第十四話 〜信頼〜
早朝、オレはアレンをワザと起こさず、みんなと話し始めた
「そうか......ユウトの昔の仲間と同じ名前、しかも同じ様な顔なんだな、あいつ.....アレンは」
「ああ.......」
「確かに怪しいですけど.....私は信用出来ると思います」
《そうじゃのう......我も信用出来るぞ、少なくとも邪神の介入は無いと見る、それなら莫大な魔力がアレンに掛かってるはずだからの》
「で......でも、少し調べるぐらいなら」
「ユウト....最近疲れが溜まってるんじゃねえか?あんま新入りについて追求するのも何だと思うぜ?神様の証言もあるしよ」
「そうですよ、少し休んでてください、依頼は私達で大丈夫な物しかありませんから」
「あ......ああ」
何かおかしい......何か......
クソ、でもそれを言葉にできない.......何なんだ......クソッ!
「どうしたんだろうな....ったくよ.....」
「あの、どうかしましたか?ドヴァーズさん」
「あ、ああいや、何でもねえさ、それよりもよ、大工の手伝いは大丈夫か?」
「ええ、こう見えて力あるんですよ!」
「そうか、よーっし!頑張るぞー!」
「はーい!」
なぁんだ.....やっぱユウトの勘違いじゃねえか
「ま、休みゃあいつも大丈夫だろ」
「アレンさん回復魔法も上手なんですね!」
「ええ!魔法も精通してますから!」
「へぇー、凄いですね、あ、休憩終わりますね」
「じゃあ、早く行きましょう!」
「やっぱり良い人ですね.....」ボソッ
「はい?」
「いえ!何でもありませんよ!」
これなら心配する必要はありませんね!
深夜
「.....はぁ.......」
あいつから直接聞き出したいが.....
あいつはこのパーティーに欠かせないほど良い働きをしている、万が一があっても困る.....
「クソ..........」
ガチャ........
「ん?」
隣の方からドアの開く音がした
確か......アレンの部屋じゃなかったか?
「......確かめる......か」
そっとドアを開け、隙間から通路を見る
「話してる.....?」
通路の奥で誰かと話をしているアレンを見つけ、聞き耳を立てる
赤黒いフードを被った人が話し始める
『順調の様ですね.....』
「はい.....」
『いいですね?もしも裏切れば貴方は死ぬ、裏切りなんて考えずに信頼を集めておきなさい.....』
『そしてタイミングが来たら指示を出します.....その時、全てから解放されますよ.....』
「分かりました........」
そうアレンが言うと、赤黒いフードを被った人が消える
「なっ........!?」
アレンが自分の部屋に戻っていく中、オレは考えていた
どうすればこの事実を伝えられるか、そしてタイミングとは、指示とは、解放とは.......
疑問が浮かぶ中、オレは吸い込まれる様に眠った
まるで目の前の現実から目を逸らす様に......




