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5i.アクゼリュス

5i アクゼリュス

対応する悪魔:アシュメダイ

色:赤 罪:残酷

遊戯王:アクセス、アシュメダイ


今回から本格的にマスティマちゃ……マスティマが話に絡んできます。

七罪の出番が少ない?後で整数番号を投稿して補完します、多分おそらくきっと

「あの……撫子さん、マスティマって一体どんな悪魔なんですか?」

 口振りから相当危ない悪魔だということは分かるのだが、七罪クラスという事は悪魔の中でも相当強い部類なのだろう……ただ、七罪の皆さんが……ルシフェルさん達がはっきり言って大した事ない悪事しか働かない事もあいまって、どれだけ危険な悪魔なのかが、イマイチ把握しきれない。

 あ、ルシフェルさん達がショボいと言っているワケじゃなくて、ボク個人のみに対して七人分の戦力を集中させるとしたら、それはもうある侵略者並に回りくどい作戦を強いられるのは分かっていますよ? それでも……1人に対してトップクラスの悪魔を7人も費やしているのにですね……

 閑話休題、このままだとツッコミだけを延々と続けてしまいかねないので少しだけ落ち着いて、撫子さんへとターンを譲ることにしましょう……

「出雲君、落ち着いて聞いて欲しいのだけれども……奴は……マスティマは、あくまでも力が七罪と同程度なのであって……その危なさは七罪なんて比べものにならないくらいの物なのだ」

 ……なんですと!?

「別に七罪を卑下する喩えじゃないんだけど……七罪を無能な独裁者とすると奴は人心掌握に長けた独裁者……本質は変わりなくとも危険度は段違いというわけだよ。ただ単に堕落という毒を振りまく七罪とは違ってマスティマは……死に結びつきかねない毒をまき散らす。悪魔連中の中でも屈指の極悪人だよ……ただ、一つだけ気になる事があるとすれば、メタ……私の相棒の天使から聞いた話なのだけれども、奴は未だに天使であるという可能性がある事や、ルシフェル達の堕落にマスティマが関わっている可能性がある事……もう一つは……マスティマという名前の悪魔なんてそもそも存在しない可能性があるって事」

「……え、でも、それっておかしくないですか? 現にマスティマがやった事があるからこそ、マスティマが悪いという認識に」

「あくまでもマスティマという悪魔がいないという仮定を前提として推理をするのだけれど……ルシフェル達が堕天するよりも前、その頃から死神天使マスティマの噂はあったらしいのだけれども、姿を見たという証言が数えるほどしかなかったのだよ。更にその数件も信憑性が低く、マスティマが実在するとは考えづらかったのだよ……」

「……つまり?」

「知られている名前こそマスティマだけど、その名前を隠れ蓑にした別人もしくはスケープゴートとして作られた名前だけの可能性も……」


「御前の推理、的外れも良い所だな」


 気付けばそこに……目の前にフードを被った少女は立っていた……

 ……宣戦布告だと言わんばかりにボクの目の前に大鎌を突きつけながら……

「…………あなたがマスティマさんですか」

「是、貴様の推測通り、我がマスティマだ……神河出雲、貴様に宣戦布告をしにきた……正々堂々と貴様を七罪から奪い去り……貴様を憎悪の大罪へと堕落させる」

 フードの中から発せられたその暗い声には、暗黒の意志とでも言うべき硬い決意があった……

「…………憎悪の大罪、か……部外者の私からいくつか聞くのだけれど……マスティマ、ルシフェルが堕天する原因となった神とルシフェルの軍勢の大戦は君が唆したのかな? それと……君が暗躍したと思われている事象、キリストやジャンヌ、ガラシャや天草四郎他多数の聖者の死にはどれくらい君が関わっているんだい?」

「聖者に関しては我の知り得ぬ領域ではあるが……ルシフェルを唆したのではない。我はただ……」


「あっしを通してルシフェルに相談、そして呼応したルシフェル以下6人の天使と共に神へと反乱を起こしたンスよ!」


 そう言って背後へと忍び寄っていたレヴィさんはマスティマのフードを掴み後ろに押し倒すように掴み上げ、腕で首を緩く絞めるように……いわゆるアームロックであろう……し、ジタバタと暴れるマスティマの様子を見てニヤリとあくどい笑いを見せた直後、両手を離してマスティマを開放すると同時に両の手でマスティマのフードをめくり上げた……!

「…………ロリータ?」

「まさかベルちゃんよりも幼い見た目だとは思っていませんでしたけど……結構可愛いですね、マスティマちゃん」

 フードの中の素顔はとても幼い少女……幼女と言っても良いだろう……のそれであった……

「……は!!? きさまなにをするかレヴィアタン!」

 いそいそとフードを被り直して威厳を出そうとするマスティマ……もといマスティマちゃんではあったものの、素顔を見られてしまった以上最早何をしても微笑ましい以外の感想は抱けなかった……

 本人はボクを憎悪の大罪に堕落させようとはしているのだろうが、こうなってしまってはマスティマちゃんに対しては憎悪どころか悪感情さえ抱けない。

 たとえマスティマちゃんに鎌で刺されるなどといった酷い目に遭わされたとしても、さほど悪感情を抱くことはないであろう。

 マスティマちゃんの可愛さは言うなれば小動物のようなそれなのだ。故に……子犬やリスに指を噛まれても怒る人が少ないように……マスティマちゃんならば許せてしまうかもしれない。それほどにマスティマちゃんは非情な性格に反して可愛かった。

「さぁてマスティマちゅわ~ん、アンタの選択肢は2つッスよ。一つはしっぽ巻いて逃げ出す」

「……ぐ、卑劣な真似を……!」

「もしくは……このまま強引に残り続け、あっしとフードめくりの応酬を繰り広げて堕落対象の出雲に愛玩動物を見る目で見られるか……ふたつに一つッスよ! ヒャーッハハハハ!」

 ヒャーッハハハハなんて笑い方する人始めて見ました……感心なんてしていませんけど。むしろ引いていますけど。

「くっ……最低の悪魔め……」

「久し振りに遭った親友に対して卑劣だの最低だの姑息だの卑怯者だの……相変わらずッスねアンタは!」

 卑劣と最低以外言っていないどころかむしろレヴィさんが当てはまるという見事なブーメランだった。

 ……って、親友? 聞き間違いでなければ、確かに今レヴィさんがマスティマちゃんに対して親友って言った気がしたんですけど……

「あの……レヴィさん? 今あなたマスティマちゃんに対して親友って言いませんでしたか?」

「親友ッスよ、あっしとコイツマスティマ

「はい!?」

「は!?」

「何を嘯くのだ貴様!」

 三者三様の驚き方をした僕たち三人……マスティマちゃんは心外だと言わんばかりにレヴィさんの足元にめがけて大鎌を振りかぶっていたがおそらく何かあったのだろう……今のレヴィさんからもありありと想像できるのだが、おそらくマスティマちゃんのトラウマになったようなえげつない出来事が……

「またまたマスティマちゃんたらとぼけちゃってェ~あっしとアンタの仲じゃないッスか~!」

 ……なんでしょうかね、この……いつも通りのガキ大将が眼鏡君の事を親友と言っているかのような、友情の押し売りは……

「…………神河出雲、背中を借りるぞ」

 レヴィさんがマスティマちゃんと肩組みしようと近付くも、マスティマちゃんはボクの背中に隠れた……

 ……一応敵のボクの背中に隠れる程にマスティマちゃんに嫌われているとは……レヴィさんが一体何をやらかしたのかが気になるようなそうでもないような……いえ、普通にボク気になりますけど。

「…………マスティマ、何アンタあっしらの所有物イズモを奪ってやがるッスか。マスティマちゃんとはいえ、それは許されざる行動ッスよそれは」

「…………ねえレヴィアタン、ここは共同戦線を張ろうじゃないか……まさか風の噂では極悪残虐非道覇王のハズのマスティマが……その実、尊大ロリで我っ娘で若干ヘタレで……まあとにかく、このままでは出雲君が憎悪への堕落以外の方向で堕落させられてしまいかねないからねぇ……具体的に言えば、このままだとロリコンにされてしまいかねないからね」

「誰がロリだ貴様!」「誰がロリコン予備軍ですか!」

 ボク達の同時ツッコミに危機感を募らせた2人は、ボクとボクの背中を盾にしているマスティマちゃんに対抗すべく、熱い握手を交わした……

「…………レヴィアタン、分かっているね?」

「仕方がないから共同戦線を張るッスよ」

 今ここに自民党民主党連合以上に脆い絆で結ばれた共同戦線が誕生した……

 ……正直、一週間保てば良い方じゃないかなと思います。だってこの2人、学校では毎日欠かさず喧嘩してますし……

「……なあ神河出雲……奴等にはプライドが無いのか? 互いに相容れる事のない不倶戴天の敵同士が、たかだか我1人に対して手を結ぶなどとは……超人が怒りで震えるぞ」

「……あの2人、プライドが無いわけじゃないんですよ。ただ……たまにボクにも分からないような事をしでかしてしまうだけなんですよ」

 擬音で表現するのであれば、「ピシッ! ガシッ! グッ! グッ!」とでも言うような、そんな友情の儀をする2人を見ながら……ボク達も一応敵ではあるのだが……マスティマちゃんとともに呆れた。

※レヴィ撫同盟は2時間で決裂しました。


クリフォトの樹で言えばようやく折り返し地点です。10話までいったらどうするのか?

知らん、そんな事は俺の管轄外だ。

「ぽいぽい投げ捨てる司令官さんは嫌いなのです」

イナズマァァァァァァ!


さて、次回の和久名さんは! ……七罪の出番補完の為の短編をやります。そうしないとタイトル詐欺になっちゃうじゃないですか。

とまあ洒落になってない冗談はさておきまして、悪魔サイドにスポットライトを当てていく、セフィロト数がタイトルになる話を始めます。セフィロトとクリフォトが逆じゃないかって? 知らん、そんな

「ご主人様、調子に乗って管轄外ばかり言っていると、ぶっ飛ばしますよ?」

漣! どうしてここに!? 逃げ出したのか!自力で脱出を!? 漣!

(無言の腹パン)

ヴェ、ザザナミザン!オンドゥルルラギッタンディスカ!(和久名が殴られる音)ヴェッ!


真面目な話をもうしますと、和久名の無意識が撫子さんを書けと囁いていたからでしょう。つまりこれも全部、宮本撫子って人の仕業なんだ

「なんですと!? それは本当ッスか!?」

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