第十話 〜光〜
ストラナ国、病院内
「うごぁぁぁぁぁ!!!!」
「ごろじ、ごろ!ごろぜええええ!!!」
「クソ!なんなんだこの病気は!」
「院長!また患者が!」
「クソ!早く入れろ!消毒して監視!苦しみ始めたら殺せ!」
「院長!もうダメです!諦めて逃げないと私達も!」
「バカを言うな!患者が居ればそこに行き治るまで努力する!それが医者の存在意義だ!」
「なんなんだ......発症すれば数分で体内が腐るだと.....なんなんだ!本当に神の災いだとでも!......それでも、オレは諦めんぞ!」
ドラガーニャ国、中央広場
「患者を運べ!昏睡させろ!病気が進行したら首を断て!苦しみ抜いて死なせるのを救いと思うならば出て行け!」
「ぶがあああああああ!いでえええええ!」
「だず!だずげ!だずげでぐゔぇえええええ!!!!」
「王よ!もうドラガーニャ国はダメです!」
「誰がダメだと決めた!王が諦めぬ限り国も滅ばぬ!」
「王....」
「う......ぞ....ぞうだ.....あぎらめ.........ねえぞ.......」
「!王様!患者の1人の病気が治りつつあります!」
「何!?早く調べろ!」
「ゔ.......ゔぉ..........あぎらめ..............ない.......」
モスタラーダ跡地 上空
【ふん.....諦めぬ者も居るか......】
【まさか死滅神!貴様の死滅魔法は絶望により進行して死んで行くのだな!】
「な.....なんて残酷な!」
【ふははは!今更気付こうが遅いわ!もう世界は絶望に包まれておる!我も今よりも強く!恐ろしくなるだろう!】
【.....はっはっは!、お前は1つ忘れていることがあるぞ!】
【何.....?】
【お前が死への絶望を利用するなら、オレは生への執着を希望の光とする!!】
【ふっ、ふはははははは!バカめ!もう諦めぬ者など少数しかおらぬのにか!】
【1つだろうと良い!光は繋がり大きく成る!】
【究極聖生魔法!】
【時間を稼いでくれ!龍戦士よ!】
【チィ!死ねぇ!】
翼へと鎌を振りかぶる.....予想どおりだぜ!
「やらせるかよォ!」
翼を引っ込め斧を投げるっ!
【何!?】
っち!間一髪で受け止めやがった!
「龍族は翼を出し入れ出来んだよバーカ!」
【邪魔者めぇ!】
「っ!間一髪ゥ!次はこっちだ!」
【ぐ!.....舐めるなよトカゲがぁ!】
死滅神の精神世界
各地で響く絶望の声
耳を塞ごうとも、すり抜けてオレに来る、声
コレはオレの諦めの代償なのか?
.........ひか....り?
「......なんだ.....外の風景が広く......?」
ぐぐもった声が耳に響く
「ーーーぎはこっちだ!」
「ドヴァーズ.....まだ、諦めてねえんだな.......」
「うっがァァァ!!」
「ドヴァーズは....強えな.........」
「こんな絶望的状況でも.........諦めねえで......」
「オレは.............」
「オレは、勇者、だったのに、な......」
「...............オレは.............」
再び上空
「うっがァァァ!」
【邪魔だ!】
「ぐゥ!」
腹に一撃貰っちまった......息が熱い.......声が出ねえ.......
でも.......諦めねえ、絶対に、諦めねえ!
こんな.....こんな絶望の世界なんか......!
「認める.........もんか!.......」
【フン!貴様の生への執着が有ろうと!世界はもう滅ぶ!見ろ!あの風景をな!】
ドヴァーズがチラリと目を向けると、そこには燃え行く国を包む黒い霧が大きく広がっていた
【もうこの世界の住人は諦めたのだよ!死に抗うことをな!】
「そんな事.......ねぇ......!」
精神世界
「.....................お前が......頑張ってるのによ.........」
オレは......オレは!
「オレはぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
モスタラーダ跡地上空
【ふん.......さっさと死ねえ!】
「っ!」
鎌が、死滅神の手から現れる
マジか..........よ............くそったれ.........
【死ねぇい!】
肌を斬られ、傷から黒い霧が入り込む
息が詰まり、目の前がチカチカする
身体が腐る感覚がする
くそ......やっぱり.....死ん......じまう......のか
「ぐ......!」
そして、死滅神の鎌が振りかぶられる、まるで処刑の様に淡々と
そしてーーーーーーー
何も、起きない
「........................あれ?」
目をそっと開けるとそこには
【ふむ、やはり勇者は勇者か、少々戻るのが遅いがな】
【ぐ.......ご.....き......さま!?】
ーーー死滅神から抜け出し、その身体へと剣を刺すユウトが居た
「ありがとよ......ドヴァーズ」【浮遊魔法】
「へっ........こっちこそありがとよ!」
【そして此方も準備完了だ!死へ絶望せず!最後まで生への執着を捨てぬ者たちよ!その執着の光よ!闇を照らす聖なる光となれ!】
生神から現れた光が世界へと広がりーーーーーー
絶対的な死に、最後まで抗う者よ
ストラナ国
「クソ...........ん?声.......?」
「な、なんだ......胸に......光が.......」
「院長!私にも!」
「うぐぐぐ.......ぐ?あ......あれ.....身体が......軽い........?」
「院長!光が!光が患者に!患者が!治って!」
「.........神の、奇跡か」
「おお........神よ!」
「ゔ....おれ.....おれも.....いぎたい......いき.......る.......!」
「光が広がってく......!」
例え死から見つめようとも、ただ自分の為すべき事をする者よ
ドラガーニャ国
「諦めるな!諦めぬ限り我はココに居る!我が居る限り国は!汝らは死なぬ!」
「ゔゔぉ......ごぐ......おゔ........」
「!........国王から光が........!」
「ゔ.........う.......?な.......治った.......!」
「す、すげえ!国王の光が患者に!しかも患者が治った!」
「やった....!死神にだって勝てるんだ!俺たちの国は!国王は!」
「神......神か............そうだ!我等には神が居る!我等を守護する龍神が!」
「おお......おーっ!」
「ゔ.....ゔおおおおお!」
その者達が持つ希望、今こそ世界を照らす光となれ!
モスタラーダ跡地上空
ーーーー黒い雲が晴れ、聖なるの光が世界を包んでいく
それに呼応するように死滅神の霧が減って行き、その身体が露わになっていく
【う.....が.....まだ、まだまだまだァァァ!】
《なんと諦めの悪い....だが!我も本気を出そうぞ!》
【良し、我がチカラもくれてやる、それでオレの役目は終わりだ、奴はもう神としての体を成せなくなって居る........この体の持ち主を大事にしろよ、龍戦士と勇者よ】
「ああ!ありがとう!生神!」
『我も太陽の光が戻った!本気を出せるぞ!』
リリィの身体から光が昇り、リリィが目を覚ます
「あ....キャッ!」
「大丈夫か!」【浮遊魔法】
「は.....はいっ!」
《行くぞ!勇者よ!剛力の龍戦士よ!智識の僧侶よ!》
《唱えるがいい勇者よ!》
「オレの勇気!今こそ神を討つ為の身体に!」
《唱えるがいい龍戦士よ!》
「オレの剛力!今こそ神を討つ為の剣に!」
《唱えるがいい僧侶よ!》
「私の智識!今こそ神から守る為の盾に!」
《そして!我が身と太陽神の身!》
『邪なる神を討つチカラに!』【融合】
そして、世界の人々が産み出した光が彼等の体を包みーーーー
ストラナ国
「おい!オレたちの光が!」
「す......すげえ!」
「あの光は.....!」
「ど、どうした!?」
「あの光は......希望の光だ.....!」
「希望の光......!そうだ!ありゃオレ達が生んだ光だ!死なんてぶっとばせるぜ!」
「ぞ......ぞうだ....!きっと.......死なないに.......決まってる!」
ドラガーニャ国
「国王!我等の光が空に!」
「......神の光だ、邪神を討つためのな」
「邪神を討つ為の........希望の光、ですか.....!」
「ああ.......」
「うおー!やっちまえー!」
「そうだー!オレ達は死なねえぞー!」
モスタラーダ跡地上空
【バ........バカな!........死ね......しぃねぇぇぇぇぇ!!!】
ーーー光は、闇を照らし、他の光と繋がり大きくなって行く
光は、人の希望であり、人の絆である
光はーーーーー
「我が名は希望、我が名は光、我が名はーーー」
ーーーー勇気の象徴である
「ーーーー希望と聖光、勇気を司る神、聖龍神」




