右向け右で朝のご挨拶。
「おはよーございますご主人様!」
「・・・・・・・・・・近い。」
直後頭をよぎったメイド喫茶の可愛いお嬢さんは忘れよう。
低血圧なわたしを舐めてはいけない。起こしに来た人は運が悪ければ近くにある電気スタンドで頭をガツンだ。
「ご主人様はやめてくださいあとコーヒーください。」
「もう用意してあります。」
とある狐くんを連想してしまった。
あと君どうやって入ってきたの。鍵閉めたと思ったんだけど・・・・あぁうん、察した。歪になったドアノブを見て全てを察したさ!
「やぁユッキーおはよう。
あとわたしを起こすときは注意した方がいいよ、寝惚けてなにをするかわからない。」
たしか一度綾斗が頭から血を流して倒れていたことがあったな。あれはわたしもびびった。
というわけでわたしなりに第二の被害者が出ないように頑張っているワケだけど、被害者が減ったかという問題は別だ。
「先ほど足蹴にされましたが、あなたからの愛だと思えばなんてことありません。」
「わたしにそういう気持ちの悪い趣味はないからね?」
さすがにドン引く。
せっかくなので淹れてもらったコーヒーを飲んでいると綾斗がきた。ノックもなしに入ってきた。
・・・・ノックもなしに入ってきやがった(ここ大事)。
「ななななななんでここにいやがんだド変体ヤロー!!」
「変質的な部分は誰でも持っているものでしょ?」
「開き直りやがった!」
なんだかわたしを抜きに言い合っているが、まぁいいや。
とりあえず今日も平和そうだなと思った。
・・・・・あれ、そういえば何でユッキー朝っぱらからわたしの部屋にいたの。
オチなしというオチ。