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ヒロインズ・リンク 〜戦隊ヒロインプロジェクト〜  作者: スパイク
プロローグ

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涙の模擬会見!駿河の良心、甲斐の疾風に詰められる!?~女子アナ志望の試練~

ヒロ室会議室。

机の上にはマイク。後ろには即席のバックパネル。

そして、なぜか妙にリアルな“記者席”。


「本日の議題は、杉山ひかり模擬記者会見だに」


甲斐の疾風・小宮山琴音が腕を組む。


「女子アナ志望なんだら、やってみるだに」


ひかりは背筋を伸ばし、原稿を握りしめる。


「よろしくお願いいたします。本日は――」


その瞬間。


「質問」


低く鋭い声。


琴音である。すでに記者モード。


「ヒロイン活動は学業の妨げになっていないのか」


いきなり重い。


ひかり、動揺。


「え、えっと……両立を……心掛けて……」


「具体的な時間配分を」


「えっ」


みのりが横で小声。


「リアルすぎる」


琴音は止まらない。


「ヒロインとしての活動は人気取りではないのか」


「ち、違います!」


「根拠は」


ひかり、固まる。


「地域貢献と……社会的意義と……」


「数値で示せるか」


完全に国会質疑である。


周囲のヒロインたちが覗きに来る。


美月が小声で。


「なんやこの圧迫面接」


彩香が腕を組む。


「怖すぎやろ」


琴音はさらに追撃。


「もし番組スポンサーが不祥事を起こした場合、どう責任を取る」


「えっ……」


ひかりの目がうるむ。


「ひかり、落ち着いて」


みのりがそっと背中を押す。


だが琴音は容赦しない。


「言葉は綺麗だに。でも会見は戦場だら」


ひかり、ついに。


ぽろり。


涙。


会議室が静まる。


美月が焦る。


「泣かしたらあかんやろ!」


彩香も眉をひそめる。


「やりすぎや」


だが琴音は静かに椅子を引き、ひかりの前に座る。


「泣くのは悪くない」


優しい声に変わる。


「感受性が強いってことだに。でも会見では、感情よりも構造だら」


ひかり、涙を拭く。


「構造……」


「質問の意図を読む。相手が何を取りたいのかを考える。それから答える。全部真面目に正面から受けなくていい」


みのりが頷く。


「攻撃の軸をずらす、ってことですね」


「そうだに。ひかりは真面目すぎる」


琴音は少し笑う。


「でもそれが武器だら」


ひかりは深く息を吸う。


「もう一度、お願いします」


第二ラウンド。


「ヒロイン活動は学業の妨げではないのか」


ひかりは微笑む。


「両立は簡単ではありませんが、時間管理も社会勉強の一環だと考えています」


「具体的に」


「一日二十四時間、皆さんと同じです。ただ、やることを先に決めているだけです」


会議室がざわつく。


美月が小声で。


「ええやん」


彩香も頷く。


琴音は少し口元を上げる。


「スポンサー不祥事の場合は」


ひかりは落ち着いて。


「状況を冷静に確認し、事実と向き合います。ヒロインとしての立場と一人の市民としての立場を分けて考えます」


みのりが小さく拍手。


「いい」


琴音はマイクを置いた。


「合格だに」


ひかりは少し笑う。


「怖かったです……」


「怖いくらいでちょうどいいだら。本番はもっと来る」


周囲のヒロインたちが拍手。


澄香が腕を組み。


「本番は優しかばい。でも今日の方が怖か」


全員、笑う。


その夜。


ひかりはノートにびっしり書き込む。


・質問の意図

・感情と構造

・沈黙は敵じゃない


みのりが隣で言う。


「泣いたの、内緒にする?」


ひかりは笑う。


「いいえ。今日の糧です」


琴音が通りかかる。


「泣いて強くなるだに」


ひかりは深く頭を下げる。


「ありがとうございました」


琴音は照れくさそうに言う。


「駿河の良心は、そのままでいい。少しだけ図太くなれば最強だら」


翌日のイベント。


ひかりは堂々とマイクを握る。


落ち着いた声。


ブレない視線。


美月が囁く。


「昨日泣いとった子とは思えへんな」


彩香が腕を組む。


「成長やな」


ステージ袖で琴音が小さくガッツポーズ。


駿河の良心は、

甲斐の疾風のもとで、

少しだけ強くなった。


そしてヒロ室では今日も、

模擬会見という名の修羅場が行われる。


次の犠牲者は誰か。


美月が後ずさる。


「ウチはやらへんで」


琴音がにやり。


「逃げられんだに」


ヒロ室に笑い声が響く。


涙と爆笑の先に、

また一人、強いヒロインが育っていくのだった。

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