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ヒロインズ・リンク 〜戦隊ヒロインプロジェクト〜  作者: スパイク
プロローグ

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530/695

昭和の怪獣社長を丸め込め!二刀流フロントの知恵とセコさの大勝負

新橋ヒロ室に、嵐が来た。


「スポンサー来訪。例のワンマン社長です」


その一言で空気が凍る。


現れたのは、昭和そのままをスーツにしたような大口スポンサーの社長。金は出さんが口は出す、そして声がやたら大きい。


「若い子はもっと根性出さんかい!演出はド派手に!予算は抑えろ!あとワシの会社ロゴは中央にでかく!」


無茶振り三連発。


ヒロイン達は控室でざわつく。


美月「なんやあの社長!カネ出さんのに口だけは一等賞やないか!」


彩香「播州やったら即ケンカやであれ」


しかし、そこに現れたのが二刀流フロント。


安岡真帆さん、静かに微笑む。


「社長のお言葉、まさに現場目線ですね。現場を知る経営者は違います」


社長、急に機嫌が良くなる。


「ほう?わかっとるじゃないか!」


永田町仕込みの自尊心くすぐり術、炸裂。


横で甲斐の疾風・小宮山琴音がメモを取りながら、けちのんと小声会議。


「予算は据え置き、演出倍増。どうするじゃんけ」


「削るしかありませんね。照明三割カット、弁当は二種類から一種類に」


「夢は増量、費用は減量じゃんけ」


ただのセコさである。


イベント当日。


演出は派手。ロゴはど真ん中。だが舞台裏は節約の嵐。


紙吹雪は再利用。

横断幕は去年の裏面。

楽屋の飲み物は麦茶オンリー。


ヒロイン達、不満爆発。


美月「なんでうちらの差し入れ、う〇い棒めんたい味しかあらへんねん!」


麗奈「これ、撮影用じゃなくてガチ支給?」


けちのん、泉州弁で一刀両断。


「戦隊ヒロインプロジェクトは国民の血税とスポンサー様のご厚意で運営されています。無駄はあきません」


琴音、追い打ち。


「戦隊ヒロインプロジェクトは金はねえけど、夢はあるじゃんけ。いいじゃねえけ。」


会場、なぜか拍手。


社長、目を輝かせる。


「いい!その言葉、いいぞ!若いのに根性がある!」


美月、絶叫。


「根性で腹は膨れへんわ!」


しかしイベントは大成功。


規模は倍、予算は削減。社長は満足げに言った。


「また次も頼むぞ!」


真帆さんは静かに頭を下げる。


琴音は小さくガッツポーズ。


けちのんは電卓を握りしめる。


帰り道、美月が天を仰ぐ。


「なんで成功してもうたんや…」


波田顧問が煙草をくわえながら言う。


「政治も商売もな、知恵比べなんだよ」


真帆さんは肩を回し、琴音は資料をまとめる。


二人の敏腕フロントは、今日もヒロイン達を守りつつ、昭和型怪獣スポンサーを丸め込んだ。


そして琴音の名言は、また一人の大人を虜にした。


金はねえ。

だが夢はある。


…ただし差し入れは安い。


それがヒロ室の現実である。

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