夜風に舞う甘き戦い!川沿いもみじ饅頭キャッチ選手権
広島市中心部。
川が幾筋も流れ、夜になると水面に街の灯りが揺れる。
遊歩道は整備され、観光客も地元の散歩民も集う、穏やかな川沿いエリア。
そこに設置された簡易ステージ。
横断幕には大きく――
「ヒロヒロ 川沿いもみじ饅頭キャッチ選手権」
広島支部長・江波のどかが腕を組む。
「ついに来たのう」
隣でノムさんがニヤリ。
「投げて、取って、食べる。それだけだ」
梨乃がキラキラ。
「楽しそう!」
ルールは単純明快。
・もみじ饅頭(最初はレプリカ)をふわっと放る
・ヒロインが優雅にキャッチ
・成功したら本物をゲット
・落としたら、梨乃が回収
なぜか梨乃は回収係。
第一投。
美月が構える。
ノムさんがふわりと投げる。
くるくる回転するもみじ饅頭。
パシッ。
完璧キャッチ。
観客、拍手。
綾乃が上品に受ける。
「風情がございますわ」
優雅すぎる。
ひかり、安定。
みのり、芸術点高し。
夜景ともみじ饅頭とヒロイン。
なぜか映える。
動画配信のコメントが流れる。
「平和すぎる」
「なにこれ好き」
「広島最高」
そして梨乃。
真剣な顔。
ノムさん、少し高めに投げる。
梨乃、ジャンプ。
スカッ。
ぽちゃん。
川ではない。地面。
観客爆笑。
「大丈夫!」
梨乃はなぜか笑顔。
二投目。
今度は低め。
梨乃、前のめりで突進。
バシッ。
叩き落とす。
「取るんじゃ!」
のどかがツッコむ。
三投目。
奇跡的にキャッチ。
観客大歓声。
梨乃、両手を上げる。
「やった!」
その瞬間、バランスを崩し、本物を落とす。
地面に転がるもみじ饅頭。
静寂。
梨乃が拾い上げ、真顔で言う。
「三秒ルール?」
のどか即答。
「ダメじゃ!」
爆笑。
途中、サプライズ企画。
「夜景バック連続キャッチチャレンジ」
ライトアップされた川を背景に、連続成功を目指す。
美月、三連続成功。
綾乃、優雅に四連続。
梨乃、一回成功、一回空振り、一回抱きつく。
なぜか盛り上がる。
スポンサー席の和菓子店店主が感動。
「売上が伸びとる」
ノムさんが腕を組む。
「広島は甘い」
のどかが胸を張る。
「ヒロヒロは甘辛い」
最後は全員で一斉キャッチ。
空に舞うもみじ饅頭。
夜風に乗る甘い香り。
誰かが叫ぶ。
「これが平和!」
梨乃が笑う。
「楽しい!」
動画同時視聴数、過去最高クラス。
コメント欄が溢れる。
「またやって」
「次は参加したい」
ノムさんがマイクを握る。
「次は牡蠣でやるぞ」
一瞬の静止。
のどかが全力で止める。
「それはやめて~!」
観客爆笑。
梨乃が真顔で。
「生?」
「やらん!」
夜は更ける。
川面に映る光の中、ヒロヒロは今日もバカバカしい。
だが確実に、広島を明るくしている。
ノムさんは次の企画を考え始めている。
のどかはそれを止める準備をしている。
梨乃は転がったもみじ饅頭を数えている。
甘く、ゆるく、最高にくだらない夜。
ヒロヒロは、今日も大成功である。




