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本と夢と異世界と  作者: うめち
1/8

プロローグ的なサムシング

恵太けいた!起きないと遅刻するわよ〜」


 1階から母親の声がする。恵太は朝のまどろみの中、二度寝との戦いに負けようとしていた。


「もう少し、、、」


 意識が次第に夢の中へ行こうとする中、勢い良くドアが開く。


「けーにー起きろー!」

「ぐぼぁ!」


 突然横腹に衝撃を受け、体が「く」の字に曲がる。


「恵太!ほんとに起きないと遅刻、、、」

「ねねがおこした〜!」

「ねねちゃんありがとー、そのままお兄ちゃん引っ張ってきてね」


 痛む脇腹を押さえていると、突然布団を剥ぎ取られ飛び乗られた。


「ぐはぁ」

「おっきろー」

「わははは!ちょっ、、、わかった、、、起きる、起きるから」


 痛みと笑いの中、涙目になりながらベッドから起き上がる。


「あさごはんだよー!」


 朝から元気な妹、ねねに手を引かれつつ恵太は部屋を出た。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 朝食は母さん、ねね、僕の3人で食べる。僕は母さんの向かいに座り、ねねが僕の膝の上に座る。

 父さんは居ないわけではないが、この時間は既に仕事に出ており、帰る時間も遅い。


 前に父さんの仕事について聞こうとしたことはあるが、話そうとはしなかった。

危ないことをしているという訳ではないみたいだけど、、、。


「恵太、今日お母さん用事で遅くなるから、ねねのお迎え頼める?」

「わかった」


 ねねは現在6歳、幼稚園に通っている。通学路の途中にある事もあり、行きは僕が迎えは母さんがやっている。


「晩御飯は冷蔵庫に入れておくから、温めて食べてね」

「はーい」


 母さんは専業主婦だが、たまに用事で夜に帰ってくる、父さんの仕事関係らしいけど、詳しくは知らない。


「ごちそーさまでしたっ」


 ねねが膝から降り、袖を引っ張ってくる。


「けーにーはみがきー」

「ちょっと待って、僕まだ食べ終わってないよ」

「はーやーくー」


 ねねに袖を引かれながらなんとか食べ終わり、そのまま袖を引かれて洗面所へ。


シャカシャカシャカシャカ、、、


 鏡に映った寝ぼけ眼の顔を眺めながら歯磨き、ちょうど胸のあたりに台に立ったねねの顔がある。


シャカシャカシャカシャカ、、、

「んーん!」

「ん?」

「んーん!!」


 突然ねねが僕を見上げ自分の歯ブラシをつき出す。僕がその歯ブラシを受け取ると、ねねは鏡に向き直り口を開けた。

 僕は自分の歯磨きを終え、ねねの歯磨きの仕上げをする。


シャカシャカシャカシャカ、、、

「おーし、もういいぞー」


 ねねが口をゆすぎ、真っ白い歯を僕に見せてくる。僕はねねを抱き上げてリビングへと向かう。

 リビングでは既にねねの着替えがソファの上に用意されていた、時間は、、、7時30分?!


「やべっ、遅刻する!」


 僕はねねを母さんに預けると、急いで自分の部屋へと向かった。





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