少女のハッピーエンド
いつからだろう
笑えなくなったのは
いつからだろう
周りの人が汚くなったのは
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少女は、貴族だった
けれど、幸せではなかった
自分の生の代わりに死んだ母
母を殺した少女を恨み家に帰らず、仕事する父
母を殺した少女を恨み、会ったら睨んでくる兄
無関心な使用人達
少女は生まれた時からそうだった
だから、どうでもよかった
食事が残飯でも、お世話をされなくても、叩かれても、蹴られても
私が生まれたせいでみんなカナシイ
だからはやくシアワセにしないと
少女はわからなかった
シアワセがなにか
ただカナシイということは少しだけ知っていた
少女は壊れていた
生まれた時からの悲しみにもう、耐えられなかった
けれど、少女自身はそのことがわかっていなかった
ただ無意識に自然に壊れていった
少女はみんなをシアワセにした
だからみんながのぞんでいることをした
みんながいう
「***様が死ねば元に戻るのに」
「***様ぁはやく死んでくださいよぉ」
「***様はなんで生きてるの?」
少女は叶えた
父が珍しく帰ってきたときに
シアワセをはやくあげるために
教えるのが遅くなるとだめだから
少女の髪と同じ色の綺麗な白色のリボンが天井の柱にかけてあった
いつ死んでもいいように使用人がかけてくれたのだ
5歳の少女には遠かったので台を準備して首を通した
少女はシアワセだ
みんなの願いを約立たずでも叶えれたと思ったから
あぁ使用人が本の話をしていた時に使っていた言葉
わからなかったけれど今使うんだ
首をのせる
あとは台を蹴るだけだ
少女はつぶやく
懺悔とみんなのシアワセを
「物語はハッピーエンドでおわるの」