プロローグ
東京某所
俺は西山瞬、今年で34歳、納棺師だ。納棺師とは亡くなった故人をメイクして着せ替えして棺に納棺する仕事、10年はやってる。
「しくしくしく...」「他人を尊重出来る人だった...」「もう一度呑みにいきたかった...」
故人の親族に見守られて旅立つ、今日の現場は暖かい家族のようで、俺も一生懸命メイクして故人が気持ち良く旅立てるように努力する。
綺麗にメイクして納棺出来た時は、遺族の方から凄く感謝される。それが俺のモチベーションになってやる気になる。
俺は決して良い人とは言えない。酒は毎日浴びるように飲むし、酔った勢いで他人と喧嘩して留置所に1ヶ月拘留された事もある。社長のお蔭で被害者に示談金を払い、保釈され、執行猶予で済んだ。社長には感謝しかない。喧嘩っパヤイのと酒好き、タバコ好きが短所と言える。結婚はして4年目で3歳の息子がいる、息子は俺に似たのか攻撃的で、俺の友達の子どもに殴ったりいじめたりして問題を起こす事もある。こんな子どもで大丈夫なのだろうか?。
社会人として周りと同じような生活をして時間が過ぎて行く、俺は思う、このままで良いのだろうか?。夢は特に無いがこの人生で満足なのかと考えるとちょっと鬱気味になる。
「アナタ行ってらっしゃい」
「うん、行ってくる」
今日も現場へ向かう、これが妻との最後の会話になるとは思わなかった。
首都高に乗って浦安に目指す、このままだと時間が30分遅れそうだ。
「飛ばさないと駄目だな」
俺は140kmで向かった、そして記憶が無くなった。
ここは何処だ?周りに何も無い。
髭が豊かなオジサンに出会った。
「西山瞬、お前は事故で死んだ。」
え、ええぇぇー...俺死んだのか、運転には自信あったが事故で死ぬとは...、かなり動揺したが何故か後悔は無かった。夢は無く前の人生に満足してなかったからだろう。
と言うよりこれからどうなるのかな?
「貴方はどちら様ですか?」
「私は神、お前の事もずっと見ていた。結構頑張った生活していたじゃないか。」
「ありがとうございます。頑張ったかは分かりませんが不器用なりに全力でした。」
「お前は転生させる。前世の記憶はそのままだ。それと何か1つ望みを叶えよう」
記憶を持ったまま転生か、それは生活が助かるな。それと望みが1つ叶うのか、これはかなり重要だな!
「う〜ん」「神様、俺は前世では不器用でした。なので何でも器用にこなせるセンスが欲しいです!」
「センスだと?普通は金とか見栄えとか不死とか言うがお前は面白いな。分かった、神センスを授けよう。ではな、お前の次の人生楽しみに見てるぞ。」
初投稿です。
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昨日は15時間寝てました笑