表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
青空の切り取り線  作者: 夏の月 すいか


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

12/13

私の心に残った一言① 「トシじゃないのに…」

※【魔法の天使クリィミーマミ】・・・1980年代の少女向け人気アニメ。主人公の(ゆう)(=マミ)は俊夫(としお)(トシ)が好き



 二十年ほど前の出来事。

 私が勤めていた店の有線放送で魔法の天使クリィミーマミの主題歌「デリケートに好きして」が流れてきた。

 商品の陳列をしている私の背後に、二人の女性客がいた。

 背中越しに聞こえてくるフランクな話し方からすると、二人は仲の良い友達のようだった。

 一人が曲に気付き、鼻歌まじりに友人に話しかける。

 「懐かしー。ほら、クリィーミーマミの曲だよ。わたし好きだったな」

 「あー、あったね。どんなだったかあんまり憶えてないけど」

  友人にはあまり思い入れがないようだ。

 「クリーミィーマミすごいよく観てたなぁ…。俊夫(トシ)がかっこよくて。俊夫(トシ)がわたしの初恋かも」

 それは本当にただの友人同士の何気ない会話だった。そんな会話をしたことすら翌日には忘れてしまうくらいの。

 しかしクリィミーマミ好きの女性の発した一言は、私の心に今も残っている。

 


 トシが好きだったからさぁ、わざとたまに旦那に甘えた声で『トシ~』とか言っちゃうの。

 トシじゃないのに…。



 その諦めたような言い方が妙に面白かった。

 しかし、もしかしたらこれは深い一言なのかもしれない。

 

 彼女は今でも旦那さんを「トシ~」と呼んでいるのだろうか。

 私は顔も名も知らぬ女性をときどき思い出し想像してしまう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ