ルーラ
9時
この町の冒険者ギルドが気になり、1人で今日はギルドに行ってみることにした。冒険者ギルドは町の中央区にあり、歩いて15分位で到着した。
「大きいギルドだな、流石王都のギルド」
入ってみると、カーダの町のギルドと同じく、酒場とギルド受付が併設していた。依頼を受けても良かったが、挨拶しといた方が何か頼まれる気がしてきて、受付に向かった。
「なんだこのガキ、新人か?ガキの来る所じゃねーぞ、孤児院に帰れよ」
20代後半位のガタイが良いスキンヘッドの男に絡まれた。
僕は一瞬で沸点まで頭に来たけど無視した。チラッと見たけど、顔向けない事にした。
「おい!無視してんじゃねーぞガキ!挨拶も出来ないんか孤児は!礼儀を叩き込んでやる!」
肩を掴まれそうになったから、肩に雷を纏わせた。
「…ってぇなおい!魔人かお前!みんな!魔人がいるぞ!」
そいつの首を俺は掴んだ。
「何すんだ!俺を誰だと思ってる!ラグフット子爵家のルーナだぞ!」
「誰だか知らんが喧嘩売ってきたのはお前だ、冒険者なら死ぬ覚悟は出来てるな?俺とお前の問題だ、お前を滅ぼすのは風呂を沸かす位簡単だ。」
首から手を離した。
念の為、風魔法を纏い、機動力を上げとく。
「…っゲホゲホ、俺に手をかけたな!ただじゃ済まねーからなこのガキ!お前ら!このガキを殺れ!」
ルーナの取り巻きみたいな3人が近付いてくる。
俺はルーナの首をもう一度締めた。
「俺に構うならこいつを殺すぞ」
受付の奥から2m近い大きくてガタイが良い年配な人が現れた。
「あ〜あ〜あ揉めるなら外でやれよ、子供相手に4人で突っかかってよぉ、何やってんだルーナ」
「このガキがいきなり手を挙げたんだ!俺はちょっと礼儀を教えようとしただけだ!」
「お前が無闇に絡むとどうなるか教えられてるじゃねーか、坊主その辺りにしてやってくれないか?」
俺はルーナから手を離した。
「ふ〜ん、その強さで子供で冒険者ギルドに来るって、もしかしてマイケルの所の子か?」
「はい」
「そろそろ来るってマイケルから手紙で聞いててな、俺はこの冒険者ギルドのギルドマスター、ジョウだ。少し話せるか?」
「はい」
「よし、俺の部屋で話そう、着いて来い。それとルーナ!お前らが20人いてもこの坊主に勝てないぞ!」
「俺はCランク冒険者だぞ!こんなガキに負ける訳無いだろうが!今のは油断しただけだ!おいガキ!まだ終わってないからな!」
「…はぁ、Cランクなのに相手の力量が測れない馬鹿なんだなぁ、それと終わるかどうかはお前が決めんじゃなくて多分この坊主だぞ、まぁいい、ルーナあんまり問題起こすと出入り禁止にするからな!」
「ふん!次は無いからな!」
あんなのがCランクなのか、権力とランクを笠に着る嫌味な人だな。関わりたくないし、次絡んできたらグゥの音も出ない位コテンパンにしてやるか。
マイケルさんありがとう、ここのマスターに仲裁して貰えて今助かりました。
ジョウさんはコワモテだけど話しが出来そうな人だな、甘い物好きかな?
僕達はギルドマスター室に入った。