ゆらぎのない闘志
ゆあ「こんにちは。アレラ様、いらっしゃいますでしょうか?」
ルーラ「お、ゆあちゃん!お久ぶり!入って入って~」
あたしはルーラの部屋の中に入っていった。
ルーラはいつ見ても笑顔だ。やっぱ不気味。
ルーラ「何か用かな?悩み事ならなんでも聞くよ。」
と言いながら、ルーラはあたしのためにコーヒーを入れ始めた。
ゆあ「実は、森の中を歩いていたら、よく分からない人達と出会ったんです。」
ルーラはコーヒーを入れる手を一旦止めた。
で、ルーラはあたしを見た。
あたしもルーラを見た。 感想は、
「不気味な笑顔だ。」
ルーラ「その人達、なんて言ってた?」
ゆあ「あたしのことについて、質問してきました。」
ルーラ「どういう?」
ゆあ「君はどのようにして、この森にいるのか。とか、ですかね。」
ルーラ「そっか、なんて返した?」
ゆあ「、そりゃあ、姫様のために動いて、この森にいる。と返しました。」
ルーラ「そっか、、分かった。」
ゆあ「あたしはあーー」
ルーラ「ごめん。」
ルーラに遮られた。
ルーラ「ちょっと、外が騒がしいようだから、ちょっとこの部屋にいててね。」
ゆあ「え?、、あ、、ちょっと待ってくださいよ。」
ルーラは少し外に出ようとしたが、足を止め、こちらに振り向いた。
ルーラ「なに?」
ゆあ「あたしは今、1つ、なぞなぞを考えつきました。その問題を解いて欲しいのです。」
ルーラ「・・・いいよ〜。」
ゆあ「では、問題から、人間から見たアルバムの中にある小さな数字、その数字は42。アレラ様達から見たアルバムの中にある数字は29。この数字の差はなんでしょうか?」
ルーラ「その数字って分類的に同じもの?」
ゆあ「はい、そうですよ。」
ルーラ「ならそれは、私達と人間の数字の数え方の違いによるものだね。」
ゆあ「はい、正解ですよ。、、ちなみに、この番号、なんの番号だと思います?」
ルーラ「君、つまりはゆあちゃんの奴隷番号?」
ゆあ「はい、そうですね、正解ですよ。」
ルーラ「まぁ、机にそのアルバムがあるからね。」
ゆあ「、、、、でも、、、でも、、このアルバムは、、『あたしのページで最後となる。』」
あたしはルーラに近づく。
ルーラを見る。じっくりと。
高圧的だ。やばい、チビりそう。
だが❗️あたしは笑顔さ。
あたしは今からがどうなるか、楽しみで仕方がない。
ルーラ「ごめんね、、わかんない、わかんないよ。その言葉の意図が、でも、一旦、ゆあちゃんが危険かもしれないから、、、ごめんね。」
ルーラは血が出ている右目を開けた。
その色は紫色。
そのルーラが右目を開けた瞬間、ルーラはあたしの首を掴んでいた。
アタシという、存在が消えてく感じがした。
「ちょっと、死んでて。」
あたしは消えた。
グラッ!
建物内が大きく揺れる。
ルーラは焦り、勢いよく、外へ飛び出した。
そこは火の海だった。
ーゆらりー
何人か犠牲になった。
爆弾を設置、起爆するにあたって、怪物に従ってる人達に先に爆弾のことを知らせて、逃げさせる訳にはいかないから、私はその人達を巻き込んで、爆発させた。
この火の海の中、何人が生き残るんだろうか?
私とゆあを含めて42人、だっけ?
ゆらり「こりゃ、天国にはいけないね。」
少しすると、ルーラが出てきた。
ゆらり「姫か、、、、なんか、お久しぶりな感じしますね。」
ルーラ「この騒動の元凶はゆらりなんだね。まぁ、一旦、火消すから待っといてね〜。」
ゆらり「!、待て‼️」
ゆらりはルーラに向け走り出した。
そうだ、おかしい!テリトリー内を爆弾で爆発させられたのに。
奴はなぜ、死んでいない?
とりあえず‼️、この木が完全に燃え尽きるまで、火を消させないように邪魔すること、それが今、私に出来る唯一のこと。
でも、ルーラの元に行こうとした瞬間のそれこそジャスト3秒後、火の海は完全に姿を消した。
ルーラ「はぁ。」
ルーラはため息をつきながら、私の方を見た。
ルーラ「私さ。別にゆらりが嫌がることしてないと思うんだけど。」
ゆらり「、、、なぜ、テリトリー内を破壊しても生きている?」
ルーラ「そりゃ、テリトリー内燃やされると、ちょっと煙たいな〜ぐらいは感じるけど、全然、爆弾の爆発力が足りないね。あと100倍くらい欲しいかな。。。ゆらりは本当に私を殺そうとしてたんだね。私は人間と仲良くしたいと思ってる。だから、悲しいよ。ゆらり、私は最初の奴隷である君を殺さなくちゃいけない。」
ゆらり「、、、、、殺、、さ、、れる?」
まだ、何も、出来てない。まだ、何も、、、
ゆあは無事?火が消されたから生き残ってる可能性がある?
あぁ、、、どうしよう、ゆあに協力してもらったのに、なんの成果もあげられなかった。
、、、、、命をかけてくれたのに。
こんなことなら、『頼まなきゃ、、良かった。。』
せめて、私ひとりで挑戦すれば良かった。
また、、私は、人を殺すのか?
私はむのうですか?胸がいたいよ。
あぁ、、呼吸が荒くなってきた。
この痛みは、、私の想い?それとも、
「私だってキツかったんだっていう、私のための言い訳?」
「カタッ、、カタッ、、カタッ、、カタッ、、。」
ルーラが歩いて来ている。
ルーラに余裕が見える、私を甘く観てるんだ。
私のできることは、、、、なに❓
私はゆっくり目を閉じた。
夕焼け時だ。
寒い風が私をすり抜ける。
「気持ちいい。・・・・・・・・・・・」
『・・・・・・・・・・・』
私は目を開けた。息を吸った、それも大きく!
『はぁっ、、、、、ゆあ❗️❗️❗️・・・・逃げで。』
目からゆっくりと涙がこぼれそうになりながらゆらりは叫んだ❗️
ーーカタカタカタカタカタカタカターー
ルーラが近づく。
『逃げて❗️❗️❗️、、私の声よ、、どうかゆあに、届いてくれ。』
「死んで欲しくないなぁ。悲しい話にしたくないなぁ。ゆあには人生を楽しく、過ごして欲しいなぁ。」
ーーカタカタカタカタカタカタカターー
『あ"あぁ"あ"ぁあ"ぁあ"ああ"ぁあ"あ"❗️❗️❗️❗️』
ーーカタカタカタカタカタカタカターー
、、あ、、あぁ。
よだれが口から垂れる。それは口を開けっ放しにしてしまったから。
「お行儀がわるいよね。ごめん。」
ーーカタカタカタカタカタカタカターー
ゆあも死んだんだ、多分、分かんないけど。
この苦しみは私が死んだら消えて無くなるのかなぁ.......?
『生きるの、、疲れちゃった。』
ゆあ「…………大丈夫。生きてるよ。」
「これは、、幻、、、ちょう?」
ゆあ「生きてるから、私の事なんか考えなくていいんだよ。」
「、、、、」
ゆあ「ほら、ちゃんと立って!、足がぐらぐらしてるよ?」
「、、、、」
ゆあ「さぁ、ルーラをみて!なんか不気味な顔してるね!倒さなきゃ。」
「、、、、」
ゆあ「私はルーラが死ぬことを望んでいるんだ。ゆらりが悲しむことでは決してない。」
ゆらり「、、ルーラは殺せない」
ゆあ「やってみなきゃ。」
ゆらり「やらなくても分かる。」
ゆあ「いーや、分からない。」
ゆらり「分かる!」
ゆあ「分かってないのはお前だ❗️あたしは今❗️ゆらりを助けようとしているんだ❗️はやく、目に灯火を。。希望を持て。だって・・君の友人はルーラに殺されたんでしょ?・・」
ゆあ『なんか、、あれだよ。わたしは君がちょっとは報われてもいいと思うよ。
友人が殺されてすぐ作戦を決行せず、今、決行したっていうことは、、
君は最初、本当に最初からその友人の仇を取るために、奴隷生活をした時間、つまりは9年間を全て使ったんだよね?
その友人が大切だったんだね。好きなんだね。
ゆらりは9年間ずっっっっと❗️努力をし続けた。
好きだったけど、キツくて、死のうと思ったこともあるよね❓
でも、ゆらりは死ななかった。ゆらりは、ゆらがなかった❗️❗️❗️
あたしがゆらりを理解してあげる。大丈夫。ゆらりなら大丈夫。
自信を持って、ほら立って❗️君は必ず、、、、、『報われる。』』
あれ、すごい、涙が出る。今までにないほど涙が出る。止まらない。
ゆらり「・・・・そうだ。やらなきゃだ。私以外のためにも諦めたら、いけないんだ。」
怪物を倒すためには怪物に近しい何かにならなければならない。
「私は怪物にならなくちゃ。」
怪物を殺すのはやはり、怪物だ。
ゆらり「大丈夫、、大丈夫。ゆあは生きてる。この世に思い残すことなんて何も無い。」
『1発、でかいの、ぶちかまそう❗️』
1人の少女は大きく目を見開いた❗️
その目は黄色く、目から涙がこぼれている。
でも、少女は笑っている。。。
その笑顔は楽しそう❗️
でも、その裏には怒りも混ざるだろうか❓
そこに希望はあるのだろうか❗️❓
なんたってことの無い、ただの少女。
身長だって160cmぐらいの小さな少女❗️
ちっぽけな存在❗️
何も、、何も出来ないただの人間。
されども❗️❗️その瞬間だけは怪物を超え、
『怪物に恐怖させた❗️❗️❗️』
少女は右手をグッドの逆さまのポーズにし、左肩から首の前までスライドさせた。
『『『地獄に堕ちろ❗️クソ野郎❗️❗️❗️』』』
ルーラはその瞬間一瞬でゆらりに近づき、殴り殺そうとした。
(????)
でも、それは止められた。他でもない、ゆらりの力によって。
ゆらりはルーラの腕を右手で捕まえていた。
ーーー
ゆあ*、、、、、これで報われた......かな?
『赤い玉は砕けた。』
ーーー
ここ好き