成長と、三周年、後、釣り
番外編を書いたせいか、内容を忘れていて続きを書くために今まで書いた話を読み返してしまった。
いろいろ気になる点が出てきたけど、とりあえず修正はあとからだ。
ピピピピピピ
忙しく電子音がボクの頭の中だけに鳴り響く。
以前に設定してあったタイマー機能が起動したと言うことは、もうすぐ約束の時間なのだろう。
ボクは、湖に垂らしていた釣糸を回収すると、立ち上がり大きく背伸びした。
ボク達がアーククラフトオンラインを始めて三年が経過した。
ボク達が始めた日は、アーククラフトオンラインの正式サービス開始の日だったから。
2**8年08月01日の今日はアーククラフトオンライン正式サービス開始三周年なのである。
三周年を記念して今日から一週間ほど、各地でいろんなイベントが盛りだくさんに開かれると言う。
さらに噂では、サービス開始始まって以来の大幅アップデートも実行されるらしい。
ボクは、最初にログイン友達と同じギルドに所属していて、今日は皆でイベントを見て回ろうと時間と場所を決めて集まる事にしてある。先ほどのアラームは、ついつい釣りに集中して約束の時間に遅れないように設定してあったものだ。
集合場所へと歩きながらボクは、この三年間を思い出していた。
最初の頃は三人でモンスターを狩ってばかりいた。
その内、戦闘のスキルレベルが上がりにくくなって来ると、ボク達は、狩り場に来ていた他の人と話し出したり、製造系のスキルをあげ出したり、ネタに走ったりしていた。ボクも時間を見つけてはちょくちょく釣りに出かけた。
友達が仲良くなったプレイヤー達とギルドを作り、ボクもその中にいれてもらう。
ギルドの皆とクエストに行ったり、新人さんを育てたり、魚料理を振る舞ったり、釣り限定で手に入るアイテムをあげたりした。
友達が上位魔法を覚えるクエストをやっている頃、伝説の魚ユーシャークを釣り上げ。
もう一人の友人がこのゲームの特色の一つであるオリジナルツールを作り上げ成長させているという話を、秘境の湖で釣り糸を見つめながら聞いていた。
そんな生活をしていたら、つい一週間ほど前に『釣り』のバシップスキルのレベルが100になっていた。
このゲームは一部の例外を除いてバシップスキルはレベル100、アクテブスキルはレベル10が最大値になっている。
ただ、釣るだけなので、戦闘が必要な戦闘系列や材料集めが大変な製造系列のスキルより比較的上げ易いと言っても、当然レベルが上がるごとに一レベル上昇させるのが大変になっていく、ボクは2年ほど前からほぼ毎日釣りをしていたが、『釣り』のレベルを90〜100にするまでは、ほぼ半年かかった。
ちなみに、現在、廃人と呼ばれ戦闘ばかりしている人でも、戦闘系列のアクティブスキルの最高レベルは70前半らしい。からいかに上がりにくいかがわかる。
『釣り』レベルが最高に達した時、周囲からは、釣りジャンキー、変態釣り人、近づくだけでも魚が釣れる。などと呼ばれた、その後も釣りを楽しんでいたのだけれど。
「最高レベルになったのにまだ釣りをするの?」と聞かれたので、「ボクはレベルや経験値が欲しくて釣りをするんじゃない、ただ、釣りをしたいから釣りをするのさ」とドヤ顔で言ったら、ドン引きされた。
そんなことを思い出していると、視界の端に集合場所のある街が見えてきた。
今回のイベントが終わったら、友人がしきりに勧める、オリジナルツールっと言う奴を作ろうかななどと考える。
入口の門の上にある時計に視線を向けると、集合時間の10:00まで後、30秒しか無かった。
このままだと、集合時間に遅れるのは確実だ。
まあ、ちょっとくらい遅れても良いか、ボクはそのままペースを早めること無く歩き続け、10:00ちょうどに街の門をくぐった。
そして、意識を失った。
ステータス
名前:ツバキ クラス:サムライ
HP:1560 MP:2600
力 :290
耐久力:100
技術力:460
精神力:410
速さ :80
運 :25
*バシップスキル :レベル
物理戦闘技術 :30
刀技 :40
他※
魔法戦闘技術 :55
無属魔法 :15
火属魔法 :15
水属魔法 :15
風属魔法 :15
土属魔法 :15
雷属魔法 :15
光属魔法 :15
闇属魔法 :15
防衛・回避技術 :20
篭手防衛技 :25
他※
製造技術 :25
武器作成 :10
防具作成 :10
道具作成 :15
家具作成 :7
アクセサリ製作 :15
他※
感覚技術 :79
釣り :100
採取 :7
採掘 :7
他※
オリジナルスキル:15
*アクティブスキル:レベル
刀技『一閃』 :6
刀技『燕返し』 :2
刀技『残像』 :4
刀技『居合』 :1
疑似餌 :10
置き釣り :10
オリジナル『ただ属性球を回転させるだけの魔法』:10
他※
他※・・・ほかにもスキルを持っているが省略。
ついに、次回からツバキは異世界に飛びます、飛ぶはずです。