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other world  作者: RANOCCHIO
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01

アラームが鳴り響き、タブレット端末にぐったりと手を伸ばす。目を開くのが億劫で、どうにか手探りに端末を手繰り寄せ、アラームを止める。寝返りを打った所で、タブレット端末以外の電子機器が怒鳴り散らした。怒声の正体はどうやらテレビ。夏の間は空調無設備の自室で眠るのは自殺行為だ。冬までは大抵リビングで雑魚寝生活をしている私は、この日常を耐え忍ばなければならない。例え朝起きてまず聞こえるのが怒声だろうと、大音量のテレビだろうと、飼い猫の謎の訴えだろうと。仕方なくリモコンを手に取り、78だった音量を13まで下げる。深くため息をついた所で、私の一日が始まる。今日も何気ない日々、何気ない日常だろう。

着替えを済ませれば朝食を食べ、適当に親の機嫌を取って見せる。次々と来る文句を華麗に避けた後、家を出て駅へと向かう。空を見上げて歩くと、入道雲と底無しの青が綺麗だと思った。電車に乗れば、海が見えるよう席を確保する。空いているからと席を3個分ほど陣取って寝転がり、スポーツ紙を読むサラリーマンが目に付いた。イヤホンからは最近プレイリストに追加したお気に入りの楽曲が流れている。これは大切な友人から教えて貰った曲で、聴いていると安心できた。景色が海から高層ビル群に変わっていく。席を立ち、扉の前へと足を運ぶ。人混みに流されて改札を通り抜ける。さて、今日は少し早めに着いてしまったので、どこかのカフェで時間を潰そうか。そんな事を考えていると、後ろから方を叩かれた。

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