表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ヒロインズ・リンク 〜戦隊ヒロインプロジェクト〜  作者: スパイク
プロローグ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

54/472

無気力ヒロイン後援会、まさかの発足! ――知らんけど――

作者は川崎出身で川崎育ちです。

まぁ知らんけど。

川崎市役所・5階大会議室。

普段は条例説明会や地味なセミナーしか開かれない場所に、

今日は電撃的な熱気がこもっていた。


壇上では、助役が腕を組み、妙に誇らしげに宣言する。


「本日――

水無瀬澪後援会を正式に発足します!」


集まった市職員と地域団体の人々のどよめきが広がる。


「……え、後援会って、ファンクラブじゃなくて?」

「公費は使わないって言ってたけど、どう見ても会議室の電気代は税金よ?」

「澪ちゃん人気あるの?」

「知らんけど」


と情報が錯綜するなか、当の本人――水無瀬澪(無気力で有名)が後方の椅子でボソッ。


「こんな大げさなことする必要ある?

 ……まぁ、川崎だし。」


助役はその一言に即座に食いついた。


「ほら!これだ!

この“やる気のなさ”が、逆に川崎の魂なんだ!」

「……いや、そんな解釈あった?」


市職員が突っ込みきれず、ざわつく会場。


■ 会員制度がカオス


助役がホワイトボードをくるっと返すと、

そこには妙に細かい後援会会員制度がぎっしり。


① 法人会員(年会費:50,000円)

・市内企業限定

・公式パンフレットに社名掲載

・澪の「知らんけど」サイン入り色紙コピー

・澪ぬいぐるみ(無表情)


② 家族会員(年会費:3,000円)

・親子で加入するとちょっと安くなる

・澪直筆の「まぁ川崎だし」カード

・家族写真風の澪ブロマイド

 ※澪は椅子に座って無表情


③ 一般会員(年会費:1,000円)

・後援会ニュースレター

・会員限定ステッカー「知らんけど」

・澪の任務スケジュール(8割が地味)


④ 無料会員(年0円)

・メルマガのみ

・澪の“やる気のない自撮り”が稀に届く

――と、まるで町内会の大規模版。


そして最大の目玉は入会特典。

澪の制服カラーを再現したサックスブルーのTシャツだ。


袖には

川崎市市章+漢字で「川崎市」

デカデカと入っている。


これを見るや、澪は眉ひとつ動かさずに言った。


「なんで袖に市章……?

 まぁ、川崎だし。知らんけど。」


職員たちは「出た……!」と感動すら覚える。


■ 地味すぎる後援会活動


助役のプレゼンは続く。


「後援会の皆さんには、

澪さんの活動を温かく見守っていただきます!」


スクリーンには澪の活動実績が映し出される。


・町内会の盆踊り 太鼓係(裏方)

・老人クラブのゲートボール線審(旗を上げるだけ)

・地域防災訓練の非常食クラッカー配布係(渡すだけ)

・市民文化祭のステージ設営補助(黙々とパイプ椅子を並べる)


会場がざわり。


「……地味!」

「ヒロインの仕事じゃないよね?」

「これは地味すぎる……!」

「まぁ、川崎だし」

「知らんけど」


後方の澪はポツリ。

「私、これ向いてるんだよね。黙々とやるだけだし。」


助役は胸を張った。

「そう!この“黙々力”こそが川崎市民の象徴!」


■ 盛り上がる会場、盛り上がらない本人


会議終盤、助役の声が響く。


「それでは澪さん、ひとことお願いします!」


澪はゆっくり立ち上がり、会場をゆるりと見回し、

気の抜けた声でこう言った。


「……後援会とか、よくわかんないけど。

 まぁ、川崎だし。

 よろしく、知らんけど。」


会場、大歓声。

助役、泣く。

職員、拍手喝采。


当の澪だけは、座りながら伸びをして、

「これ終わったら帰って寝たい……」


■ こうして「水無瀬澪後援会」は誕生した


市役所の政治力、地域団体の期待、

そして澪本人の無関心とゆるさが奇跡の融合を果たし、

**史上初、行政主導の“やる気のないヒロイン後援会”**は幕を開けた。


後援会のスローガンはもちろん――


「まぁ、川崎だし」


川崎市の未来は、

今日もゆるく、雑に、そしてなぜか希望に満ちていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ