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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

バイアス・サパー・パーティー

作者: クスリ

表現にとらわれず、自由にお読み下さい。

 昔々、ドイツに住む男で、とてもとても貧乏な暮らしをしている者がいました。


 その日も男は教会へ行き、毎日欠かさず行なっているお祈りをしていました。男が帰ろうとすると、1人の老人が男に近づいて来ました。

「…おい」

老人が男に話しかけると、すかさずこう言い始めました。

「お前は今日の20時に死ぬだろう。残念だ。」

男は突然そう言われたので、混乱してしまいました。そして、気がついた時には老人はいませんでした。

 男は神のお告げがきたのだと思いました。また、

「どうせ死ぬのなら、楽しい最後の晩餐をしたい」

とも思うのでした。ならば、最後の晩餐の準備をしなければなりません。男は直ぐに材料を探しに行きました。


 13時

 男は、森林に来ていました。ここには、晩餐会がより賑やかになる材料があるはずです。男が一所懸命に探していると、やっと見つけることができました。油断してしまうと、今の苦労が水の泡です。慎重に…。


 15時

 今度は、町外れにある小屋に材料を取りに来ました。さて、ここでは男に寄り添ってくれるような材料が取ることができるはずです。今回は、短時間で材料を見つけることができました。材料は、直ぐに取ることができました。

 

 16時

 辺りは少し暗くなってきました。さらに晩餐会を楽しいものにするためには、もっと材料が必要です。今度の材料は、懐かしさを感じさせてくれるものが良いです。やがて男は、実家へ帰ることにしました。そして、実家にある材料を取り、最後の材料を探しに行きました。


 18時

 辺りはすっかり暗くなり、このような田舎では人もほとんど見かけなくなりました。男は、もうすっかり疲れてしまっていました。しかし、最後の材料が取れれば、晩餐会が待っています。そして、ついに最後の材料を見つけることができました。この材料は、彼が1番取りたかったものでした。最後の力を振り絞り、やっと、準備が整いました。


 20時

 男は考えていました。

「天国で出る食事はどんなだろう。

私達の好みが揃っていればいいのだけれど。」


 男の死因は、自殺でした。晩餐会は、まだ始まっておりません。


ありがとうございました。


(最後に)

20時に、本当に死んでしまうはずだったのでしょうか。

晩餐会は、何処でするつもりなのでしょうか。

晩餐会なのだから、独じゃあ寂しいでしょうね。

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