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4つ子との遭遇2

「じゃあ早速探そっか」

「にゃーお」


 また定位置に戻ったユキ姉と一緒にライル君とロエル君を探すよ。こっちの方は木の椅子と机に水道があって奥には林が広がってるから隠れられそうな所がいっぱいだ。これは張り切って探さなきゃね!まずは机の方を見てみようかな?机の下とかなら入れそうだもんねー。1個ずつ確認していこう!


「こっちはー……いないねー」

「なーご」

「こっちはー?いないかー……」

「にゃん」

「こっちはどうかなっと……あ、みーつけたー!!」

「わわっ見つかった!?……えっとおねーちゃんだーれ?」


 えーっと赤色の髪だからライル君かな?燃えるような赤毛が耳を覆うくらいの長さまで伸びていてキリッとした赤紫の瞳がかっこよさを引き立ててるね。みんな似た顔なのに個性が出てて面白いなぁ。


「こんにちはー。私はのんだよ。えっと、リィル君とレウル君に誘われて一緒にかくれんぼの鬼をやってるの」

「わーそうなんだー!!じゃあ見つかっちゃったから俺もおにの仲間だねー」


 ふむふむ。そういうルールなんだね。じゃあ最初はリィル君かレウル君のどっちかだけが鬼だったのかな?


「私はこの辺りをまだ探すけど君はどうする?」

「俺は向こうの方探してくる!!」

「そっかー。じゃあまたね」

「にゃにゃー」

「うん!!おねーちゃん、ねこちゃんまたねー!!」


 ライル君は見つかったから後はロエル君だね。別の所に行っちゃったって事は最後まで1人で見つけなきゃいけないクエストなのかな。よーし頑張るぞー。





 張り切って机の周辺探索したけど収穫はなしかぁ……。じゃあ次は向こうの林の方だね。

 林は木が生い茂っていてちょっと薄暗くなってる。木漏れ日が零れ落ちている所はきらきらしていてそこだけ少し眩しいや。木の裏とかうろの中もしっかり探していかないとね。


「ひぎゃああああああああ!?!?」


 うわっ!?なに!?どこからって上!?!?


「わああああああああ!?!?」

「ぎゃああああああ!?!?おねーちゃん逃げてー!?!?」

「えっ!?いやこんな急に逃げれな!!!うぎゃ!!」


 誰かが頭上から顔面に思いっきりダイブしてきた……痛い……こういう所の感覚はちゃんとしてるんだなぁ……あいたた……落ちてきたのが小さい子だったからまだいいけど……なんでこんな所で落ちてきたんだろ……


「うわあああああああ!!おねーちゃんごめんよ!!!木の上に隠れてたら鳥さんが突進してきて落っこちちゃったんだ!!下に人が居るなんて思わなくって……ほんとーにごめんなさい!!」


 おおう……木の上に居たのか。けっこう高いところから落ちてきてたからすごい上の方まで登ってたんだろうな……ってこの顔に鮮やかな橙色の髪。今まであったみんなにそっくりだしもしかしてこの子がロエル君かな?


「えっと落ちてきたのは仕方ないしこっちに怪我はないから大丈夫。そっちも怪我はない?」

「う、うん。おねーちゃんがクッションになってくれてケガはないよ。」

「えっとそれで、君はロエル君?」

「え、うんそうだけど……なんでボクの名前知ってるの?」


 おっビンゴ!かくれんぼで木の上まで上がってたんだねー。そこは盲点だったかも。落っこちてくれてなきゃ見つけられなかったかもね。ラッキーってことなのかな?


「えーっと、リィル君とレウル君に誘われて一緒にかくれんぼの鬼をやってたの。さっきライル君を見つけたから君で最後だね。」

「わーそうなんだ!!じゃあみんなみつかっちゃったね!!かくれんぼボクたちの負けかー。今日は勝てると思ったのに!!」


 ちょっとぶすーっとしてるけどでも楽しそうだね。兄弟仲がいいんだろうなー。こういう兄弟関係っていいよね。私は1人っ子だからちょっと羨ましいなぁ。ゆうちゃんとは仲いいし小さい頃からずっと一緒だけどやっぱり兄弟とは違うもんね。


「あっ!!全員みつかっちゃったから連絡しなきゃ!!」

「連絡?」

「うん!!"レーベン・ミィリ・ギアナ・デモヒュラ・ワクト"そーれ!!」


 おわっ!?なんか手のひらから橙色に光る球が3つ出てきてどこかへ飛んでった!?しかもさっきの呪文って見たことのある呪文とはちょっと違ったけど精霊魔法の呪文っぽかったよね!?どーいうこと!?


「えっと今のは……?」

「ライルたちに連絡したの!」

「精霊魔法……だよね?」

「そーだよー?」

「今の呪文は?」

「ライルたちに連絡してねーって言ったの!!」


 お?お?どういうことだろ?精霊魔法の呪文はそんなに汎用性高くないはず……だよね……?戦闘系以外の呪文があるなんて初耳なんだけど……?


「んんん?」

「おねーちゃんどうしたのー?」

「え、いや……うーん……なんでもないよ」

「そーう?」


 まあ私が知らないだけでそういう呪文もあるのかも。まだ読んだことあるの初級魔法の分だけだもんね。中級とか上級の本には載ってたりするかもしれないし。

 お?お話してる間に今度は3つの光る球がお空から降りてきた。青と赤と緑の三色だね。ほかの子達の髪の色と同じだけど……向こうから連絡してきたんだろうか?


「ふむふむ。うんわかった。ありがとねー」

「その子達は何て?」

「屋台がある方の入口近くで待ってるってさ。じゃあおねーちゃん一緒に行こう!!」


 今のでそんなとこまで読み取れるんだ!?なんかすごいなぁ……


「うんわかった。一緒に行こう。」


 ま、いいか。ひとまずこのクエスト達成させるために入口までレッツゴーだね!!



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