ゆうちゃん
本日もやってまいりましたFSO!!今日はゆうちゃんと待ち合わせしてるんだよね。リアル時間で6時だからゲーム時間だとえーっと……12時になるまでは自由にできるね。
そうそう、このゲームはリアル時間と6時間ずれてるんだよね。だからリアルの午前中が夜で午後が昼になるみたい。お昼の方がNPC関係のイベントが多いから、プレイ人口が多そうなリアルの夜をこっちでのお昼にするためなんだって。夜のイベントはちょっと夜ふかしするか朝早くやるかでできるから不満もあんまり出てないみたい。
えっと今は11時だから1時間は余裕あるね。採取だけちょこっと行っちゃおうかな。ってことでユキ姉を呼び出してまたフィールドへれっつごー!だね。
「みゃーお」
「ユキ姉おはよー。今日もよろしくねー!」
「にゃーお!」
「今日はまずフィールドで採取してから友達に会いに行きます!」
「にゃーお!!」
「じゃあ行こっかー。」
ってことでやって来たよ西の平原。戦ってたら時間もったいないから今はひとまず採取だけやっていこう。たぶんゆうちゃんと一緒に戦うだろうし初戦闘はその時でいいや。
「じゃあ今日も採取していこうね。敵は今は逃げる感じで。」
「にゃおん」
草原兎と小狼はぎりぎり私より遅いから追いかけられたら回避回避。他のPLさんに迷惑だけかけないように注意して。ユキ姉が先回りして採取ポイント見つけてくれるから効率は悪くないはず。うんうんいい調子で集めれてる。
ふぅ。こんなものかな。薬草も100個以上集めれたし他のも色々採取できた。その途中で称号とスキルもゲットしたよ。《見習い逃走者》と《逃げ足》だって。《見習い逃走者》は逃走成功率が3%上昇するみたい。《逃げ足》は敵から逃げる時に移動速度上昇だって。これは敵から逃げまくってたからだろうなぁ。そうそう、職業称号はそれに関連する成功率とかステータスが上昇したりするんだよね。この称号みたいにスキルが手に入るのもあるみたいだけど。えーっと《見習い召喚士》は召喚獣のステータスが3%上昇で、《見習い調合師》は品質上昇率が3%上昇だって。そういえば確認してなかったや。特殊称号はスキルがゲットできたりアイテムがゲットできたり色々あるらしい。あ、もうそろそろ12時になるからゆうちゃんと待ち合わせした図書館の所まで移動しようっと。
「じゃあユキ姉、今から友達のゆうちゃんに会いに行くよー」
「にゃおん」
図書館前まで来たけど……ゆうちゃん居るかなぁ?髪を水色にしてて長さは変えてないよって言ってたからそれを見ていけばいいと思うけどね。えーっと水色の髪、水色の髪。うーん?それっぽい子が見つからないなぁ。
「ばーーーーーかーーーーーーのーーーーーんーーーーーー!!」
「あいたぁ!?」
スパァンという音と共に背中に衝撃が来る。うん、わりと痛い。というかこの声は……
「ゆうちゃん!」
「やっほーばかのん。あんたにゃんこに釣られて初っ端から召喚取得したでしょ!」
「あ、ばれた?」
ゆうちゃんにはちゃんと自分で生活できるようになってから召喚は覚えろって言われてたんだよねー。にゃんこ様の前では言葉は無力だったのです。だからこれは仕方ないんだよ!と思いつつゆうちゃんを見る。水色と銀色の間みたいな色の髪はいつも現実で見てるショートカットと同じになってる。瞳は青と緑の中間で深海みたいな雰囲気。服は最初の装備じゃなくて所々が金属に覆われた防具になってるね。ゆうちゃんは身軽なのが好きだから全身金属鎧にはしてないのかな。それとたくさんの宝石っぽいのが付いたグローブを付けてるね。2日目なのにもうきっちり装備整えてるのすごいなぁ。
「ばればれだっての!他のスキルはちゃんとしたの取ったんでしょうね?」
「えっとー精霊魔法と合成と調合と錬金!」
「ちゃんと最初から戦闘できるスキル取っとけっつっただろ、ばかのん!」
スパァン。今度は頭叩かれた……いたい……ユキ姉はいつの間にか避難してるし……でも言われてるのは正しいんだよね。4つ子ちゃんに会わなかったら精霊魔法じゃ戦闘できなかったし。それだと街から出るのはほぼムリだったしパーティに入るのも厳しいもんね。反省はしてるが後悔はしていない。なんとかなったし。
「でもね!精霊魔法は火の精霊と土の精霊とは契約したんだよ!」
「あ、そうなの?じゃあまだマシか。できればMP切れた時用に武器のスキルも取っておいた方がいいけどそれは今度ってことで。けどどうやって契約したの?どっかのパーティにでも入れてもらった?」
そっか。MP無くなった時のこと考えてなかったや。じゃあ次は武器のスキルを取ろうかな。レベルアップとかスキルのレベルアップとかでスキルポイントは貰えるらしいから、そこまではあんまり外に出ないようにしようっと。今は調合が6レベルまで行ってるからこれを育てていけばよさそうかな。20レベル毎に1SPだったはずだから今は三分の一くらいだね。それかレベルアップ1毎に1SPだからそっちでもいいかも。もう少し頑張ってやったらすぐ覚えられそうだよね。
「ううん。精霊香っていうので契約したの。」
「は!?もしかしてあの掲示板での爆弾投下はお前のせいか!」
「爆弾投下は知らないけど精霊香の事は書いてもらったよ?」
ナナセさんに書き込みしてもらったんだよね。掲示板は難しいからってことで。こういうの慣れないとダメかなぁ?自分で書き込んだ方がいい気はするけど。でも頑張ってもできないこともあるし、情報はゆうちゃんに聞いたらいいだろうし。やんなくてもいいよね!
「そーれーがー爆弾だって言ってんの!!はぁ……のんは自覚なく爆弾投下するからなぁ。ひ、と、ま、ず、ちょーっとお話聞かせてね?」
ゆうちゃん。ゆうちゃん。笑顔が怖いです。




