⑮ 二人でお茶を
今日はオーラン様が誘ってくださり、新しく王都にできたカフェに連れて行ってもらうことに!
フフ、学園の送迎以外で二人で出かけるのは、久しぶりで嬉しいです。
カフェに入る前に、ドートル家行きつけの宝石店で最近オーラン様のお家が取引を始めた鉱石でできたブローチを選んでくださったの。
その石は沢山の色の種類があるそうで、それを選ばれた時にオーラン様の瞳の色を着けてほしいと熱い瞳で懇願されました。
そんな瞳で見つめられたら、いつもぽやーっとしている私でも気づいたんです。
⋯⋯オーラン様は私に好意を持ってくださってる⋯⋯
その場で胸に着けてくださり、二人でカフェに入りました。
こういうカフェでは、いつもお姉様がメニューを選んでくださいます。
オーラン様と二人の時はオーラン様が・・
でも今日は、自分で選んでとメニュー表を渡されました。
ブローチがとても嬉しくて、眺めて触ってウキウキしながらいつもの様にオーラン様が注文されるのを待っていた私は困惑しました。
「えっ! 自分で選んだ事がないので⋯⋯これはどう見るのかしら?えっとーそれではこの⋯いえやっぱりこっちの⋯⋯あっこれも飲んでみたい。迷ってしまいますわ。ごめんなさい。やっぱりオーラン様が決めてくださいませんか?」
「リリー大丈夫だ。時間がかかってもいいんだ。俺はちゃんと待つよ。だからゆっくりでいいから⋯⋯じ、ぶ、ん、の気持ちを言えるように練習だ」
「練習ですか?」
「そうだよ。ごめんねリリー、いつもメリーや俺が過保護に構い倒すもんだから、優しい君はその通りに行動してくれた。
そのせいで君はいつも受け身になってしまって、周りに配慮しすぎるようになったんだ。
それはリリーの良さでもあるけど、時には自分のしたいことや言いたいことも言えるようにならないと、いけないと俺は思う。
正直、俺といる時は今まで通りでなーんの問題もない。
寧ろ俺に全てを任せてくれてもいいんだけどさ。
だけど常に一緒には居られない。
け⋯けっ⋯結婚してからも、
だから自分の意見も持ってほしい。自分を後回しにせずね。
そしてそれを行動できるようになってほしい。
嫌なら嫌、いいならいい、ってね。
だからこれは、ほんの些細な事だけどまずここから一歩始めよう」
「一歩ですか?」
「そう一歩だよ。原因の俺がこんな事言うのも変なんだけどね。だから何が飲みたいのか、今の自分の気分はどの飲み物を欲してるのか。ゆっくりでいいから考えて決めてみて」
オーラン様が急にこんな事を言い始めた理由が、なんとなくわかってしまいました。
最近の学園での出来事だと思います。
折角のお申し出だし、私も自分を少しは変えたくて
お言葉に甘える事にします。
「オーラン様、お気持ちわかりました。私のためにありがとうございます。
では、選ばさせていただきますね。時間かかりますがご容赦を」
それから真剣にメニューと格闘を始めました。
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