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セカンドライフ 〜勇者の物語のその後〜  作者: 丸目まる
第1章 〜冒険者、少女、龍戦士、悪夢〜
3/30

第二話 〜ギルドメンバー加入、仲間再び〜

2月7日、加筆修正

「........そういえば........」

地図もないのに旅なんて出来るんだろうか

どうしようかと考えていたら、背後のドアから少女が出て来た

「あ、あの!これ!ストラナ国までの地図です!」

「あ、ありがとう!」

よかった......本当に良かった

「そ、それで、出来れば名前を.......」

「え、あー......」

国が管理するギルドに本名で入るというのはあまりよろしくないだろう

それで変な事になったらまた森に逃げるしか無くなる

「.....ユ、ユウトだ」

「ユウトさん.....ですか」

「あ、私の名前はリリィです」

「引き止めてすみません、ありがとうございました」

「嫌、此方こそありがとうな、又会えたらお邪魔するかもしれん、その時はよろしくな」

「はいっ!」


「さて....と」

リリィから貰った地図を広げる

「ふーむ......ギルドか.....」

そういえば目的が無いなぁとふと思うが、まぁ自由に冒険してれば目的が出来るだろう

少なくとも勇者という定められた冒険からは解放されたんだしな

「さってと」

荷物を背負い城下町へと足を進める

「行くとしますかねー........」


ストラナ国の城下町

モスタラーダ国やドラガーニャ国の貿易の中心部だけあって活気がある

「ギルドは.....どこだこれ.....」

人が多すぎる

落ち着いて地図を見れない

「んー.......」

「ん、ギルドならあっちだぜ」

「え?」

後ろから話しかけられた

この声のトーンは.....龍族?

「あ、ああ、ありがとう、あんたは?」

「ん?オレはドラガーニャギルドの怪力戦士!ドヴァーズさ!」

成る程、鱗がびっしりとあるこの見た目

龍族だ

「そうか、オレはユウト」

「ユウト.....ユウトね、っし!覚えたぜ!.......ところでギルドで何するんだ?」

「ああ、ギルドに入ろうと思ってな」

「そうか......ふーむ....ま、行ってみりゃいいさ!」

「ああ、また会えたらよろしくな」

「おーう!」

手をブンブンと振りながら歩いて行く龍族

なんとも信じがたい光景だ

2年前なら叩き斬っていただろう

慣れなきゃいけないんだろうが.......


「.......あの匂い、強い奴の匂いだったな」

「もーちっと強けりゃウチの国王とやりあえそうだなぁ」

「...........追ってみるか!」


道案内に従い進むと、そこには教会を改良したらしき建物があった

「ここがギルド......か」

ストラナギルド

人間が多く参加しているが魔物、龍族問わず参加している最大手のギルド、らしい

「貴方もギルドメンバー志望者ですか?」

「ああ」

「それではギルドカードにステータスを写しますので血を一滴落としてください」

聞いてはいたが本当に血を使うとは......

「っ!......これでどうだ?」

「はい、それでは診断してきますね」


「ふー.........」

落ち着いてギルド内を見回す

武器防具の店にクエストが届く酒場、あれは回復専門の僧侶の集まりか?

なんともオーソドックスな冒険者が集っている様だ

「あ、ギルドメンバー志望者です、はい」

多くの声が響くこのギルドではエルフや龍の声も聞こえる

「血ですね、はい」

..............この声

横を見るのが不安になる

「.......おい」

「あ......そ、その......ど、どうしても仲間になりたくて!」

「はぁぁぁぁ.........」

まさか付いてくるとは............

「診断終わりましたー」

「あ、はーい」

「......後で話すぞ」

リリィが微笑む

「はいっ!」


「診断結果なんですが....」

カウンターのお姉さんの神妙な顔付きにこっちも神妙な顔付きになる

「........すごいステータスですね!すぐにダンジョンに入っても何も問題ないでしょう!」

良かった

ここでつまづいたらどうしようかと考えてた所だ

「ではギルドメンバー登録完了です!これから頑張ってください!」

ギルド内を見回しリリィを探す

「お、リリィも終わったのか」

「あ、ユウトさん」

「で、だ......仲間の件だが.......一回ステータスを見せてくれないか?」

「は、はい!」

人間とエルフのハーフ

魔法力が強く後衛向き......炎はあまり得意じゃなく

氷系統と回復が得意

まぁなんとも普通の魔法使いである

「........アラン...」

「えらん?」

「ああいや、何でもない」

やはり、仲間の事は忘れられない

アランは純粋なエルフで、魔物軍から裏切って俺の仲間になったんだったか......

「........あ、あのっ!」

「........ん?」

「こ、これからも頑張って強くなりますから!」

「...........」

最初の仲間も

2人目も

3人目も

オレの勇姿を見て仲間になりたいと言った子供達も

オレの強さを見て信じた王も

皆、こういう目をしていて

皆、オレについて行きたいとそう言ってくれた

そして皆..............オレを...........

だが........

「.........うぅ......」

それだけの事があっても

それだけの事があろうとも

自由に選ぶのが、冒険者だな

そうだな.........また、信じてみよう

それがどんな結果をもたらそうと、もう逃げない


「しょうがないな......オレ達は今から仲間だ」

「!」

「ありがとうございますっ!」


ギルド加入、リリィとの仲間の結成

これで冒険者の第一歩到達......かな?



『...........そっか、分かったよ、引き続き街に怪しいのが居たら報告ね』

『ふーん...........元勇者、か......』

『まぁ楽しませてくれたら良いや......こいつは最後の演目の主人公にしてやろう......』

『さ、下準備は完了』

『みんな......世界を絶望に落とそう、そして我等の神に絶望を捧げよう』

『その為に、我等は居るのだから』

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