06 快談
女の子は『シンジュ』さん。
なんと『神樹の細枝』の"つくも神"
エルミナとの絆が深まったおかげで、もうすぐ天然"つくも神"として顕現出来そうなのだとか。
驚かせないように、あらかじめエルミナに知らせておきたかったそうです。
『みんな、あの娘たちばっかり構うんだからっ』
シンジュさん、たいそうご立腹。
みんなが『守り手の片翼』たちにばかり夢中になっているので、
毎日悔しい思いをしていたのだとか。
それにしても、どうしてエルミナ以外の人の前には現れなかったのですか。
『だって……』
あーなるほど、内弁慶ちっくな人見知りさんなのですね。
『うるさいわねっ』
あれ、でもなんで僕の前に、
『だって、カミスだし……』
"つくも神"からもイジられやすい僕って……
『なによ、ご不満?』
とんでもございません、シンジュさま。
エルミナのこと、これからもよろしくお願いしますね。
『当たり前でしょっ』
『カミスも、もっと頑張りなさいよねっ』
肝に銘じます。
『それじゃ、頼んだわよっ』
はい、おやすみなさい。
「ところで、なんでそんな格好してるの?」
聞かないでください……
ふぃー、これにて一件落着、かな。
なんだか最近、まわりに素敵な"つくも神"がいっぱいで、
困っちゃうくらいに華やかで賑やかなのです。
シンジュさんも、とっても元気っ娘みたいですね。
エルミナと仲良く出来ますように。
おっと、早くモノカに知らせてあげなきゃ。
まだ起きてるよね。
それでは失礼して、
『神樹の細枝』をベッドに寝かせてあげて、
おやすみなさい、シンジュさん。
良い夢を。