処理と避難
完全な二日酔いだった。
「飲ますきだ~、頭痛い…」
ふと玲奈はおかしな光景を目にする。見たこともない部屋だった。しかも豪華!中世の貴族が居そうな部屋。そして何故か裸な私!そして大きなベッドにいる私と男!男?男!?オートーコー!!!???
『エデンの園』と呼ばれるラブホテルにどうやら男と入ってしまった玲奈はショックを隠せなかった
『誰よ~彼奴~、あ~お母さんご免なさい私は見知らぬ男に身体を許してしまいました…』
「大丈夫?なんか世界の終わりみたいな顔してるけど?」
男はヘラヘラしながら言ってきた。それが玲奈の逆鱗に触れた。
「誰よアンタ!!何でこんな奴に私のヴァージンあげたのよ…、最悪…、どうしてくれんのよ!!」
男はため息をついて一言
「大変申し訳ありません。ですがご心配ありませんあなたはまだ処女のままです。昨夜あなたは勝手に服を脱がれてベッドに入り寝てしまったのです。私が裸になったのは基本いつも裸で寝ているからです。証拠でしたら今すぐ処女〇を見ればわかりますよ」
「あなたデリカシーゼロ!?朝っぱらから一体何いってんのよ!この変態!」
「申し訳ありません。しかし事実を言ったまでです」
玲奈は言葉が詰まった。そして男は
「とまぁこんな感じで処理出来ればいいんじゃね?基本的にこの世界は日本に比べて深く追求されないし、これくらいの処理が出来れば大抵は処理出来るよ」
「あなた一体何者?」
玲奈は男をマジマジと見た。
「あー、通りすがりのクレーム処理班」
「班?」
「班じゃねぇな…、とにかく頑張れよ!」
男は走って玲奈から逃げた。
「なら名前だけでも教えてよ!」
玲奈は大声で叫んだ。
「俺はサタンだ!」
「サタン…魔王サタン!?」
玲奈は立ち尽くした。
玲奈はロゼに会うことにした。酔いが覚めて無くても知りたい事が有ったからだ。玲奈は急いで魔王城に向かった。そして44階人事部にロゼは居た。1日見なかっただけなのに前より肉が付いてる様に見えた。
「あらおはよう玲奈。今日は仕事休みじゃなくて?」
「聞きたい事があって…ここの魔王の名前ってサタンなの?」
「当たり前でしょ!何言ってるの!?」
どうして当たり前なのかはわからなかったが玲奈は質問する。
「じゃあロゼは魔王に会ったこと有る?」
「無いわね…、魔王様に会える人は大元帥様ぐらいかしら」
そうと分かればロゼには用は無かった。今日会った人が魔王サタンならっと思ったが結局分からないままで終わった。そしてロゼが
「そうそう昨日行った焼き肉屋さん美味しかったのよ~、おかけで太っちゃった。」
「そうですか、失礼しました」
そう冷たく言って玲奈は人事部を出た。
翌日いつも通り仕事に係る。玲奈はまだモヤモヤとした気分であった。
「サタン…サタン…サタン?あれがサタン?そんな訳無いか」
電話がなった。二回程コールした後電話とった。
「お電話ありがとうございます。魔王テレアポセンターでございます。本日は玲奈がお伺いいたします」
今日は低い声でクレームがきた。
「あの~、先日魔王軍が造った武器を購入したんですけどね…悪魔語で書かれてるんですよね…。ですから操作がわからないんです」
魔王が武器売ってるのは意外では有るがクレームじたいはさほど驚かなかった。今回は処理出来る!そう思った。
「ではそちらの武器の名前を教えてください」
「名前も悪魔語だから…」
「ではどのような形ですか?」
少し困った感じだ、形っと言っても分からないものだ。
「えーとですね。名前読めそう何ですけど…ロッケットバズークァーですかね?」
ロケットバズーカーね、もう少し捻れよっと思った。
「ロケットバズーカーは追尾式とグレネード式がございますが?」
「多分レモネードですかねぇ」
「グレネードですね。」
そう言って玲奈使い方をレクチャーした。
「ありがとうございます。本日は玲奈がお贈りいたしました」
見事処理出来た。
「それにしても今回のクレーマーさんの声何かボイスチェンジでも使ってたのかなぁ?」
そう思った矢先凄まじい衝撃が魔王城を襲った。
『緊急事態発生、緊急事態発生。城外より敵攻撃。直に戦闘体制を取れ。緊急事態』
警告音と共に警報も流れた。
「テレアポの人は急いで地下に避難します」
江角似のベルリアンが誘導する。初めて上司だなっと思った