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終焉-2

執筆が進まへんよォォォ!?

休みの日位しか書く時間がとれない。


あっ!ブクマして下さっている方ありがとうございます。

夢を見ている。

その光景を見た瞬間に俺はそう思掌った。

朝靄(あさもや)が立ち上る中、母屋に隣接する道場で俺と一つ下の妹が並んで座っている。


俺達の前には父がこちらに背中を向け座っていた。

今は亡き父の懐かしい背中が見える。寡黙で在りながらも大きく力強い背中。俺の目標だった人。

俺が中学を卒業する直前に事故で亡くなってしまった父であるが、存命していた頃は毎日のように妹と揃って父に稽古を付けて貰っていた。


この光景もそんな日常の中で、ありふれた物だった。


瞑想が終わり、父が俺と妹へと向き直った。

そして何時ものように言葉を口にした。


「稽古を始める。まずは白雪(ゆき)からだ。」


「はい、お父様。」


その声と共に俺達は立ち上がり、白雪は道場の中心で父と向かい合い、俺は壁際に移動し座りながら二人を観察する。


この頃の白雪はまだ髪は短く、髪先が肩に付くかどうかだった。その白い髪の先は少し跳ねている。

白雪はそれが嫌で通学前に洗面台を占領して必死に治してたから皆は知らないだろうけど。


それは腰まで届く長髪になった今でも変わらない...と言うか、更に悪化している。それでも、妹は文句を言いつつも髪を切る事をしないのだから不思議だとつくづく思う。


そんな事を考えていると夢は続きを映して行く。

白雪は練習用の棒を構え、父は木刀を正眼に構えている。


「いつでも来なさい。」


その言葉に白雪が棒を振るった所で夢は終わった。


▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼


「おい、時間だぞ。起きろ竜谷。」


深夜、雪凪先輩に身体を揺すられ起こされる。どうやら、見張り番の交代の時間になったようだ。しかし、ずいぶんと懐かしい光景を夢見たものだ。


「ふぁ...ありがとございます。先輩、行きましょうか。」


俺は欠伸をしながら立ち上がり、暗い教室の中を仲間たちを踏まないように歩き教室から廊下にでた。


送電されていないのか廊下は暗闇に閉ざされている。手元の懐中電灯だけが唯一の光源となり廊下の先を照らしている。


俺と雪凪先輩はそんな灯りだけを便りに瓦礫が片付け切れていない廊下を慎重に進んで行く。目指すのは北階段。屋上へと続く階段があるからか、非常に警戒レベルが高い。それもあり、強さが求められた。

屋上へと続く階段がある南階段も同じではあるが、南側の教室を使っている生き残りの生徒はいない為か、北側に比べて被害が出にくい事もあり、中央階段と変わらない感じである。


松山(まつやま)大城(おおぎ)、お疲れ。」


「...ん?......ああ、会長に竜谷。お疲れ。特に異常はなかったぞ。」


「そうそう、静かで平和な夜って奴だな。実際は平和も糞もないけどな。」


松山は修二と同じ空手の特待生。

本名、松山 武蔵(たけぞう)

その190センチメートルを越える身長に、鎧と表現される程の盛り上がった筋肉を持つ筋骨粒々な身体付き。

その空手もその身体を遺憾無く発揮したパワー型。威圧的に迫られた相手は思うように動けずに松山に一方的に負かされるとか。対する修二は技のキレと体さばきで相手はを翻弄する技巧派だと言われている。


もう一人の大城は柔道の特待生。

本名、大城 宇良(うら)

中骨中背と言うには小柄な身体付きをしていながらに全中大(全国中学生柔道大会)で優勝したと言う猛者でもある。その身体から繰り出される内股はさながら剃刀のごときの切れ味と有名らしい。

ただ、性格はちゃらんぽらんで、別の意味でも有名になっていたな。


「まぁ、平和なら良いじゃないか。それとも、化け物が来た方が良かったのか?」


「冗談言うなよ、マッツん。面倒事はごめんだぜ。」


何処かボケッとした表情をしながらたんたんと言う松山に大城は肩をすくめながらからかう様な声音でそれに返した。正反対な二人だけど、何だかんだと仲が良いのだ。


その後は、俺と雪凪先輩、松山と大城の四人で交代の時間まで情報のやり取りや他の生き残った生徒達について語りあった。

そんな中、大城がふと何かを思い出した様にそれ(・・)を口にした。


「そう言えば『地下シェルター』ってどうなってんだ?」


「「地下ショルター?」」


俺と松山が疑問を口にした。それに...


「確かにあそこなら、化け物達もそうそう見付かる事はないだろうが、あそこに入るには相応の手順が有ったはず。そもそも、なぜ大城はその存在を知っている。彼処(あそこ)は教職員と一部生徒にしか知らされていないはずだが?」


「まぁ、知ったのは偶々だったんですよね。地下から夜久尼(やくに)花木(はなき)が出で来たんでちょろっと盗み聞きを...ねぇ。」


雪凪先輩がジトっとした責める様な視線を大城に向けるが、とうの大城はまるで気にしていないのか、寧ろ何故か自慢気に言ってくる。

ああ、コイツの趣味の一つだったな、噂話。だいたい、文屋(ぶんや)とも仲良いからその辺も関係してんのかな。


とりあえず、明日皆に『地下シェルター』の事を相談してみよう。

まだまだプロローグみたいなものです。

次回は地下ショルターへと向かうよ。

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