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婚約者が好きなのです  作者: maruko


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番外編エミリー タリスティア王家

「私、今回の事で腹を括りました。

穏便にと色々な事を見て見ぬふりもしてみました。

事なかれ主義の知らぬ存ぜぬもやってみました。

全ての結果がこれに結びついたのであれば、私はもう自由にしようと決めましたの。

バートン氏には申し訳ありませんが、私、全てをお話致します。

その上で大人としてのご助言頂けませんでしょうか?

そしてエミリー、私あなたと並々ならぬ縁という物を感じましたの、お友達になってもらえるかしら?

そして貴方にも聞いてほしいの」


応接室に案内するとソフィーア様がお茶を一口飲んでからそう言って前置きされちゃって、私達父娘は逃げ場がないと覚悟した。

どう考えても王家の秘密でしょ、本当は聞きたくないけど友達になって欲しいというのは有りだし、それなら聞くっきゃないでしょ。


「了承致しました。どうぞお話しください」


お父さんに促されて、ソフィーア様は語りだした。

王家の秘密、15年前ってそっからかいって心で突っ込む。


「私自身が知ってる事思った事は全てお話します、なので少々長くなりますので。

時はおそらく15年前から始まります、当時王太子だった陛下の婚約者が現在の王妃様に内定されました。

当時、婚約者候補は多数居たんです。

私のお母様もそして第二側妃様も婚約者候補でした。その中でも後ろ盾があまり盤石でない王妃様に決まったのは、私の様な子供が口にするのは躊躇われますが媚薬というものが関係しているようです。

王族に薬を盛るなど以ての外で極刑も免れない筈ですが、盛ったのがその当時の陛下、私達のお祖父様なので有耶無耶になったそうです。

兎にも角にも陛下と王妃様はご婚姻されました。

その当時はまだ王太子と王太子妃ですね。

けれどもなかなかお子に恵まれず、議会の決定で2年後にお母様が側妃に立ちました。

そして私のお兄様がその1年後に生まれましたの。

この時点でかなりきな臭い話が色々と王宮を飛び交っていたようです。

陛下は私のお母様との婚姻を初めから望んでいたので王妃様とは白い結婚を貫いていたのではないかと。

その後に、貴族のパワーバランスを考えたお祖母様が第二側妃様を立てられました。

おそらくこの時の第二側妃を娶る条件として王太子だった陛下が王位継承されたのだと思います。

ご存知であられると思いますが、私のお母様の生家は公爵家、第二側妃様が侯爵家、王妃様が伯爵家です。

それから私と第二側妃様から生まれたエリザベスが3ヶ月違いで生まれました。

本来ならお兄様が立太子してもおかしくなかったのですが、王妃様を押しているお祖父様が認めて下さらなくて、色々画策されましたの。

それから王妃様に無事ランドルフが生まれまして立太子されました。

異例の1歳での立太子でしたがお祖父様が望んだのです。

その後はお祖父様、お祖母様、共に離宮に移って頂いたそうです」


ここでやっとソフィーア様は一息つきました。

長いよぉ〜ここまでで結構疲れた。

要は、ホントならソフィーア様のお母さんが王妃になる予定だったのに、なぜか爺さんが今の王妃さんを押してて息子に媚薬使って純血奪わせて責任取れ的な感じで、伯爵家の娘を王妃にねじ込んだ。

それに反発した王太子が結婚しても白い結婚を貫いて議会を丸め込んでソフィーア様のお母さんを側妃だけど娶った。で、直ぐ後継ぎを作った。

でも、これに何かの事情があって婆ちゃんがもう一人側妃をねじ込んだ。

ここで、お祖父ちゃんがもう一回物申してしょうがないから王妃様に子供作って、後継ぎにしたって事だよね。

どんだけ自分の考え固辞してるんだ王家の人達。

巻き込まれる子供の身になれ!


「実はスルベージュ王国との王太子の婚約者の打診が私に来てから私の身に色々起こるようになったんです。相手はおそらく3ヶ月違いの姉のエリザベス陣営です。

打診があったのが私が8歳の時だった様です。それから小さな嫌がらせが続くようになりました。

ベッドに蜘蛛が大量にいたり、家庭教師の時間をずらして知らせなかったり、私の散歩コースをデコボコの石だらけにしたりと笑えるような子供のイタズラ程度ですが、私の周りの誰かを買収でもしたのでしょう、まぁ今までは。

でも今回のこれはイタズラで済ますわけには行きません、一国の第二王女を誘拐したのですから」


やっぱり誘拐か〜

それにしてもベッドの大量蜘蛛を想像して鳥肌たったよ。


「先日、第二側妃様の生家である侯爵家でのお茶会に招待されました。

実はその前にお祖母様に離宮への訪問を打診されていまして、なのでそのお茶会に行ってから離宮へ行く予定だったのです。

離宮はかなり遠いので馬車で3日ほどかかりますし、護衛などの手配も万全にしました。

ただ早馬でお祖母様からお茶会に行くのは止めるようにと連絡も頂いたのですが、その早馬が来たのが侯爵家の門の所だったのです。もう断るにしても遅くて。

お茶会は無事に終わったのですが、その後の離宮へ行く道中で襲われました。

馬車に乗った途端に意識が途切れましたので、もう誰が敵で味方か私にはさっぱり解りかねます。

気づいたら幌の付いてる荷馬車に乗せられてました。

後ろ手に縛られていただけで、荷馬車の中に見張りは一人でしたし、その方間抜けな事に居眠りされてらして。

縄抜けして荷馬車から飛び降りました。

それから彷徨ったのでどこの道から道に走ったのかは解りません。

路地を見つけてから思案しましたが、ボレロを脱いでそこに投げ捨てました。

見つけたのが敵で有るならば私の運命はここまで、でも一縷の望みを持ちました。

これに気づいた方がきっと助けてくれると、正直何の根拠もありませんでした、強いて言うなら私の勘です。

そして今に至ります」


あのボレロが一縷の望みって、勘でそこまで腹括れるのって御年10歳の娘が考えることじゃないよ。

王族って凄いな、私には真似出来ない。

でも誰が味方か解らないし下手に誰彼助けを求めることも出来ない状況って気の毒すぎる。

私に出来る事少ないかもしれないけど何とかしてあげたい、とお父さんを見ると、私に頷きながらお父さんがソフィーア様に話しかけた。


「ソフィーア様。今の時点では第一側妃様に連絡を取るのが最善ですね。

安全面を考えると公爵家を通した方がよろしいかと思いますが」


「おそらく、それが一番最善なのは私もわかりますがバートン氏はお祖父様に連絡取れるお立場にありますか?」


「今の所はないですね。でも何とかなるかもしれません。連絡方法は私に任せて頂けますか?

もし誘拐に侍女が関係しているならば、このまま訪ねるのは危険かもしれませんので」


「ありがとうございます。お任せ致します」


急にお父さんが頼もしく見える。

平民が簡単には公爵家を訪ねるわけにもいかないし、言伝で王女様うちにいるよと伝えたら敵に気づかれるかもしれないから不味い。

まぁどうにかするかも、お父さんも伊達に商会運営してないだろうしね。


「ソフィーア様、離宮に向かってない時点で王宮には連絡がいってると思われます。公爵も探しておられると思いますが、敵も探しているでしょう。

窮屈でも暫くはこの家から出ないようにお願いします。私が公爵に連絡取るまでですから、そんなに長くは待たせませんので」


「ハイ、解りました。よろしくお願いします。

本当にありがとう存じます。ありがとう⋯⋯」


ソフィーア様はお父さんの手を両手で握りしめ泣きながら頭を下げてた。

王族は簡単に頭を下げちゃ駄目って、よく小説で読んだからこの状況は本当によっぽどの事なんだろうな。

お父さん頼むよ〜。

ソフィーア様を助けて上げてよ〜。



 

ここまでお読み頂きありがとうございます。

次回もよろしくお願いします。

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