表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
長閑な暮らしがしたいだけなのにっ!  作者: ましろんてぃー
2/24

新しい私とソラ


「ん……」



 あれ、寝ていたのかな?



「ここは…どこだっけ…えっと………」


 考えようとしても寝起きの時の感覚みたいで頭が回らない。


 とりあえずここは森だ。すっごい森だ…木と(しげ)みしか見当たらない。


 ぼーっとしていると隣から急に「ウォン!!」と鳴き声がした


「びっくりしたぁ…あれ、ソラ?」


 さっきより小さめに「ウォフ」と鳴いた。


「ソラ…ソラだぁ!」


 前は柴犬で茶色い毛並みだったけど、魔獣(まじゅう)で狼に転生したからか、少し茶色がかった白の毛並みに変わっていた。


 何にせよソラが生きてることが嬉しすぎて、嬉し泣きが止まらなかった。


 少しして落ち着いたら、だいぶ頭が回ってきた。


 私たちは死んで異世界に来たこと、私はエルフになったんだよね。見たいけど近くに水場とかないかな…


 とりあえず、神様からスキルっていう恩恵(ギフト)を頂いたわけだし先ずそっちを試してみたい。


「って、スキルってどうやって使うんだろう…」


 一応周りに人がいないかを確認してからスキル名を言ってみた。見られたら恥ずかしすぎて死ぬからね!


「アイテムボックス!」


 すると、目の前に(ゆが)んだ空間が出てきてその上にRPGに出てくるコマンド画面のような物が出てきた。


 画面に何が入っているのかがわかるみたいで、近くに落ちていた木の枝を歪んだ空間に入れると画面に「木の枝×1」と出てきた。


 この世界の人はこんなの多用してるんだ、便利だなぁ…


 次は「言語理解」だけど、これは言えば使えるとかではないだろうからいつか人里に行くことがあれば確認しよう。


 そしてこれが私が望んだスキル、「ネットショップ!」


 さっきと同じで画面が出てきた、内容はネットでお買い物ができるスキルだ。


 あまり人と関わるのが得意じゃない私は、前の世界でもネットでお買い物してたのでこれがないと死ぬと言っても過言ではなかったので、すごく助かる!


 しかも、嬉しいことに前の世界での商品を購入できるから、この世界の知識はなくても購入ができる!


 「あ、でも今はお金がない」と思ったのも(つか)()、ネットショップの残高がある。


 しかも私の今までバイトと就職してからのあんまり使ってなかったお金が全部入ってる!「神様…ありがとうございます…!!!」感謝を込めて深々と土下座した


「今の所持金は70万円もあるから、とりあえず住むところさえ決まれば食に関しては当分不安はないね。後はこれからどうするかだけど…」


 と考えていたら、ソラが急に唸り出した。


「ど、どうしたの!?ソラ!?」


 少しすると、茂みの奥から足音が聞こえてきた。


「ひ、人!?か、隠れないと!ソラ、こっち来て!」コソッとソラを呼び一緒に木に隠れる。


 どんどん足音が近づいてきて近くの茂みから抜けた音がした。


「んー、この辺りから声が聞こえたと思ったんだけどなぁ。」


 男の人だ、声の感じからして私と同じ年くらいの人かな。


「全く、一応魔の森なんですから気がしたくらいの感覚でフラフラしないでください。」


 次は女の人だ。しっかりしてる感じの声だけど幼さもあって可愛い声だなぁ…え!?


「魔の森!?」


 しまった!驚きのあまり声出しちゃった!!!


 男が「やっぱり居ただろ?」と言うと、女が「いましたけど、こういう場所で仮に盗賊(まが)いの人と会うと厄介だから言ってるんです!」と少し喧嘩していた。


「女性ですかね、私たちは冒険者です。よかったら出てきてくれませんか?」と優しい声で呼ばれた。


 優しそうな人だし大丈夫だよね…?


「あっ、あのっ、私迷子で困ってたんです。よかったら助けていただけませんか?」


 うつむきながらボソボソっとだけど会話できた!チラッと顔を伺うと槍を持った赤茶色の短髪の男性と、魔法の杖を持った青髪ロングの少女が明らかに戦闘態勢で構えていた…何故!?


「貴方はテイマーでしょうか?後ろにいる魔獣を手懐(てなず)けているのなら、落ち着かせてください。」


 ソラも戦闘態勢でいたから構えてたのかと納得したのでとりあえず撫でて落ち着かせた。


「すすっすすみません、助けてほしいと言っておきながら警戒(けいかい)させてしまって…」


 あれ、そういえば普通に会話ができてる?話し通じてるのかな?


「いえ、大丈夫ですよ。ほら、グレイも槍を向けるのをやめてください。」


「あぁ、すまねぇ…」


 男性はグレイさん、少女はソフィーさんらしい


「貴方も名前を教えていただけますか?」


「あっ、私は天音って言います。よ、よろしくお願いします…」


「天音さんですね。迷子ということですけど、どちらに住んでいる方なんですか?」


 そうだ、なんて答えたらいいんだこれは…迷子になってるのに住んでる場所が決まってなかったら絶対怪しまれる…ど、どうしよう…。


 悩んでいると、グレイさんのお腹が盛大に鳴り響いた。


「わりぃ、朝から何も食ってなかったから腹減っちまって、よかったら飯食わねぇか?」


 ソフィーさんがため息をついて「わかりました。近くに湖があるので、そこで食事にしましょう。」と話が切り替わってくれた。助かった…


 とは言っても確かに何処に住んでいたのかとかはよく聞かれる話だからなにか考えておかないとだ────





 少し歩いたところで、湖に到着。



 「少し顔を洗ってきます」と湖の方へ顔を確認しに行く。見た目どんな感じになってるのか割と気になってたんだよね!


 顔の感じは前と違って幼さが少しあり日本人の象徴(しょうちょう)である黒髪は消えて白髪に目の色は茶から水色に変わっていた。あ、ついでに目のクマもなくなってる。ちょっと嬉しい…


 体つきの方は身長も胸も縮んでいた。エルフに転生したからか、年齢的にまだ小学生くらいの見た目になっている。体感140cmくらいかな?後は耳がちょっと長く尖った感じになってる。


 全体的に子供の頃の私(色違い.ver)みたいだ。


 「天音さん大丈夫ですかー?」とソフィーさんに遠くから呼ばれたので、「だ、大丈夫ですー!」と返して戻った。


 とりあえず、私の名前的にこの世界の人と少し違うはずだし東方から旅をしていて森に入ったら迷子になったと言うことで伝えている。


「そっか、嬢ちゃんはこれからどうするんだ?俺たちはクエストを受けてるからまた戻らないといけないんだが。一人で大丈夫か?」


 ここは魔の森だもんね…魔物も出るかもしれないし、神様に魔力を多めに頂いたけど魔法が使えるわけでもないから、このまま森にいても食べられて死んじゃうからできれば着いていきたいけど…コミュ障すぎて言えない!


「もし良ければですが、私達に付いてきませんか?森の中で放置して死なれても後味が悪いですし。クエストも採取クエストなのでそこまで危険はないので安全だと思います。」とソフィーさんに言ってもらえた


「あっありがとうございましゅ!よろしくお願いします!」


噛んだ。恥ずかしい…けど、ソフィーさん真面目で優しくて好き!


────因みに食事は分けていただいたけど、パンと干し肉で味気は全然なかった……


物語を書くのは初めてで3名の方からブックマーク頂けるとは思ってなかったのでとても嬉しいです

見ていただいて気づいていただいてあるがとうございます!

これからも自分のペースではありますが、書いていくので是非見ていってください!!

本当にありがとうございます(*´ω`*)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ