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02 作戦


 まずはしっかり調査。


 家族みんなに話しを聞いてみると、この世界にも幽霊的な怪談話はあるようです。


 特に旅商人のアシュトさんからは、各地を巡って仕入れたとびっきり怖い話しをたくさん聞かされました。



 って、そうじゃなくて、


 必要なのは怖がらせることではなく、原因究明とかの怖がらせなくするためのやり方なのですよ。



 というわけで、ロイさんやアランさんにも相談してみたけど、


 妙案も解決策も見つからず。


 エルミナ、今はシスカやクリスの部屋で一緒に過ごしてもらっているけど、


 心から安心してもらえるよう、早く解決しなきゃ。




 そして今日は、モノカに相談に来たんだけど、


 おや、なにやら手応えあり?



「アレ、やってみない?」


 アレってなんだい、モノカ。



「このあいだの変なおっさんをおびき出した、アレ」


 ……アレ、ですか。



 アレとは、オトリ作戦。


 つまり、僕がエルミナに変装して幽霊をおびき出す作戦。


 って、もしもしモノカ。


 いくらなんでも幽霊が引っかかるとは思えないんだけど。



「理由その1、カミスの女装の完成度の高さ」

「あの時、誰ひとりとしてカミスの女装を見破った人はいなかったよね」

「それどころかアルセリア王都では、あの可愛らしい女の子にもう一度会いたいって探してる人が大勢いるんだって」


 マジですかっ。


 って、そんなことになってたら、もうアルセリア城下街に行けなくなっちゃうよ。



「理由その2、カミスの体格」

「女の子の衣装をバッチリ着こなせちゃうスリムボディ」

「そもそもあのオトリ捜査で着た衣装って、エルミナから借りたのもたくさんあったんだよ」


 マジですかっ。


 そういえば、すごく肌触りが良くてめっちゃ着心地が良いのがあったけど、もしかしてあれってエルミナのおしゃれ服。


 ごめんね、エルミナ。


 僕も着れちゃうって、女の子としてはショックかも。



「理由その3、カミスだから」

「エルミナのためならどんなことだって頑張れると思うし、私を何度も助けてくれたみたいに、女の子のためなら信じられないくらいに強くなれるよね、カミスって」


 そうだね、僕ができることなら、なんだってやらなきゃ。


 でも、幽霊に話し合いが通じなかったら、どうしよう。


 僕のへなちょこ武術で退治できるのかな。



「はい、これ」


 これ、ですか。



 モノカから手渡されたのは、これって言うか、アレ。


 お久しぶり『ゼファール』


 まさかまたお世話になろうとは……



「アリシエラさんが微調整してくれたそうだから、カミスだったら存分に変身してOKだって」


 えーと、調整じゃなくて微調整なんですね、アリシエラさん。


 男としては大改修くらい言って欲しかったな。



 まあ、幽霊に効くかどうかは不明だけど、


 ノノカちゃんの技が使えるのはありがたいよね。



「お部屋の中で必殺技はダメだよ」


 承りました……



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