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ヒロインズ・リンク 〜戦隊ヒロインプロジェクト〜  作者: スパイク
プロローグ

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111/571

グレースフォース無双! 泣き虫アナと房総暴走娘の“尊いシンクロ事件簿” ――児童館からイベント会場まで爆笑と感涙のオンパレード!――

富士市の戦隊ヒロイン研修所で結成された、

静岡の駿河美声アナ・杉山ひかりと、

千葉の房総キック職人・館山みのりの仲良しユニット

「グレースフォース」。


この日ふたりは、静岡県東部の児童館で紙芝居イベント→

その足で静岡駅前のミニステージという弾丸スケジュール。

だが、そんなハードさはふたりの“シンクロ芸”にかかれば屁でもない。


最初の現場は沼津市の児童館。

「観覧無料」の看板につられた子どもたちでぎゅうぎゅう詰め。


ひかりは声の仕事が本職みたいなもの。

透き通る駿河美声で、紙芝居を読み始めると――

子どもたちはビシッと正座、保護者は涙ぐむほどの説得力。


ところが。


可哀そうな小猿が迷子になるシーンに差し掛かった瞬間、

ひかりの声が震えた。


「……お、おかーさんは……ど、どこだら……」

読みながら、もう泣いてる。


次のページをめくった途端、

ひかりの目からポロポロ涙が落ちた。


みのり

「ひかりちゃん!? 泣くんかい!」


子どもたち

「ひかりちゃんがんばれーーー!!!」

「泣かないでーーーー!!!」


もはや紙芝居は「応援イベント」に変貌。

みのりは横で台本をのぞき込みながら

「ここは“お母さんが見つかる伏線”あるから大丈夫!もうすぐ朗報くるからね!」

と、謎のネタバレ励まし。


そのフォローが的確すぎて、

児童館スタッフも拍手する始末。


ひかり

「……ありがと、みのりちゃん……ふえぇ……」

みのり

「泣きながら読むなんて初めて見たかも……でも、そこがいいよ」


子ども+大人全員の心がほっこり湧き立つ大成功となった。



児童館を出てすぐ、

次の現場・静岡駅前のイベント広場へ直行。


会場には若いファンも高齢者も集まり、

ふたりのトークショーは大盛況。


ひかり

「今日はありがとうございます、皆さん~」

みのり

「本日はよろしくお願いいたします」


理性的で知的なみのりの丁寧語。

ひかりの柔らかい駿河弁。

この“ゆるふわ×知的”の相乗効果に会場はほっこりムード。


だが、事件は起きた。


男性ファン(冗談のつもり)

「千葉って、ディズニー以外なんもないっすよね?」


みのりの背後に、見えた。

炎のエフェクト。

暴走ゲージ急上昇。


みのり

「……訂正をお願いします。千葉は農業も漁業も盛んで、自然公園も多数あります。

 それを“何もない”と断じるのは、あまりにも乱暴です」


観客

「え? 真面目に怒ってる?」


なおみのりの語調は丁寧語のまま。

しかし論理が鋭すぎて迫力がすごい。


このままでは“丁寧な説教30分”コース。


そこで、ひかりが後ろから抱きついた。


「みのりちゃん、落ち着くんだら~。

 千葉の良さ、ちゃんと伝わったから大丈夫だよ」


みのり

「……そ、そうですかね。少々熱くなりました。申し訳ありません」


会場

「ひかりに抱きつかれたら誰でも落ち着くわ」

「夫婦か?」

「安定のシンクロ芸」


場は笑いに包まれ、イベントは大成功。

司令部からも「バディ力は今トップクラス」と評価されるほど。


児童館ではひかりが泣いて、

みのりがフォロー。


駅前ではみのりが暴走し、

ひかりがフォロー。


ふたりの連携はまるで長年のバディのよう。

波田司令長官も

「お前ら、これからプロジェクトの屋台骨になるで」

と太鼓判を押すほど。


帰りの電車で。

ひかりはまだ少し紙芝居の猿を思い出して涙ぐむ。

みのりは笑いながら

「ほんとピュアだなぁ」と肩を貸す。


ひかり

「みのりちゃんがいれば、なんとかなるら」

みのり

「ひかりがいれば、私もなんとかなる」


まさに――

グレースフォース、シンクロ率100%。

戦隊ヒロインプロジェクトの未来を支える、

最強で最高のコンビ誕生である。

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