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ようこそ未知の世界へ

ようこそ夢の世界へ

作者: リィズ・ブランディシュカ




 数日前。


 私はとある遊園地のポスターを見て、考え事をしていた。


 とても楽しそうな場所だ。


 できるなら行きたい。


 でも無理だ。


「ごほごほっ」


 とてもそんな余裕はない。


 今の私には、そんな元気がない。


 数日前から体調を崩してしまっているから。


 早く薬を飲んでよくならなくちゃ。








「ようこそ!」


「ようこそ!」


「夢の世界へ!!」







 お菓子、食べ放題!


 乗り物、乗り放題!


 お金は、いりません。


 時間制限もありません!







 私は感激していた。


 行きたかった遊園地に、やっとこれたんだ。


 きらびやかなアーチのある入口をくぐって、中に入る。


 かわいらしい建物に、キラキラした装飾。


 なんて夢の様な場所なのだろう。


 幸せだ。


 ここなら、嫌なことを忘れて一日中遊んでいられる。


 せっかくこれたんだから、満喫しなくちゃ。


 でも、どうしてこれたんだっけ?


 まあいいや、細かいことは。








 ああ、素敵な時間だったな。


 私は幸せな気持ちで、たくさんのお菓子をたべたり、乗り物に乗ったりして遊んだ。


 素晴らしい場所だった。


 こんないい所、みんなにも教えてあげたいな。


 でも、あれスマホが繋がらない。


 電波が入らないや。


 SNSも使えない。


 どうして。


 私は混乱しながらその場所を出ようとした。


 けれど、出口がなかった。


 入り口はちゃんとあるのに、どんなにさがしても出口がみつからない。


 私は、途方にくれるしかなかった。


 ここは楽しい場所。


 だけどずっとはいられない。


 早く帰らなくちゃいけないのに。


 出して、お願い外に出して。


 どこからか、スタッフが飛んできて私を捕まえようとしてくる。


 逃げないと。


 でも、体が動かない。


 あれ、体の調子が、だんだん悪くなってくる。


 なんで?


 どうしてか、目の前がまっくらになっていった。






「死亡しているようです。事件性は」


「この様子だと、ないだろう」


「薬の飲みすぎですかね?」


「数日後に遊園地に行く計画をしていたようだが、かわいそうに」



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