精霊香はレア!?
あれから元の場所まで戻って四つ子と別れたよ。すごく元気な子達だったなー。まあ元気なのはいい事だからね。ちびっ子は元気が一番!
にしてもあのクエストは何だったのかな?始める前に調べた始まりの町のクエスト一覧には見なかった気がするけど……。うーん……まあいっか。β版にはなかったクエストかもしれないし。そうなら一番乗りかもしれないねー。ラッキー?なのかも?
えーっと……かくれんぼの前まで何やろうとしてたんだっけ?あ、そうだ串焼きだ。ポーションの所行って食べようと思ってたんだっけ。じゃあそっちまでレッツゴー。
ここ人気ないのかな?いつも人が居ないや。まあ他の人のこと気にしなくていいのは楽だからこれでいいんだけど。それじゃあ早速、草原兎の串焼きをいただきまーす。
うんおいしい。淡白な感じだけで鳥肉に似た感じの食感だね。弾力があって噛みごたえがあるし塩が味を引き締めてくれてる。さっぱりしてていくらでも食べられそう。もう1個食べちゃおうかな。あーおいしい。
「にーにゃー」
およ?なんかユキ姉がてしてしカバンを叩いてる。あ、もしかして。
「ユキ姉も食べたいの?」
「にゃーお!」
やっぱりそっか。じゃあプレコの素焼きを出してっと。ちゃんとユキ姉用の方なのを確認して……うんこっちでいいね。
「はい、ユキ姉どうぞー」
「にゃおん!!」
おおー食べてる食べてる。ってそうじゃない。私も食べよーっと。うんおいしいー。空腹度もばっちり回復したしこれで終わりにしとこうっと。あんまり食べすぎると懐が痛くなるからね。お金は大事。うーん……せっかくここに来たんだしまたポーション作っておこうかな。まだ薬草残ってたしね。と言うことで早速ポーション作りといきましょう!
ふー。今回はポーション瓶が無くなるより先に薬草が無くなっちゃった。さすがに足りなかったか。それで……できたのはポーションと丸薬が68個ずつかー。食草も減ってきたなぁ。また西の平原に行って薬草と食草採取してこなきゃだね。ユキ姉は……あれ?どこ行ったんだろ。
「ユキ姉ー。どこー。」
「にゃお?」
あ、向こうの木の上に居たんだね。よかった。いつの間にか見えなくなってるんだもん心配したよー。まあ作るのに集中してた私も悪いんだろうけど。
「もー、ちゃんとどこか行く時は言ってからにしてね。」
「にゃー……」
「あ、次から気をつけてね!大丈夫ー怒ってないよー」
「なーお!」
うん。ユキ姉もちゃんとわかってくれたみたいだしこれでおっけー! さて、それじゃあできた分のポーションをナナセさんに渡しに行ってからまた採取かな。でももう今日はもう遅いから採取は明日になるか。リポップもまだしてないかもだしね。あ、そうだ。精霊香の事も聞いてみようかな?ナナセさんならこのアイテム聞いたことあるかもしれないし。
「お、また来たの?ずいぶん頑張ってるじゃないか。」
ちょっとびっくりした様子でナナセさんはそう言ってきた。うんまあ今日だけで3回目だからそう言われるのも無理はないと思う。
「残ってた薬草でポーション作ったのでログアウト前にその分だけでも買い取って貰おうかなーと思いまして。あとちょっと聞きたいこともできたんですよー。」
「追加ポーションはありがたいねー。さっき売ってくれた分もそろそろ品切れになりそうだったから助かるよー。それと聞きたいことって何かな?」
うわーもうさっきのポーションほとんど売れちゃったんだ。まだあれから2時間も経ってないのにすごいなぁ。それだけ需要があるってことなんだねー。今日はもうそろそろログアウト予定だけどまた明日も作るの頑張ろう。じゃあまずポーションから。
「えーっとまずポーション出しますねー。これです。」
「ふむふむ。今回の買取価格は基礎金額170+階級レベル×50Gにプラスマイナスが20Gね。で、D+が6、C-が18、Cが32、C+が12だからまとめて21460Gね。ポーション瓶は要る?」
わーやっぱり結構大金になるなぁ。このお金をぽんっと出せるナナセさんはすごい……。私もだいぶお金貯まってきたけどまだまだなんだろうなぁ……。えっとポーション瓶は100個貰っておこうかな。どうせ明日もいっぱい作るだろうしね。
「ポーション瓶は100個お願いします。あと丸薬も出しときますね。」
「ほいほい。こっちは基礎金額85+階級レベル×40にプラマイ10でえーっと……8145でポーション瓶の分抜いたら合計24605Gだね。ほい、送信しといたよ。ポーション瓶はこれね。」
えーっと……24605Gの受け取りっと。これでおっけー。ポーション瓶の方もしまっといてっと。うん。ばっちりだね。
「うん。受け取りも確認したよ。で、あとは聞きたいことだっけ?」
「あ、そうなんですよ。ナナセさんは精霊香ってアイテム知ってますか?」
「精霊香?いや知ってるけどなんでいきなりそんなアイテムの事?今あるようなアイテムじゃないでしょ?」
「それがクエスト報酬で貰ったんですよねー。鑑定とか持ってないんでどんなアイテムかわかんないんですけど。」
「嘘っ!?今持ってるの!?ちょちょーっと見せてもらっていい?」
「あ、はい。」
精霊香に何かあるのかな?あ、それとも違うアイテムだと思われてるとか?クエスト報酬だから名前は間違ってないと思うけどね。まあ1本出せばいいよね。
「はい、これです。」
「ちょっと見せてもらうね……うわーまじで本物の精霊香じゃん……ここで手に入るとかわかったら一部がうるさいぞ……あ、えっと確認できたから返すね。で、これどこで手に入れたのかな?どんなクエストだったとか公開する気はある?」
「え、えっと普通にクエスト報酬ですよ?聞いたことないクエストでしたけど……四つ子のかくれんぼっていうのです。北の広場歩いてたら子どもに声かけられてかくれんぼに参加したらそれがクエストでした。公開は別にどっちでもいいです。」
うん……別に変わったこともしてなかったし、ただユキ姉と一緒に歩いてただけだよね?それがなんだかすごいことになってそうな感じがしてきたけど……あれー?
「あー……そうだね。まず精霊香の説明しとこっか。これは簡単に言うと精霊に会える消費アイテムね。精霊魔法使いとか精霊召喚使いにはかなり有用なアイテムなの。これを使うと特定の精霊が少ないエリアでも精霊魔法や精霊召喚ができるようになったりするのね。えーっと、例えば火山で水の精霊を呼び出したりもできるようになるってわけ。これがあるのとないのだと全然攻略が別物になるから精霊関係職ではかなり重要視されてる。」
ふむふむ。ひとまず精霊魔法を使う私には大事なアイテムってことだね。
「それで、精霊香は精霊の粉ってアイテムと他のいろんな材料を調合することで作れるのね。で、ここからが重要なんだけどその精霊の粉は4番目の町の周辺のエリアでやっとドロップするの。NPCショップでも売ってないしね。だから今PLで精霊香を持ってるのはたぶんのんちゃんだけだと思う。掲示板にもそういう情報出回ってなかったし。」
「まじですか?」
「うん。マジ。」
4番目の町ってかなり先だよね……?そんなアイテムがなんでこんなとこで……というかあの四つ子何者!?そっちがすごく気になってきたんですが!
「で、この情報どうするかなんだけど……たぶん公開したら精霊系掲示板で祭りは起きると思う。ちなみにクエスト条件とかわかる?」
「ユキ姉と歩いてただけなのでちょっとわかんないです……変わったこともした覚えないですし……あと、掲示板は書き込んだことなくって……」
「そっかー。書き込むのは代理でやってもいいけどクエスト条件わかんないのは痛いなぁ……」
「あ、でも最初に声かけてきたのはユキ姉見たからでした。あと私に必要でしょ?って感じのこと言ってたので精霊魔法習得は条件にあるかもです。」
「召喚獣連れてて精霊魔法取得済みが条件の可能性か。その条件だと満たしてる子は少ないかもね。ちょっと可能性としてその条件出しとこうかな。こっちで書いとくけどいいかな?」
「お願いします。」
なんだか大事になっちゃったなぁ。ちょっとアイテムの説明聞きたかっただけなのにびっくりだよ。掲示板は流れが早くて書き込むの難しいんだよね。書いてるともう次の話になってたりして追いつけないんだもん。ゆうちゃんには「まあのんだから仕方ないね」って言われるし……。
「ん、書き込んどいた。ちょっと精霊系の人が数人爆散してるけど問題はなさそうかな。」
「ありがとうございますー。」
「いいよいいよ。初心者の手助けするのも経験者のつとめってね。また何かあったらおいで。基本的にログインしてたらここら辺に居るからね。」
「わかりましたー。じゃあ今日はもう寝るのでログアウトしてきます。」
「うんじゃあねー」
「さようなら。」
さて、それじゃあログアウトして寝ようかな。ユキ姉は送還して、ログアウト処理っと。うんじゃあまた明日も頑張ろうっと。




