第117話 開花 ― 甘く溶ける瞬間
白百合教会の礼拝堂は、すでに甘く重い空気に満ちていた。
桜良と紡の指先から芽吹いた光の粒子は、徐々に勢いを増し、二人の手首を優しく這い上がっていた。
全国から集まった祈りの光が、それを後押しするように淡く輝いている。
桜良がゆっくりと紡の小さな体を引き寄せた。
「紡……」
その声は低く、わずかに熱を帯びていた。
紡は琥珀色の瞳を潤ませ、桜良の胸にそっと顔を寄せた。
「桜良さん……」
二人の体が、静かに密着した。桜良の豊かな胸が、紡の柔らかな胸に優しく押しつけられる。
まだ服の上からだが、その温もりと柔らかさが、はっきりと伝わってきた。
桜良は紡の背中に両手を回し、ゆっくりと抱きしめた。
指先が紡の細い背骨をなぞり、下りていく。
紡の息が、桜良の首筋にかかる。
「桜良さん……熱いです……」
桜良は紡の耳元に唇を寄せ、吐息を吹きかけた。
「あなたも……とても熱いわ」
その瞬間、二人の間にあった光の粒子が、一気に輝きを増した。
白百合の清らかな白い光と、桜の柔らかな桜色が混じり合い、甘い花蜜のような香りが教会全体に広がり始めた。桜良の唇が、紡の額に優しく触れた。ゆっくりと、鼻筋を下り、頰に、唇の端に……。
紡の体が小さく震えた。
「桜良さん……」
桜良はついに、紡の柔らかい唇に自分の唇を重ねた。最初は優しく、触れるだけのキス。
しかし、すぐに深くなった。
桜良の舌が、紡の唇を優しく割り、内部を探るように滑り込む。
紡も、ためらいながら舌を絡めて応えた。ぬるりとした舌と舌が絡み合い、甘い唾液が混じり合う音が、静かな礼拝堂に小さく響いた。
「ん……っ……桜良さん……」
紡の甘い吐息が、キスの合間に漏れる。
桜良は紡の腰を引き寄せ、より強く体を密着させた。
二人の胸が押し合い、乳房の柔らかい感触が、お互いに伝わってくる。
桜良の片手が、紡の背中をゆっくりと下り、華奢な腰を強く掴んだ。
もう片方の手は、紡の胸の膨らみにそっと触れ、服の上から優しく揉み始めた。
紡の体がびくんと震え、キスをしながら小さな声を上げた。
「は……んっ……桜良さん、そこ……」
桜良はキスを深くしながら、紡の乳首の辺りを指先で円を描くように刺激した。
光の粒子が、二人の体を包むように激しく舞い上がる。
白百合の光が、桜色の光を優しく飲み込みながらも、増幅させていく。
二人の唇が一度離れ、糸を引く唾液が光に照らされて輝いた。紡の頰は真っ赤に染まり、瞳は潤んでいた。
「桜良さん……もっと……」
桜良は紡の耳たぶを軽く噛み、熱い息を吹きかけた。
「紡……あなたは、私のものよ……」
再び、深いキス。
今度は桜良の舌が、紡の舌を強く絡め取り、吸い上げるように動く。
紡の腰が無意識にくねり、桜良の太ももに軽く擦りつけられた。
二人の体温が上がり、甘い香りがさらに濃くなっていく。
開花の段階は、まだ始まったばかり。
しかし、二人の愛は、すでに熱く、深く、溶け合い始めていた。
周囲の祈りの光が、二人の開花を祝福するように、優しく包み込んでいた。




