二十話 〜月、死、魔、邪〜
「北門確認!」
「よぉし!近接部隊!用意!」
近接部隊と名付けられた戦士や騎士達が武器、防具を装備し、城門突破用の突撃根を構える
勿論オレは近接部隊のトップだ
リリィは魔法部隊の後方に居る
「用意完了!突撃準備良し!」
「魔法部隊!魔法吸収範囲のギリギリに立て!近接部隊の突撃と同時に速度魔法を最大限に使え!」
「近接部隊!突撃ーッ!」
「オォーッ!」
突撃根が城門に当たり、鈍い音を立て門が割れていく
「魔神確認!このまま突撃根をぶつけ怯ませろ!」
オレがそう叫び、近接部隊が魔神に突撃する
魔神は相変わらず醜悪な見た目をしているが、それで怯むような奴は居ないようだ
「当たれェェェェェェ!」
「ゴァ嗚呼嗚呼ああアアアアぁぁぁァァァァァァ!!!!」
眠気覚ましの1発を喰らった魔神が叫び声を上げる
その隙を狙い部隊全員が剣や斧を手に取り、各々で魔神の身体を斬る
「グ御ゴ亜ぁぁぁァァァァァァ嗚呼嗚呼あああああ!!!!!」
「ッ!魔法力の収束を確認!」
「近接部隊退がれ!魔法部隊は前へ!部隊がすれ違ったら反射魔法を最大で張れェ!」
「近接部隊!退がれー!魔法部隊と交代だー!」
そう叫び、後ろへと走る
「魔法部隊!反射魔法準備完了!」
「魔神!撃ってきます!」
城門を塞ぐように反射魔法が張られ、そこに禍々しい魔法の塊が一直線に飛ぶ
そして何重にも重ねられた反射魔法へと魔神の魔法がぶつかりーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーー閃光と雷鳴、炎上と熱気、氷結と寒気、そんな多種多様の感覚が、その場に居た全員に訪れた
「ぐぅ......おおぉ.....!」
「耐えろ.........!」
「アレさえ............反射すればっ.........!」
「くっ..........!」
「!反射魔法も............限界が........!」
「耐えろ...........!耐えるんだ...........!」
反射魔法が歪んで行き、狙いが魔神へと付けられる
「い..........ま.............だァァァァ!」
「反射魔法!発動!」
反射膜に紋章が浮かび、魔神の魔法を跳ね飛ばす様に歪んで行きーーーーーーーーーー
「ウ..........!ご、ごがぐ!がァァァァァァ!!!!!!」
「やったか!?」
「まだです!2発目来ます!」
「っく!」
反射魔法が張り直されるが、さっきよりも大きく強い塊が飛んでくる
「ぐぅ......!」
「それでも........うう........ユウトさんの...........分まで!」
「魔法力の吸収も強くなっている!」
「しょうがない!近接部隊!魔神の後方を攻撃するぞ!」
「団長!?」
「やるしかあるまい!」
「オオオォォォーッ!」
「ぐぎあがうdbくぁおんfじぇいんづwbhぢwふdjw!!!!!!」
「魔神めぇぇ!」
「このぉっ!」
「愚あああああ嗚呼嗚呼ああアアアア!!!」
「うわぁ!」
「ちぃ!」
「怪我ァした奴は退がれ!こんなとこで死ぬんじゃねえぞ!」
「うおおおおおおおお!」
「ぐが........嗚呼ああ嗚呼あアアアア!......」
「!魔力が弱まった!」
「今だ!」
「反射魔法!最大解放!」
「全員!衝撃に備えろーっ!」
「こりゃやべえぞ.......!」
そして
魔神が溜め込んだ魔力
跳ね返した魔力
その2つの大きな魔力がぶつかり合いーーーーーーーー
「ぐげ!が!!い!いや!イやだ!嫌だ!オレはただ!」
「魔を!極めたかっただけなんだ!」
『それ魔神としての役目を果たさないと同義さ』
「な.....!貴様ァ!」
『神は役目を果たさなければならない、だが果たさない神はどうなる?邪神となるのさ』
「まさか........貴様貴様貴様貴様貴様!これさえも計画だとでも!これさえも真の邪神の降臨の為だと!」
『いいや違うさ、これはただの演目、そしてそれのラスボスは君でも邪神でもない』
「な.......何をォォォ!」
『まぁ君には関係の無い事だ、さようなら、愚かな魔法使い』
「バカな......バカなバカなバカなバカなバカなバカなバカなァァァァァァァァァァァァ!」
ーーーーーーーーーーーーーーーー耳を裂くような爆裂音が鳴り響く
「うわあああああ!」
それと同時に、圧縮された魔法が急激に爆散した事による爆風が部隊全員を吹き飛ばしていった
オレ達は地面に叩きつけられーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
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『神とは
人が創り出した歴史の中で
最高の『モノ』である』
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『神とは、結局が人が居なければ成り立たぬ物だ』
『だとすると人を作った神は『誰が作った』?』
『それとも神を作り出した者が『原初の人』なのか?』
『私は全てに『いいえ』を突きつけてやろう』
『我が神が原初の神であり』
『我が神が原初の人なのだ』
『神が完璧ならば、邪という完璧でない神は人と同義では無いかな?』
ーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーー
『ああそうだ、無茶苦茶な理論さ』
『だがね...........僕が信じる神とは、そんな『無茶苦茶』を通し、『完璧』でないものを破壊する神なんだ』
ーーーーーーーー【我を呼ぶ者は】ーーーーーーー
『邪神と同じ邪なる者、人間、しかもココには強い人間がいーーっぱい』
ーーーーーーーー【我が名は】ーーーーーー
『そして.....最後の触媒だ.........【死滅神の結晶】【月光神の結晶】【魔神の結晶】そして........【勇者の遺体】』
ーーーーーーーーーーーー【邪神】ーーーーーー
ーーー
『いいや.......違う』
『我が神の新たな名.........それは........』
神は人の想いで神となる
神は人より託された想いを役目として行うのだ
太陽の神ならば地を照らし
月光の神ならば夜さえも明るく静かに照らす
死と滅亡を司る神ならば人に惜しまれる死を、望まれた滅亡を送る
魔神ならば魔を極めようとする者に試練を与え、新たな魔を極めた者とする
だが、その役目を果たさぬ神が居る
それは全てが変わりなく同じ様に邪神となる
邪神を信仰し、その邪なる想いが他の神さえ侵食する時
他の神さえも人より託された役目を果たさぬ『邪なる神』となる
人より託された「助けてほしい」という願いを破棄した月光神
『別に龍神と太陽神が居ればどうとでもなるでしょ』
人の寿命、国の寿命、それを見極め少しずつ殺す筈の死滅神
【神も人も!全て殺すのみ!】
魔を極めようとする者を手助けする筈の魔神
『オレは!魔を極めたかっただけだったんだ!』
邪神とは人の想いを捨て、自分の欲を果たさんとする者
それに本来渡される筈のない『想い』が新たな神に混じれば
『破壊神です、我が神よ、そして我が新しき身体よ』
ーーーーーー【オ.......オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオおおおおおおおおおおおおオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!】ーーーーーーーーーー
『今こそこの触媒と!我が身体!精神!そして邪神の核!全てを融合し!破壊神を創る!』
『フ....................ハハハハハ!フハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!』
『さぁ!終わらせよう!この世界を!』
『我が名は破壊神!破壊神ラゴウ!』
そして世界は、闇に包まれていったーーーーー




