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緋刃ノ吸血姫  作者: 飽き性・。・v
イムギット王国編
17/17

14続く旅路


 さて、私が宿で目を覚ましてから五日が経ったのだが・・・・私にある変化が起きていた。


というのも、私の魔力量がおよそ以前の十倍に増えていたのだ。原因は恐らく古竜の血を飲んだせいだろう。


 他にも何か変わった所が無いか自己分析してみたところ・・・・・・。



────────────────


名前:ディオネ


種族:吸血姫


称号:魔神


加護:幸運の女神の寵愛・勝利の女神の寵愛・月の女神の寵愛


職業:魔法剣士


魔法:『宙の智慧(ラジエル)


身体的特徴:『不老不死』『血液操作』『念力』『状態異常完全無効』『天眼』

『竜力』『邪眼』



───────────────




 何やら能力が増えていた。『竜力』に『邪眼』とは・・・・・・?


 私はこの二つを分析してみた。



『竜力』・・・・・・一時的に身体能力が上昇する。


『邪眼』・・・・・・魔力を消費することで発動。見つめたものに様々な弱体効果を付与する。



 なるほど、これらの能力はどうやら私が倒した古竜が持っていたものらしい。しかし『邪眼』なんて使ってきたかな?


 いや、私には『状態異常完全無効』があるんだった。それに弾かれたんだろう。


 それにしても『竜力』か、試してみたいな・・・・・・。







 そう思った私は、宿を飛び出してイムギット王国近郊の、とある山の山頂にやってきていた。


 周りに誰もいないことを確認すると、私は『竜力』を使った。


 これだけだといまいち何処が変わったのかよく分からないな・・・・。


 そう思い。私は何の気なしに虚空に向かって手刀を放った。すると・・・・前方にあった山の山頂部分が斬れた。


 ・・・・・・・・えっ?


 流石にこの結果は私も予想していなかった。まさかこんなことになるとは、環境破壊なんてレベルじゃないぞ・・・・。


 しかし、私も力を使う前に気付くべきだった。ただでさえ身体能力が高いのに、そこにバフ効果なんて得たらどうなるかなんてある程度予想は出来た筈だ。


 とはいえ、流石にこれは予想の範疇を超えてるけど・・・・。


 暫くすると『竜力』の効果が切れたようだ。どうやら魔力を消費しない代わりに効果時間はそれほど長くないらしい。


 まあ、こんな力を使わないといけない局面が来ることは無いと思うけど・・・・・・。


 ・・・・・・無いよね?








 一通り能力の確認を終えた私は、宿に戻り。そこで、ルピナスとアルテアに合流して冒険者ギルドに向かった。


 私が木製の両開きの扉を開けて中に入ると、中にいた他の冒険者達が一斉に此方を見るなり・・・・


「おお! 英雄のお出ましだ!!」


「あれがSランク冒険者の風格か・・・・」


「あの美しい見た目から想像を絶する強さだもんなあ」


「天使様・・・・・・」


 などと、私たちの方を見て言った。


「流石に恥ずかしいね・・・・」


 と、私がルピナスとアルテアに言うと。


「ディオネ様に対しての正当な評価ですね!!」


「お姉ちゃん、凄い人気ですね・・・・」


 と、私に向かって言った。正直こういう風に英雄だなんだと持て囃されるのは少し恥ずかしいのだけど・・・・・・。


 まあ、確かに街を襲ってきた古竜を倒したのは私だが。私と一緒に戦ったルピナスやアルテアも、もっと評価されるべきだと思う。二人の力があったから無傷で街を守れたのだ。


 ともあれ、私は古竜から街を救った功績を湛えられてSランク冒険者になった。同じパ─ティ─メンバ─のルピナスとアルテアもそれぞれBランクに昇格している。


 Sランク冒険者になると、ギルドのほうから二つ名を付けられるのだが。私に付いたあだ名は"緋刃"である。まあ、私が緋色の刀を使って戦うからだろうな・・・・。


 それと、私が魔族であるということは能力をフルで使って戦ったためバレてしまったのだが、それでも街の人達は私を英雄と呼んで慕っている。


(魔族ってもしかして思ったより嫌悪されてないのかな・・・・?)


 そこら辺のことはよく分からないが、私が魔族であるということが判明しても、街の人々は今まで通り接してくれている。それが全てではないだろうか?


 と、私がここに来たのは今日この街をたつからだ。一応顔を出しておこうと思ったのだ。


 私が討伐褒章を受け取る際、城に呼ばれたとき。国王にそれを伝えたら街に残ってほしいと懇願されたが、私が言葉を尽くすと国王も引き下がってくれた。


 まあ、本当の所は引き留めが凄かったので"言霊"で思考を誘導したのだが・・・・。







 そうして、惜しまれつつもギルドを後にして、ロイクさんのところやボンヌさんの所にも別れの挨拶を済ませた私たち三人は、まだ陽が高い内にイムギット王国を後にした。


 次に向かう場所はもう決めてある。イムギット王国から南にあるリゾート地として有名なセ―ヴィルという街で、三人でバカンスを満喫するつもりだ。


 ところで、イムギット王国からセ―ヴィルまでは馬車で向かうと一週間は掛かる。時間が掛かりすぎるので今回は空を飛んで行くことにした。


 私は背中から翼を生やすとルピナスとアルテアを抱えて、蒼空に飛翔した。








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