番外:変態ド変態変質者は愛称らしい。
いきなりだが、わたしの弟はかなり粘着質である。
それはもう、しばらく貼りっぱなしにしておいたセロハンテープを剥がした後のベタベタ感くらいのねんちゃくっぷりである。
まぁ・・・つまるところ相当気持ちが悪いわけだ。事実。
「ユキの妹どんなんだったって聞いただけでそこまで言われなくちゃいけないの!?」
「あれは思い出したくない悪夢だ。」
思い出しただけで頭が痛くなる。
話が通じない行動が読めない何考えてんのかさっぱりわからない、極め付けに本人に悪意はない。
あの自覚のないド変態がユキの妹だった。
あの後ユキはユキで目を逸らしつつしどろもどろに謝罪し始めたしね!
思い出すだけで、重い溜息が自然と出てきた。
「本当ごめんねぇ?」
「・・・・」
聞きたくない声が聞こえた。
鈴を転がしたようなというような形容詞が似合う美しい声が!
とりあえず、部屋から出ようと椅子から立ち上がった。
「あぁ!無視しないで!」
ずいぶんとしおらしく振舞っているが、油断するなわたし。これ、あのド変態だから。
「アタシちょっと羽目を外すとあぁいうふうに暴走しちゃうのよぉ。」
頬に手を当てて溜息をつく仕草はとても絵になる。
だが目は口ほどにものを言う・・・わたしを見る目が気色悪い。
「とりあえず半径3メートル以内に近づかないで下さい。」
「どうしてそんなに冷たいのぉ・・・?でも、そういうところもス・テ・キ。」
・・・・・・・・・・・・・・・・なんかもう、嫌だ。
「あの変態を狩ってきてくれないかな綾斗。」
「でも姉貴変態ピエロ好きじゃん。あとキューティクルが大好きなあのキャラとか。」
「狩るという単語でピンときたな弟よ。
・・・変態キャラって二次元ではいいんだが三次元だと犯罪だよ。」
姉も姉だけど綾斗も綾斗で雑食。
姉の影響を受けすぎて気がついたらもう戻れないとこまで来ていたそうです。
ネタがわかる人はみんなお友達(`・ω・´)+
あと3話くらいあげて完結しようと思っています。