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番外:勇者の勝てないものって以外に多い

綾斗視点です。


「オイいるんだろ今すぐ開けろすぐ開けろでなきゃお前を潰す。」



 悪夢の再来かと思いました。

あ、これ開けなきゃ終わる。と脊髄反射よりも早くドアを開けました。



「わたしはここにいない。」



「・・・・・はい。」



 姉貴が目にも留まらぬ早さでクローゼットまで行ったかと思えばその一言。

ちょっと待ってオレついていけないんだけど!

とか思っていたらノック音。


 ガチャリと開ければ・・・・即閉めた。




 ・・・・・なるほど、姉貴があんな真っ青通り越した真っ白な顔で凄んできたのはこういうワケか。





「なーに?すぐ閉めちゃうなんて酷いんじゃない?綾樺ならそんなことしないわよ?」



 まず聞こえた非難の声は姉貴の友達(?)の優美さん。

だろうね姉貴なら殴り倒してでも逃げるからな!




「そうよぉ、アタシ達ちょぉっと聞きたいことがあるだけなのよ?」



「うぉわ!!」



 ガシッときれいな手が物凄い握力でドアノブを握っているオレの手を掴んできた。

この声はたぶんユキの妹のノエルさんだと思う。

そういえば吸血鬼って壁抜けできるんだっけなにそれ怖い。

しかも手だけがすり抜けてオレの手を掴んでるとか怖い。



「開けて?綾斗くん。」



 そのまますり抜けてくればいいのにわざわざオレに開けさせようとするなんてとんだ鬼畜だな!

そして握力やばい!本当にやばいオレの手が砕けるんですけど!

あれこの人ユキの妹だよね?生物学的に言えば女だよね?!


 とりあえず、この変態(ノエル)の後ろにもうド変態(優美)がいることを考えるとぞっとするんだけど!



 ちょっ、オレどうしたら良いの?そろそろ泣きたい。

この扉を守り続ければオレこの手の持ち主に殺されんだけど。

けどこの二人を部屋に入れたら姉貴に潰される・・・後ろのクローゼットから漂う殺気がすごいんだけど。

物凄い圧力をオレにかけてくるんですけど!



「もー、遅いんだからぁ。」



 ドア越しのくぐもった声とは別に、耳元でクリアな声が聞こえた。

視界の端に映る金色は髪の毛かな・・・・そういえば瞬間移動とかできるってユキのヤツ言ってたっけ。




あ、詰んだ。




 振り返れば真っ赤な目。

振り向きざまうっかりドアノブを離してしまったのがいけなかった。

ヤベッと思って振り返れば和風美人。目が合えばにこっと微笑まれた。



「キレーなお姉さんに囲まれるのは嬉しいっすけど、ちょっとオレ用事思い出し・・・」



「あら綺麗だなんて、嬉しいわねぇ・・・でも、綾華を隠すなんてイケナイ子。」



 いやオレが隠したわけじゃねぇし!



「そうねぇ・・・お仕置きが必要かしら?」



「すみませんでした。」



 オレマゾじゃないんで無理ですスミマセン。

ごめん姉貴・・・いや、たぶん謝る前に殺されるわオレ。




「「綾華はどこかしら?」」




「あちらです。」






 オレ、明日の太陽拝めるかな・・・。









「このあいだ赤い大きな金剛石の首飾した人見つけたから紹介してあげるよ。」


「背後から刺すってことですねスミマセンでした!」




最後はやっぱり魔王が助けてくれます。

そして最後にやっぱり分かる人にしかわからないネタ。

わかった人、ソウルメイトですね。

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