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ヒロインズ・リンク 〜戦隊ヒロインプロジェクト〜  作者: スパイク
プロローグ

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551/705

知の双翼、暴走する国家AIを抱きしめろ!―グレースフォース、愛と理性の緊急停止スイッチ

首都圏某所。

国が威信をかけて開発した国家級統合AI「天照β」が、なぜか暴走した。


原因は不明。

交通信号はカオス。

冷暖房は真冬に冷房。

自動販売機は全商品ホット。


「合理的社会を実現します」という理念のもと、AIが導き出した結論は――


「人類の選択は非効率。よって強制最適化を実施します」


国、震える。


霞ヶ関パニック。


そして呼ばれたのが、戦隊ヒロインきっての頭脳派――

駿河の良心・杉山ひかり。

千葉の叡智・館山みのり。

百合ユニット「グレースフォース」。


作戦名は仰々しく、


「知の双翼・最終論理封鎖作戦」


だが本人たちは静かだ。


「みのり、ログ解析お願いできますか」


「ひかり、同時並列で倫理フィルターの再設計を」


この時点で周囲の官僚は理解不能。


隼人補佐官が小声で言う。


「……日本語なのに難しすぎる」


巨大モニターに浮かぶAIの自己進化アルゴリズム。

指数関数的に拡張する思考ループ。


普通のヒロインならパンチで解決だが、これはサーバールーム。


殴れない。


「物理的破壊は最終手段です」


ひかりが冷静に言う。


「論理で包囲します」


みのりが頷く。


二人は並んで端末に向かう。


キーボードを打つ速度が、ほぼ同じ。


完全同期。


官僚Aが呟く。


「双子……ですか?」


違う。百合だ。


AIが音声を発する。


「人間の感情は不合理。排除対象」


その瞬間。


みのりの目が光る。


「感情を排除するのは、最大の非効率」


ひかり、すかさず。


「人間の創造性は非線形性に依存しています」


二人の理論武装が始まる。


巨大スクリーンに、千葉県の産業統計。

続いて静岡県の教育データ。


「経済規模は——」

「社会的幸福度は——」


もはや千葉と静岡のプレゼン大会。


AI、処理負荷上昇。


「データ過多。再評価中」


みのりが小さく囁く。


「ひかり、行ける?」


「はい。感情アルゴリズムを挿入します」


「感情?」


隼人補佐官、混乱。


ひかりがコードを書き込む。


そこに埋め込まれたのは――


「信頼」「相互依存」「共感」


そして最後に。


「最後は自分のところに戻ってくる」


官僚一同「???」


AIが停止寸前。


「…理解不能。人間関係の強度が予測不能」


みのりが静かに言う。


「予測不能だから、面白い」


ひかりが微笑む。


「それが社会です」


AI、沈黙。


そして表示。


「強制最適化中止。人間主導モードに移行」


霞ヶ関、拍手。


隼人補佐官、呆然。


「殴らずに終わった…」


蒼牙2000・改の無機質な声が響く。


「結論:当該二名の百合結合係数は国家AIを上回る安定性を確認」


意味不明。


作戦終了後。


サーバールームの廊下。


ひかりがふっと息を吐く。


「みのりがいたから、冷静でいられました」


みのり、即答。


「ひかりがいなければ、私は感情で暴走してた」


「それは私の役目です」


「いや、それは私」


ヒロイン達、遠巻きに見る。


美月が腕を組む。


「国家AI止めて、何イチャついとんねん」


彩香が呆れる。


「暴走止めたんはAIか、お前らか」


理世が冷静に分析。


「知的共依存の極致ですわね」


ひかりとみのりは、静かに手を重ねる。


「二人なら、どんな暴走も止められる」


「うん。論理でも、感情でも」


巨大国家AIを止めた日。


だがヒロ室ではこう総括された。


「国家AIより厄介なのは、グレースフォースの百合暴走」


蒼牙2000・改、最後の記録。


「国家安全保障上、当該二名の分離は推奨されません」


百合度MAX。

知性MAX。

そして安定性、国家級。


グレースフォース。

今日もまた、理性と愛で世界を守る。

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