5.5セフィロトとクリフォトの狭間
やあ、デッキ破壊おじさんこと和久名だよ。今日は約束通りみんなで鍋を食べようか
ガスを止められていたからこの作品の今後の予定について語ろうか
前回話したとは思うんだけど、悪魔勢の出番があまりにも少なすぎた……というより、撫子ちゃんの出番を増やしすぎた結果ひどい事になってひどい目に遭ったから、だいたい5話か7話ぐらいは番外編的な短編をやろうかと思うんだ。
笑っちゃうよね
ちなみにトップバッターはアスモデウス君だよ。
流石に三振はしないだろうね
「た、ただいま……メタトロン、いるよね?」
そっと居間に入り、同居人の存在を確認し、窮屈だったといわんばかりにワンピースを脱ぎながらメイド服の少女に目配せした
「デートお疲れ様であります、撫子殿……戦果の方は如何程のものでございましたか」
帰ってきた主を一瞥しながら、メイド服を着た少女が洗濯物を畳ながら問いかけた。
メイド服の少女の名はメタトロン……現在の天使達の中で最も神に近い天使である。メイド服の彼女にはそのような威厳など皆無であったが、高貴な雰囲気は到底隠しきれないほどのものであった。
「散々な結果だったよ、ホント……七罪にはみつかるわ、自称マスティマのロリは乱入してくるわでひどい目に遭ったよ……」
そう呟きながら、ヌイだワンピースをメタトロンによって設置されていた洗濯用籠へと無造作に放り込んだ。そんな撫子の性格を見込んでいたと言わんばかりにメタトロンは用意していた着替えを撫子に手渡した。
そんなメタトロンに呼応するように着替えを受け取った撫子は即座にその着替えに……こちらはネグリジェであった……袖を通した。
「ありがとメタトロン、助かったよ」
「いえいえ撫子殿、私はあくまでも私の意志で撫子殿を扶養しているだけなのであります。故に、私が扶養していることに対するお礼は不要であります。ふようだけに」
「その一言は要らなかったんじゃないのかな?」
そう突っ込んだものの、メタトロンは聞いていないかのように日記のような本を開いた。
表紙には『よいこのにっき』「32冊目 如月高等学校2年A組神河出雲」と書かれていたため、恐らくは日記で間違いないのだろう。更に言うならば、その持ち主は出雲なのだろう。
「……メタトロン? その日記はどうしたのかなぁ? その日記は出雲のだよねぇ?」
「この日記でありますか……とある天使が出雲殿の日記を拝借したのであります。曰く、出雲を堕落させないためには毎日のように出雲を観察し続けることが必要とのことであります。故に……日記を無断で拝借しても構わないであろうとの結論に達したのであります」
「その日記、私も読んでもいいよねぇ? れっきとした関係者だし、キミの協力者だし、それに……出雲君の親友だし」
「最後の一言だけはむしろマイナスだった気がするでありますが……まあ良いのであります。責任はこれを渡したガブリエル殿にあるのであります」
華麗に責任転嫁をしながら、二人で手を組ながら日記を開いた……
附箋が貼ってあったページの日付は2週間ほど前……七罪が出雲の家に居候し始めた日の日記だった……