二十二話 〜勇気、力、知恵〜
「どうすりゃいいんだ......」
オレ達は悩んでいた
破壊神ラゴウ、それを倒す方法
「.......................龍神のおっさんはなんか考えあんのか?」
《..........無い、とは言い切れんが、有る、と断言は出来ん》
「そっか........」
「...............ユウトさんが居れば.........」
「リリィ.............」
《そのユウトじゃがな......おそらく奴に吸収されておる》
「何!?」
《奴は....月光神に死滅神、魔神のチカラの源を自らのチカラの一部とした、じゃがそれでは身体が保たなかったのじゃろう、それでユウトを吸収したのじゃ》
「マジか............」
《奴は今、月を固定して月光神が1番強くなれる時間に留めておる、そしてさっきの宣言は全世界に伝わっておる......絶望も濃いじゃろうな......》
「...............」
「...........さっき言ってた、考えって.....?」
《.............それをするには、必要なモノが3つある》
「何なんだそりゃ?」
《ユウトを取り戻す方法じゃよ、奴が破壊出来るのは『元から有ったモノ』だけじゃ、『新しく生まれた、生まれ変わったモノ』は破壊出来ん》
「え.......?」
《やる覚悟はあるか?》
「...........................ああ、やってやるさ」
「!........私も!やります!」
《良し!ならば善は急げじゃ!ドラガーニャのダンジョンへ行くぞい!》
「ココに何があるってんだよ」
見覚えのあるダンジョン
確かトライトの野郎と戦った場所だ
《お、あの聖灰を袋に入れておくんじゃ》
「は、はい」
「コレが何になるんだ?」
《それは後じゃ、次はモスタラーダじゃの》
「はぁ?次って.....ったくよ」
モスタラーダ跡地
「げほっ.......復興も止まっちまってるか......」
建てかけの家や店が並ぶ場所には、人気も何もなかった
《あったぞ、あのバーサーカーの斧じゃ》
「コレをどうすんだ?」
《持ってくぞい》
「はぁ?.......本当にユウトを助けられんのか?」
《助けられるのはコレだけじゃよ》
「やりましょう.....ドヴァーズさん」
「.......おう」
《次はストラナの魔神の灰じゃ》
ストラナ国跡地
「見つけた.....けどよ、これで何すんだよ」
《揃ったの......やるぞい》
《この3つの触媒を元に、新たな神を創りあげるのじゃ、ココは人間が1番住んでいた国、それだけに勇者の仲間達に対する想いは深く希望あるものじゃろう、その想いを神に神化させる》
「お、おお」
「は、はい」
《それでは行くぞ............ただこの神化の儀式は集中するんでな......破壊神が来た時何も出来ん》
「マジか......まぁやるしかねえな」
「はい!」
《では行くぞ!》
龍神の剣を3つの触媒を円にした中心に起き、見守る
《此処に遺る触媒達、その元となった人間達よ》
《その想い、その勇気、その力、その知恵、世界を救う為使う事を躊躇わぬか》
触媒達が空へと浮かび形を変えて行く
《此処に遺る人間の想いよ、勇者の仲間に対する憧れ、希望、その想いを世界を救う為に使う事を躊躇わぬか》
形を変えて行く触媒に、光が集い始める
「おお......」
「綺麗.........」
《躊躇わぬならば、その想い、その勇気!今こそ神となれ!》
そう叫んだ瞬間、破壊神が現れる
『おおっと、させないよ!』
「させねえのはこっちだ!」
破壊神目掛け斧を振りかぶる
『ハハッ!中々やるじゃあないか!楽しませてくれよ!』【死滅魔法】
「黒い霧?!」
「ドヴァーズさん!【移転魔法】」
「おっとォ!ありがとよ!嬢ちゃん!」
『仲が良さそうで良い事だ、ぶち壊したくなるぐらいね!』
『我が手に現るは月光の刃!その刃は夜空に輝く満月が如く光り!敵を真っ二つにするだろう!行ってきな月光輪!』
丸く輝く円が飛び、此方へと向かってくる
「!こんのォ!」
『間一髪で避けるとはね!だがそれで終わると思わない方がいい!』
「何?」
「ドヴァーズさん!後ろっ!」
「!」
後ろからブーメランの様に戻ってくる刃
「チィィ!」
斧を盾に.......!
ズ.........
「な...........!?」
刃から.......ラゴウの上半身が..........?!
『コレが移転魔法の究極.......さようなら、つまらない戦士』
ラゴウが、斧を手にーーーーーーーーーーーー
「フン........借り物の魔で極めたフリとはな......」【移転魔法】
「........あ?」
移転魔法......リリィは2連続で使えないはずじゃ.......
「まったく.......キミは本当に魔を愛しているんだね」
「がはははは!やはり御前達は面白いのう!」
「貴方達が.......!」
「我が名は勇気の神!トライト!」
「儂の名は力の神!エガン!」
「俺の名は知恵の神!アレン!」
「我等三柱の神の名の元に!勇者を破壊神より助け出す!」
『ふふ........あははははははははははハハハハハはハハハハハは!!!!楽しませてくれる!やはり面白い!さぁ!次と行こう!』
「へっ.....っしゃあ!行こうぜトライト!アレン!エガン!リリィ!」
「けっ、年上には敬語使いやがれトカゲ」
「ああ、行こう!」
「がーっはっはっは!行くぞぉ!」
「はいっ!」
「良いか?少しで良いから隙作りやがれ、そしたらレン、じゃねえユウトのヤロー取ってやる」
「うし!やァァァッてやらァ!」
トカゲ野郎を破壊神へと真っ直ぐに走らせ、隙を作る
『そうだそうだ!来てみせろ!オレを楽しませろ!月光輪!』
「一方からじゃあないぞぉ!」
「そうです!」【移転魔法】
破壊神が見せた隙を移転魔法で跳んだエガンに突かせる
『あはははははは!そう!そんな不意打ちだって大歓迎だ!【死滅魔法】』
「おおっと!危ない危ない!」
まーどうせ一方だけ視点を向ける様な敵じゃあ無いのは分かってる
「つー事で次はトライトだ」
「ああ!」
トライトに三方向目を任せる
『はははははははっはあっはははははは!!!楽しい愉しい楽しいぞ!』
「魔法の剣か......だがやっぱりアレンの方が魔法のキレがあるな!」
「当たり前だバカ 、つー事でだ破壊神さんよ、ウチらのバカ勇者を返してもらうぞ」
『アハハハハハハハ!嫌だね!コレは僕の維持に必要なパーツなんだ!』
『そして邪魔だぁぁぁぁ!』【死滅魔法】【風烈魔法】
「!退がるぞエガン!ドヴァーズくん!」
「ああ!」
「おう!」
「退がる必要無ーし」【聖光魔法】
『は........ははははははははあはははははははははははは!さぁすがぁ!』
「...............アンタ、強がってんじゃねえぞ」
『は?』
「魔神を吸収した割に魔法が弱すぎる、そんで身体の端が崩れ始めてる、まぁあのバカ勇者が出ようとしてるんだろ」
『..............あ......は..........ははははハッハハハハはははははははははあははははっはっはははははハハハハハはハッハハハハはははははははははははははははははハハハハハハッハハハハああハハハハハはははははっハハッはあっはははははははははははは!!!!!!』
「なんだぁ.....?」
「うるせえなホント.....図星突かれてぶっ壊れる様ならもうダメだろ、死んどけ」
『あー.........................つまらない、ツマラナイ、つまんない、楽しく無い、愉しくない、面白く無い』
「................」
『.........もう良いよ、死ね』
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「え...........?」
崩れていく破壊神の身体
崩れていくストラナ国
浮き上がる.........地面?
「おわあああああああああああああああ!」
「んだこりゃ!楽しいな!」
「楽しんでる場合じゃ無いだろうエガン!アレンコレはなんだ!あの魔法は!」
「.................チッ」
「アレン!返事はYESかNO以前の問題だぞ!」
「うるせえ生真面目、脱皮だダッピ、だーっーーーぴ」
「脱皮........?」
「どうやら今まで表に出てたのはカスだったらしいな、カスみてえな表面捨てたって事だ」
「な........!?」
「さて........来るぞ」
浮き上がった地面が急に止まり
感じた事のない感覚が身体を襲う
そして
目の前にソレは現れた
『さようなら、つまらない戦士』
人10人包んでも余る程大きな翼
太く頑強な骨に絡みつく闇
その身体には禍々しい紋様が刻まれ
その双眸の眼はただただ無表情にこちらを見ていたーーーー




