヤニヤ。


ヒロインたちのニヤニヤ攻撃に、遥の顔は真っ赤だった。


会議後、隼人がこっそり遥に声をかけた。

廊下の奥、薄い光が差し込む場所。昼ドラのロケ地として完璧。


「……ずっと会いたいと思っていました。

 でも、お互い忙しくて……タイミングを失ってしまって」


遥はちょっと視線をそらして、囁くように言う。


「私も……あの頃は必死で……気持ちに余裕なんてなかったし……」


二人の距離は少しずつ縮まり、指先が触れそうになった──その瞬間。


バタンッ!!


「あっ、すみません! 扉、勢いよく開けちゃいました!」


出てきたのは、よりによって新入りのあかり。

続いて麻衣まで出てくる。


あかり「おふたりさん……映画みたいになってたで? なんかごめん!」


麻衣「まるで昼ドラみたいや……」


遥「もう! 二人ともタイミングってものを……!」


隼人は笑いを噛み殺しながら、遥の肩にそっと手を触れた。


「また、話せる時間を作りましょう。

 僕は……あの頃の気持ちを、まだ大切にしていますから」


遥の胸がドクンと跳ねた。

昼ドラなら、ここで画面にバラの花びらが舞う。


廊下の陰で、ヒロインたちが耳を澄ませていたのは言うまでもない。


美月「遥さん、これはもう“再燃”ってやつやでぇ」

彩香「次はウェディングドレス選びやな」

綾乃「……恋の時間どす」


ふたりの距離は、まだ戻り始めたばかり。

でも、その気配は確かにあった。

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