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ヒロインズ・リンク 〜戦隊ヒロインプロジェクト〜  作者: スパイク
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『鉄と娘と、拍手の音 ―播州・西川家の流儀―』 ――戦隊ヒロインの西川彩香さんの父 剛史さんインタビュー

「一球に魂を込める。それが社会人野球や」


――社会人野球の魅力は何ですか?


西川:そら、職場の仲間や家族が応援してくれることやな。

学生野球と違って、応援してくれる人らがみんな“生活を共にしとる”人や。

昼間は同じ工場で働いて、夜は一緒にグラウンドに立つ。

その絆の中で戦う野球は、ほかとは全然ちゃう。


――印象に残っている試合は?


西川:初めて都市対抗でスタメン(2番・右翼)に名を連ねた時やな。

東京ドームに立って打席に入った瞬間、応援団のトランペットが鳴り響いてな。

あの歓声……あれは、いまも耳に残っとる。

あの一球にかける緊張感、職場の人が泣きながら応援してくれる姿。

「社会人野球は人生の縮図や」と、あの時、心の底から思うた。


――都市対抗独特の“応援文化”ですね。


西川:せやな。会社の旗を背負うっていうのは、責任の重さも違う。

ファンも、同じユニフォーム着て汗流した仲間や。

負けたら「すまん」言うて頭を下げ、勝ったら一緒に泣く。

あんな連帯感は、プロにもなかなかないと思うで。


「夢中で頑張るなら、危険でもええ」


――娘の彩香さんが戦隊ヒロインとして活躍されていますね。


西川:あぁ、まさか自分の娘があんな派手なもんになるとは思わなんだな(笑)。

最初は心配やった。ケガの危険もある仕事やし。

けど、どんなことでも夢中になれるのはええことや。

わし自身、あの頃は“打席”に夢中やったからな。

娘も“ステージ”に命をかけとる、それはそれで誇らしい。


――娘さんにアドバイスを送ることは?


西川:常々言うとるんや。

「応援してくれる人への感謝を忘れたら、その瞬間ヒロイン失格や」ってな。

ファンってのは、こっちが思うよりずっと真剣に応援してくれとる。

社会人野球でも同じや。応援してくれる人のためにバットを振る。

娘もその心を忘れずにやっとるうちは、立派なヒロインや。


「あの歓声の中に、いまも彩香を見とる」


――イベントなどもよく観に行かれるそうですね。


西川:そりゃ観に行くさ。

ただな、親バカや言われるんが恥ずかしいから、いつも一番後ろの席や(笑)。

ファンの子が写真撮ってくれって言うたら、

「これからも彩香の応援、頼みますわ」って言うようにしとる。

あの頃、スタンドの応援に救われた恩返しみたいなもんやな。


――娘さんへの想いを一言で言うと?


西川:そうやなぁ……“鉄の娘”やな。

しなやかやけど、芯がある。曲がらん。

ほんま、鉄を打つてできた子やと思うわ。


――最後に、娘さんへメッセージをお願いします。


西川:

「彩香、夢中でやるのはええことや。

 けど命があっての仕事やからな。

 ――ご安全に(笑)」


かつて都市対抗の大歓声の中でバットを握った男が、

いまは観客席の隅で、娘のステージを見上げている。

拍手の音に混じって聞こえるその一言――「ご安全に」。

それが、播州の鉄の父・西川剛史の、生涯の合図だ。


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