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ヒロインズ・リンク 〜戦隊ヒロインプロジェクト〜  作者: スパイク
プロローグ

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26/448

予算と正義とヒロイン服と。

東大阪の空に、今日も正義の叫びが響く。


「お前らぁ〜っ!悪事はアカン言うたやろがぁッ!!」


ザコ敵を追い詰めるのは、皆さまの戦隊ヒロイン・レッド・フレイム=赤嶺美月。

河内弁フルスロットル、テンションMAX、そして――


「フィニッシュやっ!!ハァァァイキ――」


その瞬間――


ビリッ。


……嫌な音が響いた。


「あっ……あかん、またや……」


真紅の制服のショートパンツ部分が、派手に破けてしまった。

その場にいたザコ敵は、一瞬フリーズ。


「い、今の見んかったことにせえや!見たら命ないで!!」

と叫ぶ美月の隙を突いて、敵は逃げようとした――が。


その前に、静かに割って入ったもう一人の戦隊ヒロイン。


「お逃げになってもよろしゅうございますけど……」


美月の相棒、ブルー・インテリジェンス=西園寺綾乃が凛とした声で言い放つ。


「地べたに横になりなはれ。」


ビシィッ――!


次の瞬間、敵は地面に沈んでいた。


―後日・カフェにて―

場所はいつもの、戦闘後の定番カフェ「ミモザ珈琲店」。

制服は脱いで、私服姿のふたりがくつろいでいる。


綾乃は持参した裁縫セットを広げ、破けた制服のショートパンツ部分を器用にちくちく縫っている。

美月はストローでアイスミルクティーを吸いながら、ほっぺを膨らませてぶーぶー文句。


「なんでうちの制服、こんなすぐ破けるん!?戦隊ヒロインのくせに安もんすぎるやろ!」


「そら、うちら**“国税運営の公務ヒロイン”**どすしなぁ。予算にも限りがあるどすえ」


「“皆さまの戦隊ヒロイン”がキャッチコピーて、

ポスターにでっかく書いとるけど、せめてユ〇クロ以上の強度ほしいわ!」


綾乃は手を止めずに苦笑する。


「しゃあけど、美月さんみたいに毎回ハイキックしてたら、生地の寿命も縮まるどすえ」


「言うなぁ〜、正義のハイキックは義務教育や!うちの看板や!」


「ほな看板もメンテナンスせんとあきまへんな」

そう言って、綾乃は綺麗に補修された赤いショートパンツを掲げた。


「うおおお!職人技!うちの制服が見事に生き返っとる……!」


「次破ったら、補修じゃなくて新調どすな……国に請求書回そか?」


「せやな。予算獲得のためにも、もっと活躍して、支持率上げたらな!」


「わたしたち、ヒロインである前に“政治的予算案件”どすなぁ……」


ふたりは思わず噴き出して笑った。


こうして今日も、“皆さまの戦隊ヒロイン”は予算と制服と戦いながら、

こつこつと、地道に、悪を懲らしめていくのであった――。

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