回れ右して絶体絶命
ドのつく変態注意報発令中。
突然だが、フェチシズムについて考えようと思う。
某探偵や屋上にいる先輩がいい例だ。
わたしも声フェチではあるが、どこぞのアルピノの腹黒ほどじゃぁない。
まぁわたしが言っているのは、フェチはフェチでも俗称であり誤用である方のフェチなんだけどね。
「まぁ何がいいたいかといえば、声フェチであるわたしなんて変態の部類にも入らないんだよね。」
「・・・よかったね。」
綾斗が冷たかった。
まぁわたしが突然語りだすのはたいてい現実逃避のときなんだが・・・いるのだ、目の前に、変態が。
大事なことなので区切っていってみた。
「やーねぇ、変態だなんて失礼なコ。」
鈴を転がしたような声とはまさにこんな声なのだろうけど、非常に残念に思う。
金髪赤目に豊満な身体。世の芸術家がこぞってモデルにしたがるような美貌を持っているが、とても残念なお人だと思う。
大事なことなのでもう一度言おう・・・とても、残念だ。
「こういう自覚のない変態が一番質悪いんですよね。」
「ほんと失礼ねぇ。」
そう言いつつ迫ってこないでください。
反応からするに言われなれているようで、被害者には同情する。
「アタシねー?アナタみたいな黒い瞳のこだぁい好きなの。」
『みてるだけでゾクゾクしちゃう』そうですかよかったですね、語尾にハートをつけないでください。
胡乱気な視線を向ければ相手は負けじと凄艶な笑顔を浮かべた・・・・そういうのはあっちで縮こまっている綾斗に向けてみてはどうですか。
あの、それ以上近づかないでください本当お願いしますって近づかないでください近づくなっつってんだろが!新しい世界の扉開いちゃったらどーしてくれんだこの馬鹿!!
「その時はアタシが責任とってあげるわよぉ。」
「嬉々として言わないでくれませんか!?」
たぶん同性愛者ではないのだろうが勘違いされてもおかしくない。
おい何故わたしがつっこまなきゃなんないんだ綾斗はどうしたオイ。ちらとツッコミ要員綾斗の方を見やれば、ヤツはいつの間にか扉の前にいた。
とても爽やかな笑顔を貼り付けて・・・
「姉貴・・・がんば!」
見 捨 て や が っ た !
この五分後には魔王が助けにきてくれました。
その10分後には綾斗が姉の手によってボコボコにされました。
「姉貴だって見捨てるだろ!?」
「当たり前だろ!?」
「即答!!?」
基本自分が一番大切な人間らしい主人公です。