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緋刃ノ吸血姫  作者: 飽き性・。・v
プロローグ
1/17

新たな夜明け 

初投稿です!高確率で失踪します!!


 「ここは……?」


 気が付くと、巨大な石門以外に何もない白い空間にいた、()()に引き寄せられるようにその石門を潜った。


 石門を潜り抜けた先には眩い光を放つ無数の球体が漂っていた、()()に惹かれるようにその球体に近寄った。すると、沼に引きずり込まれるように意識が沈んでいった・・・・・・。


 目を覚ますと見知らぬ(そら)が広がっていた、()()触れる草の感触がくすぐったい、どうやらここは草原のようだ。



 目覚めたばかりで頭が働かないが、自分は死んで生まれ変わって草原で眠っていたらしい、さっきからこの世界の知識が濁流のように頭の中に流れ込んでくる。


 前世の記憶はなんというか、自分に関する記憶のみが漠然としていて、それ以外のことは普通に思い出せた。自分のことを思い出そうとしてみたが、男性であったことや、好きな食べ物などの。今の自分のアイデンティティの形成に関わりが無いような事しか思い出せなかった・・・・・・。


 「……ん?」


 ふと、目の前の水溜まりをのぞき込むと、そこには10歳前後の可愛らしい女の子の顔が見える。腰まで伸びた銀糸の様に繊細な美しい銀の髪に、陶器のように白く華奢な一糸纏わぬ肢体、紅玉のように美しい深紅の瞳は見た者が吸い込まれそうになるほど・・・・。


 「夢じゃ無いんだよね・・・・」


 自分の姿に見入りながら暫し、思考に耽る。


 よし、だいたい分かった気がする。流れ込んできた情報をある程度整理し終わった結果、どうやら私は、吸血鬼という種族の最上位種である()()()に生まれ変わったらしい。


 では、吸血鬼と吸血姫の違いだが。吸血鬼は一ヶ月に一回は血を吸わないと肉体を維持できず死んでしまうが、吸血姫は不老不死であるため血を吸わなくとも生きていけることや、『天眼』を持っているなどの違いがある。


 尤も、吸血姫であっても吸血衝動に駆られるらしいが・・・・・・。


(これから吸血姫として生きていくなら、いつかは私も血を吸わないといけないわけか・・・・)

 

 「さてと、これからどうするかだけど・・・・」


 今いる場所は、四方を森に囲まれた草原だ。まだ日は高いが、夜になるまでに街か村で宿をとりたい。


 とはいえ、闇雲に森を進んでも迷うだけだろう。


 そこで、吸血姫の力を使う。吸血姫の眼は『天眼』といって広い視野を持ち、見たものを何となく解析したり、感情などを見抜くことが出来る・・・・らしい。


 力の使い方は先程流れ込んで来た知識でだいたい把握済みだ。紅玉のような瞳に魔力を流し込むと、視界に様々な景色が映りこむ。


 視点を空から見下ろすように調整すると、森を北に抜けた先に小さなが村が見えた。半径20キロで人が住んでいるとこを探した結果見つかったのがそこだけだったので、どうやらここはかなりの田舎らしい。


 他にも分かったことだが、この森は魔物が多く森を普通に抜けようとするだけで、途中何度も魔物に遭遇するだろうということが分かった。


 「魔物を狩ればお金になるかな・・・・?」


 私は、宿を取るために路銀を稼がなければいけないので、道中魔物を狩って得た素材を村で換金出来ないかと考えた。


 そして、村に向かう途中で遭遇した魔物は、積極的に狩ることにしたのだが・・・・。


 「魔物を狩るのに裸は無しね」

 

 そう思った私は、糸の様に魔力を編み込み一着の黒い服を創り上げた。いわゆるゴスロリスタイルだが、見た目の良さも相俟って様になっていた。


 「これで・・・・よし!」


 初めてにしては結構上手くできたと思う・・・・。


 準備を終えた私は、森に足を踏み入れた。それが後に畏怖を込めて人々や魔族から緋刃ノ吸血姫と呼ばれた幼き少女の始まりの物語であった。


 
































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