たまには左で明けおめことよろ。
トリップする前のおはなしです。
久しぶりに会う凛々に駆け寄り、片手をあげた。
「あけおめ。そしてことよろ。」
「軽いな!明けましておめでとう今年もよろしく!」
軽すぎる新年の挨拶に的確かつ手短につっこみつつも、きっちり挨拶を返すところに友人の真面目さを垣間見た。
ため息をつきつつも中学からずっと友達でいてくれる彼女はなんだかんだで優しいと思う。
「なに?『明けましておめでとう御座います。今年も良い親友でいようね!』の方がよかった?」
「逆に重いわ!なにその発想実は昨日から考えてたんだろ!!」
「そんなに暇じゃないよ・・・・実は去年から温めていたネタなんだ。」
「自慢になんねーよそんなの!」
自慢げに言ったら期待通りのつっこみを返してくれる凛々。
さすが親友だと思った。
「やっぱりわたし達、心が通じ合ってるんだね・・・!」
「キモッ」
・・・時々発するその毒舌って地味に心を抉るからやめてほしいんだよね。
ていうかこの程度でキモイて。お前どこぞの変態奇術師が大好きなくせにキモイて、酷いな。
ちなみにわたしはあの漫画なら無表情な黒髪美人が好きかな!!
「果てしなくどうでもいいそしてどうでもいい。ほら、早くしないと帰るよ私。」
「待って待ってまだ願掛けしてない!」
初詣に来て願掛けぜずに帰るとかどんな骨折り損。
そしてそれはネタか。どこぞのアニメの名言の応用か。
そしてわたしは待っていてくれる優しさに感謝の言葉を投げかけるべきなのか・・・ありがとうそして以下略と。
「なんて願ったの?」
「聞かなくてもわかるでしょ?」
「・・・・あぁそうだね。好きな版権キャラに会いたい?」
「ちげーよ!なんでだよ、早く彼氏できますようにだよ!!」
「えぇ!?」
「え、なん・・・えぇ!?」
さすがに二次元に恋してはいないからね!?
「ちなみに凛々は?」
「不可能はない素敵な奇術師サマに会いたい。」
「・・・・そう。」
ちなみに最初のくだりはマジネタ。
ボケてる方が私です。