表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/15

精霊と契約!?

「あー!!ロエルとおねーちゃんだー!!こっちこっちー!!」


 屋台入りまで来るとこっちに気づいたリィル君が手招きするようにこっちを呼んでいた。


「ライル!!リィル!!レウル!!」


 ロエル君はつないでた手を離して一直線に他の3人の所まで駆けていく。私もそれに続いて小走りでそっちの方へ向かう。近くで見ると全員よく似てるなぁ……さすが4つ子……。


「おねーちゃん一緒に遊んでくれてありがとー!!」

「一緒に遊んでくれてありがとー!!」

「遊んでくれてありがとー!!」

「ありがとー!!」

「えーっとどういたしまして」

「これ遊んでくれたお礼だよー!!」

「遊んでくれたお礼だよー!!」

「お礼だよー!!」

「だよー!!」


 この子達なかなか面白い会話の仕方だなぁ……。順番にライル君リィル君レウル君ロエル君だね。らりるれろ順かな?る担当の子は居ないみたいだけどね。居たらルール君とかだったんだろうか……?まあ遊んだのはクエストの事もあってだったけどなかなか楽しかったからよかった。


【クエスト:4つ子のかくれんぼを達成しました】

【クエスト報酬がアイテムボックスに送られました】


 おっ。クエストも達成したみたいだね。クエスト報酬は……っと。何これ?精霊香?初めて見たアイテムだ。スティック状で見た目はお線香みたいな感じだね?10本入りだって。アイテム名が火の精霊香と土の精霊香だから属性に関係ある物なんだろうけどさ。


「えっとこれは……?」

「精霊香だよ!!」

「精霊さんと会えるの!!」

「おねーちゃんには必要でしょー?」

「だからプレゼントー!!」

「「「「ねー!」」」」

「あっありがとう……?」


 4人で顔を見合わせてだよねー!!って感じで笑ってるけど何がなんだか……。このゲームは基本的のアイテムの詳細が見れないからなぁ。クエスト報酬だから名前だけは公開されたみたいだけど。アイテムの詳細ボタン突っついても詳細は不明としか書いてないや。これじゃあ何もわかんないね。私に必要っていうのも謎だし……。うーん?ひとまずライル君達に聞いてみようかな。何かヒントくれるかもしれないしね。


「えっとこれはどうやって使うの?」

「お香だから火をつけるの!!」

「そうすると精霊さんと会えるんだよ!!」

「こっちで使うといいよ!!」

「おねーちゃんこっち!!」

「えっちょっと!?」

「にゃっ!?」


 レウル君とロエル君に左右から手を引っ張られて森の奥の方に連れてかれる。ライル君とリィル君はそれを先導するみたいに先に進んでってる。ユキ姉は……ちゃんと着いてきてるみたいだね。よかった。

 どんどん先に進むとボロボロの祠っぽい所に来たよ。御神体っぽい何かが安置されてて、その手前には小さい穴が空いてるね。ここにさっきの精霊香を差すのかな?


「ここ、ここー」

「精霊香をここに差してー」

「それで火をつけるのー」

「早くー」

「えっちょっと待って」


 慌てて火の精霊香をアイテムボックスから出す。えっと1本出してここに差してっと。あっ火をつけるものとか持って無いね!?ライター!?マッチ!?買ってくるべき!?


「おねーちゃん火を持ってないの?」

「えっうん」

「もー仕方ないなー。"ヴェロ・ミィ"ほいっと」


 ライル君がそう言った瞬間に指先から炎が出てきた。それを火の精霊香に近づけると精霊香に火がついたみたい。1回振って煙が出るだけの状態にしてから小さい穴に差して……。ん?なんだか周囲に赤色のキラキラしたのが集まってきたね?なんだろこれ?


「ほら契約契約!!」

「火霊契約の呪文だよ!!」

「待って待って」


 えーっと!?契約呪文!?何で!?えーメモメモ。急に言われたって呪文覚えてないってば!!というかこんな所で契約できるとかも知らないんだけど!?精霊の祠まで行かないとダメなんじゃないっけ!?あっメモ見っけ!じゃあこれの呪文を唱えてっと。


「えっと……火霊契約ラ・エスト・ヴェーレ・ノイン・クォーリ。これでいいのかな?」

「いいよー!!」

「わーい契約ー!!」

「できたよー!!」

「やったねー!!」


 ステータスを見てみると契約精霊の欄に火霊が追加されてるね。ってどういうこと!?いやまあ精霊と契約できたのはありがたいし、これで火の精霊魔法は使えるようになったと思うけど。……私に必要ってこのことかっ!えっでもなんかいろいろ疑問があるんだけど???


「えっと……まず、なんで契約できたの?」

「ここは昔から精霊が集まる場所だったのー」

「でも今は放置されちゃってるのー」

「だけど精霊香使ったら精霊が来てくれるのー」

「だから契約できたのー」


 うーんと、ここも精霊の祠みたいな契約可能な場所だったってことかな?でも放置されてたから精霊香が無いと精霊が来てくれなくて、契約できないとかって事かな?この精霊香ってアイテムすごいね!?こんなのいきなり貰ってよかったんだろうか……。まあクエスト報酬だしいいんだろうけど……。あ、そういえばさっきは火の精霊香使って火の精霊と契約できたし土の精霊香使っても契約できるのかな?


「あ、じゃあ土の精霊香使っても契約できるの?」

「できるよー」

「でも火の精霊香が終わってからじゃないとダメー」

「待つのー」

「それまで遊ぼー」


 ふむふむ。1回使ったら効果時間の間は他のが使えないんだね。ただ待ってるのも暇だし遊ぼうか!


「いいよ。遊ぼっか!!」





 それから15分くらいかな。火の精霊香が消えるまで鬼ごっこして遊んだよ。いやーみんな素早い。ユキ姉の身軽さはわかってたけどライル君達もめっちゃ身軽だったよ……。子どもってすごい。

 さて、それじゃあ次は土の精霊香だね。アイテムボックスから1本出してっと。またライル君に火をお願いしようかな。


「ライル君、また火を付けてもらってもいい?」

「えーおねーちゃんもうできるじゃんかー」

「おねーちゃんやろー」

「呪文唱えてー」

「ほら早くー」

「えっ!?」


 どういう事だろ?確かに火の精霊と契約はできたけど呪文は攻撃魔法しか知らないよ?さすがにここで攻撃魔法ぶっぱなすわけにもいかないし……もしかして。


「あっもしかしてさっきの?」

「そーそー。"ヴェロ・ミィ"だよ」

「えーっと"ヴェロ・ミィ"」


 おー指先から火が出た。"ヴェロ・ミィ"ってのが指先から火を出す呪文なんだね。あとでメモしとかなきゃ。じゃあこの火で精霊香に火をつけて、できた!今度は橙色の光が集まってきたね。これが精霊なのかな?じゃあ早速呪文を。


土霊契約ラ・エスト・レーベン・ノイン・クォーリ


 うん。ちゃんと契約できたみたい。土霊が追加されてる。他の精霊香は持ってないからこれで契約は終わりかな。


「みんなありがとう。おかげで精霊さんと契約できたよ」

「どーいたしましてー!!」

「いたしましてー!!」

「ましてー!!」

「てー!!」


 かわいーなー。えーっとここでの用事は終わりかな?


「じゃあ戻ろうか?」

「「「「うん!!」」」」


 じゃあ一度祠に手を合わせて。ありがとうございました。また今度お掃除に来ます。うん。じゃあ帰ろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ