運命のホイッスル — 若きエース官僚・藤堂隼人、降臨す
西日本司令室では今日も、まさにゃんこと葛城正男司令官が
“迷子の官僚答弁”を炸裂させていた。
美月
「……で、結論はなんやねん、まさにゃん!」
彩香
「葛城、キサマ。ええ加減にせぇ言うたやろ(低音ドス)」
綾乃
「司令官さん……話が玄関で渋滞してますえ……」
麻衣
「まさにゃんさん……よぉ分からんわ……」
あかり
「がんばりや〜まさにゃん!」
司令室が荒れ狂う中。
——自動ドアが、静かに開いた。
風がひとすじ入るように、
ひとりの男が静かに歩み入った。
長身、整ったスーツ、凛とした佇まい。
身長180センチの都会的スポーツマン。
声は柔らかいのに芯がある。
藤堂隼人、30歳。
波田司令長官が“奥の奥”から連れてきた切り札である。
その第一声は、まさに紳士の極みだった。
「皆さま、初めまして。
本日より西日本担当の司令補佐官を拝命いたしました、藤堂隼人と申します。
どうぞよろしくお願いいたします」
その瞬間——
美月、彩香、綾乃、麻衣、あかり……全員が固まった。
遥広報官がふと振り向いた瞬間、
昭和トレンディードラマのような空気が司令室を包んだ。
「……隼人くん……?」
藤堂
「遥さん。お久しぶりです。
お元気でしたか?」
遥
「う……うん……!忙しかったから……ほんとに久しぶり……」
藤堂
「ええ、ぼくも少し仕事に追われすぎていました。
またこうしてお会いできて光栄です」
ピンクの背景。
バラの花びらが舞った気がする。
いや実際には舞っていないのだが、雰囲気だけは完全に舞っていた。
美月(小声)
「遥さん……なんか乙女になってる……?」
彩香
「綾乃、照明変わってへん?この部屋」
綾乃
「知らんけど……恋の香りはしてますなぁ……」
麻衣
「ドラマや〜……」
あかり
「遥さん、顔まっか!」
藤堂は西日本チーム全員の前に立ち、
ひとりずつ丁寧に一礼した。
「赤嶺さん、どうぞよろしくお願いします。」
「西園寺さん、お力添えをいただければ幸いです。」
「西川さん、頼りにしております。」
「山本さん、元気を頂きました。」
「白浜さん、どうか気負わずに。」
全員、撃沈。
美月
「な、なんやこの爽やか紳士……!」
彩香
「紳士すぎて逆にこわいわ……」
綾乃
「礼儀に殺されるいう新しい体験どす……」
麻衣
「紀州にもこんなんおらへん……」
あかり
「四日市にもおらん……」
そして、当然まさにゃんには……
藤堂
「葛城司令官、業務のご負担が大きかったかと存じます。
本日より私が実務を引き受け、司令官をお支えいたします。
どうぞゆっくりとご判断に集中なさってください。」
まさにゃん、涙目。
葛城
「と、藤堂くん……キミは天使かな……?」
丁寧で、礼儀正しくて、頼もしくて——
しかもイケメン。
西日本司令室の空気は一変した。
若きエース官僚・藤堂隼人。
この男の登場は、戦隊ヒロインたちの運命を優雅に変えていく。




